植え替えが必要かどうかの見分け
アガベは根が太く強いため、鉢の中で根が回ると水が通らなくなり、生育が止まります。下の表で当てはまる項目が一つでもあれば植え替えのころです。時期は生育が始まる四〜五月が最も安全で、九月中旬までなら可能です。
| 株の状態 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 鉢底の穴から根が出ている | 根詰まり | 一回り大きい鉢へ植え替える |
| 水を与えてもすぐに抜けず表面にたまる | 土が目詰まりしている | 土を落として新しい土に替える |
| 前回の植え替えから二年以上 | 土が古くなっている | 春に植え替える |
| 株が大きく鉢が倒れる | 鉢が小さすぎる | 重い素焼き鉢か一回り大きい鉢へ |
| 買ってすぐで土が黒くしめっている | 温室用の土のまま | 根が動く春に水はけのよい土へ |
土と鉢の選び方
土は水はけを最優先にします。市販の多肉植物用の土でもよいですが、赤玉土の小粒を四、軽石の小粒を三、鹿沼土を二、腐葉土か堆肥を一の割合で混ぜると、乾きが速く根が締まります。粒がつぶれた古い土は使い回しません。
鉢は根の量に対して一回り大きいものを選びます。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になります。素焼き鉢は乾きが速く、プラスチック鉢は保水するので水やりの間隔を変えます。
- 鉢のサイズを決める
- 株の直径と同じか一回り大きい鉢を選びます。株の幅が十五センチなら五号鉢が目安です。深さのある鉢のほうが根が伸びやすくなります。
- 鉢底にネットと軽石
- 鉢底ネットを敷き、軽石の中粒を鉢の五分の一ほど入れます。水が抜ける道を確保することが最も大切です。
植え替えの手順
- 一週間前から水を止める
- 土が乾いていると根が崩れにくく、根の傷も乾きやすくなります。植え替えの一週間前から水を止めておきます。
- 鉢から抜き古い土を落とす
- 鉢を軽くたたいて抜き、根をほぐしながら古い土を三分の二ほど落とします。とげが鋭いので厚手の手袋を使います。
- 傷んだ根と下葉を取る
- 黒く柔らかい根、細く枯れた根を切ります。太い白い根は三分の一ほど切り詰めてもかまいません。枯れた下葉も外します。
- 切り口を三〜五日乾かす
- 根を整理した株は日陰で三〜五日乾かします。切り口が乾いてから植えると、傷口から腐りにくくなります。
- 植えて一週間は水を与えない
- 新しい土に植えたら、明るい日陰に置いて一週間ほど水を与えません。その後たっぷり与え、徐々に日に当てます。
根を乾かす手順は野菜や花とは逆で、初めてだと不安になりますが、乾かしたほうが失敗が減ります。
植え替え後の管理
植え替え直後は根が水を吸えないため、直射日光に当てると葉から水分が抜けてしわが寄ります。一〜二週間は明るい日陰か午前中だけ日が当たる場所に置き、新しい根が動き出したら元の場所へ戻します。肥料は一か月後から、薄めた液体肥料を月一回程度で十分です。
- 新根が出たか確かめる
- 二週間ほどして株を軽く揺すり、ぐらつかなければ根が張り始めています。葉の張りが戻ってくるのも目安です。
- 元の場所へ戻す
- 根が張ったと判断したら数日かけて直射日光へ戻します。そのまま日陰に置き続けると葉が伸びます。
植え替えで失敗したときの立て直し
植え替えから一か月たっても株がぐらつき、葉のしわが戻らないなら根が出ていません。土が湿ったままなら根が腐っている可能性が高く、もう一度抜いて確かめます。根がほとんどなくても、アガベは株元を乾かして再び植えれば発根することが多いので、あきらめずに乾かし直します。
- 抜いて根を見る
- 根が白く硬ければ水を控えて待ちます。黒く柔らかければ切り取り、株元をカッターで削って健全な白い部分を出します。
- 乾かして発根を待つ
- 削った株は一週間ほど日陰で乾かし、乾いた土の上に置きます。発根まで水は霧吹きで表面を湿らせる程度にとどめます。
鉢の材質で植え替え後の管理が変わる
植え替えで鉢の材質を変えると、水やりの間隔も変わります。見た目で選んだ鉢が管理に合わず、植え替え直後に根腐れすることがあるので、下の表で鉢の癖を確かめてから選びます。
- 鉢を替えた直後の水やり
- 素焼き鉢からプラスチック鉢へ替えたときは、以前より乾きが遅くなります。植え替え後の最初の水やりは一週間後、その次は鉢が軽くなるまで待って与えます。
| 鉢の種類 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 素焼き鉢 | 屋外で乾かし気味に育てたいとき | 乾きが速い。夏は水切れに注意 |
| プラスチック鉢 | 室内や軒下で管理するとき | 乾きが遅い。土に軽石を増やす |
| 陶器の釉薬鉢 | 大株の倒れ止めにしたいとき | 底穴が小さい鉢は避け、鉢底石を厚めに |
| 黒い鉢 | 春秋に根を早く動かしたいとき | 真夏は鉢内が高温になるので浮かせて遮光 |
鉢の号数を上げないで同じ鉢に戻すときは、根を三分の一ほど切り詰め、新しい土に替えるだけでも二〜三年は保てます。
アガベの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
アガベの上手に育てるコツは作物ページに
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