GadeninEnglishアプリを入れる
甘夏の月別の作業

甘夏の月別作業カレンダー|剪定・摘果・収穫と防寒の年間の流れ

甘夏の栽培イメージ

読むのに約 3

甘夏は実を付けたまま冬を越し、翌春に収穫します。1年半をまたぐ流れを月ごとに並べます。

年間の全体像

甘夏は5月に咲いた花が冬に実になり、翌年の1月から3月に収穫します。つまり木の上には、前の年の実と今年の花が同時にある時期があります。この重なりを頭に置いて、摘果と収穫の時期を組み立てます。

月ではなく木を見る
同じ月でも年の気温で2週間ほどずれます。芽の動き、開花、実の色づきを目印にして、表の時期を前後に動かします。
地域で読み替える
暖地は2週間早め、寒冷地は2週間遅めに読みます。防寒だけは地域差が大きいので、最低気温の予報で判断します。
木の状態主な作業
1〜2月実が黄色く色づく収穫と貯蔵・防寒
3月芽が動き始める剪定・春肥・植え付け・植え替え
4〜5月新芽が伸びて開花アゲハの幼虫の見回り・水やり
6〜8月生理落果と実の肥大夏肥・摘果・毎日の水やり
9〜10月実が太りきる秋肥・カイガラムシの確認
11〜12月実が色づき始める防寒の準備・マルチ補充

実が付いたまま冬を越す果樹なので、冬の作業は防寒と収穫の2つが重なります。落葉果樹の冬より忙しくなります。

1月から3月 収穫と剪定

冬は収穫と木の準備が重なる季節です。実は黄色くなっても木の上では酸が強いままなので、1月から2月に採って貯蔵します。3月に芽が動き出す直前が剪定と施肥の適期で、この2つを外すと1年分の収穫が減ります。

作業ねらい
1月寒波前に収穫・幹巻きと株元マルチ実の凍結と根の凍害を防ぐ
2月残りを収穫し貯蔵に回す木に実を残しすぎず翌年の花芽を守る
3月上旬〜中旬剪定・春肥・植え付け・植え替え芽が動く直前に木を整える

収穫が遅れて3月になったら、剪定より収穫を先にします。実を残したまま切ると、木の負担が二重になります。

4月から5月 新芽と開花

4月に春枝が伸び、5月に白い花が咲きます。この時期の主な仕事は害虫の見回りと水やりで、肥料はまだ与えません。新芽が柔らかい間はアゲハの幼虫に食べ尽くされるので、数日おきに葉の裏を見て回ります。

アゲハの卵と幼虫を取る
新芽の先に黄色い卵や黒い幼虫が付いていたら手で取ります。若木は数匹で丸坊主になるので、3日に1回は見回ります。
花は自然に任せる
自家結実性があるので人工授粉は不要です。雨が続く年でも実は付くので、開花中は薬剤散布を控えて虫に任せます。
鉢植えは水を増やす
新芽と花で急に水を使います。冬の週1回の感覚のまま続けると花が落ちるので、2〜3日に1回に切り替えます。

遅霜が降りる地域では、4月の新芽が傷むことがあります。冷え込む予報の夜は不織布をかけます。

6月から8月 摘果と水

6月に小さな実が自然に落ちる生理落果があり、これは異常ではありません。落ち着いた7月から8月に、残った実を葉80枚から100枚に1個まで減らす摘果を行います。同時に夏の水切れを防ぎ、実の太りを支えます。

作業注意
6月夏肥・生理落果を見守る落果に驚いて肥料を増やさない
7月摘果の1回目傷のある実と固まった実から落とす
8月摘果の仕上げ・水やり鉢は朝夕、地植えは2週間乾いたら

摘果をためらうと翌年の花が減ります。表年(実が多い年)は多めに、裏年は控えめに落として毎年の数をそろえます。

9月から12月 秋肥と防寒の準備

秋は実が太りきり、色づきが始まる季節です。10月の秋肥で翌年の花芽と冬越しの体力を作ります。11月からは寒さへの備えを進め、12月の初霜までに幹巻きとマルチを済ませます。

10月中旬に秋肥
有機質肥料を成木1本に300グラム前後、枝先の真下に輪の形でまきます。遅れると冬の寒さで効かず、春に持ち越されて枝ばかり伸びます。
カイガラムシを確かめる
枝の分かれ目や葉の裏に白や茶色の小さな殻が付いていたら、歯ブラシでこすり落とします。放置すると冬に増えて実がすす病で黒くなります。
12月までに防寒
若木は寒冷紗で覆い、株元に落ち葉やわらを10センチ敷きます。鉢植えは南向きの軒下へ寄せ、取り込む動線を確保します。

実が色づいても、この時期はまだ酸が強く食べられません。色を見て採らず、1月まで待ちます。

やり損ねた月の立て直し方

作業を落とした月があっても、たいていは翌年に回せます。ただし剪定と摘果は時期を外すと翌年の花に響くため、木の姿を見て遅れたと判断したら、無理に取り返さず翌年に組み直します。

やり損ねた作業気づいた時期立て直し方
3月の剪定4月に新芽が伸びた後枯れ枝だけ外し、翌年3月に回す
7〜8月の摘果9月以降小さい実だけ落とし、翌年は多めに摘果する
10月の秋肥12月与えずに翌年3月の春肥を少し増やす
冬の防寒寒波で葉が落ちた後切らずに春の芽出しを待ち、肥料を半分に

収穫を忘れて4月まで実を残した場合は、翌年の花が減ります。その年は摘果を控えめにして実を多めに残し、隔年結果を緩めます。

甘夏の栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

甘夏の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は甘夏の育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

この記事は広告を含みます。

次に読む

甘夏について、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる