症状から原因を絞る
アンスリウムの不調は、乾燥で起きるものと過湿で起きるものに大きく分かれます。葉の見た目だけでなく、葉の裏と土の湿りを一緒に確かめると原因が絞れます。下の表で症状に近い行を見てから、各節の手当てを読みます。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 葉に細かい白いかすり模様 | ハダニ | 葉の裏を白い紙の上で叩く |
| 葉裏や葉柄に茶色い丸い殻や白い綿 | カイガラムシ | 爪で押すと動かず、はがれる |
| 葉に茶色い斑点、周りが黄色くにじむ | 斑点性の病気 | 湿った環境で広がるか見る |
| 株元が黒く柔らかく臭う | 根腐れ | 鉢から抜いて根の色を見る |
| 葉の縁が茶色く乾く | 空気の乾燥か肥料過多 | 湿度計と肥料の量を確かめる |
カイガラムシは見つけ次第こそげ取る
葉の裏や葉柄の付け根に茶色い丸い殻や白い綿のようなものが付くのはカイガラムシです。動きが遅く、成虫は殻に守られて薬が効きにくいため、歯ブラシや綿棒で物理的に取るのが確実です。放置すると排せつ物で葉が黒くすす状に汚れ、光沢が失われます。
カイガラムシは葉の付け根や苞の裏に隠れます。月に一度、葉を一枚ずつめくって裏まで見る習慣をつけると、広がる前に見つけられます。
- 歯ブラシでこすり落とす
- 水で湿らせた古い歯ブラシか綿棒で、葉を傷めないように支えながらこすり落とします。葉柄の付け根の奥まで確かめます。
- 幼虫の時期に薬を使う
- 取り残しから幼虫が出るので一週間後にもう一度見ます。小さな幼虫が動いていれば観葉植物用の殺虫剤が効きます。
- 新しく買った株を隔離する
- カイガラムシは買った株について入ることが多いものです。新しい株は二週間ほど離して置き、葉裏を確かめてから並べます。
ハダニは葉の裏を毎朝濡らして防ぐ
ハダニは乾いた空気を好み、葉の裏に付いて汁を吸います。葉の表に白いかすり模様が出て、進むと葉全体が色あせて薄い糸が張ります。冷暖房で乾いた部屋では一年中発生するため、朝の葉水で葉の裏まで濡らすことが最も確かな予防です。
- 紙の上で葉を叩く
- 白い紙を葉の下に置いて葉を軽く叩き、動く点があればハダニです。肉眼では見えにくいので疑ったら試します。
- シャワーで洗い流す
- 見つけたら浴室で葉の裏に水を強めに当てて洗い流します。三日おきに三回繰り返すと卵からかえった分も落とせます。
- 薬剤は種類を変える
- 洗っても減らないときは観葉植物用のハダニ向け殺虫剤を使います。同じ薬を続けると効きにくくなるので種類を変えて散布します。
根腐れは水を止めて根を切り戻す
株元が黒く柔らかくなり、土から嫌な臭いがするときは根が腐っています。原因はほぼ水のやりすぎと低温で、秋から冬にかけて多く起きます。葉が垂れるのを水切れと思って水を足すと一気に進むため、まず土の湿りと株元を触って確かめます。
- 抜いて腐った根を切る
- 鉢から抜き、土を落として根を見ます。茶色く柔らかい根を清潔なハサミで白い部分が出るまで切ります。
- 切り口を乾かす
- 切ったあとは風通しのよい日陰で数時間から半日乾かし、切り口が乾いてから植えます。すぐ植えると再び腐ります。
- 粗い用土か水苔に植え直す
- 新しい粗い用土か固く絞った水苔に浅めに植え、一週間は水を与えません。新しい葉が動くまで土を軽く湿らせる程度にとどめます。
根がほとんど残らなくても、株元が固くて葉が二〜三枚あれば水苔で発根することがあります。捨てる前に試します。
葉の斑点は湿度と風通しで防ぐ
葉に茶色い丸い斑点が出て周りが黄色くにじむのは、湿った環境で広がる斑点性の病気です。夜に葉水をして濡れたまま冷えたときや、鉢を密集させて風が通らないときに出ます。病気の葉は治らないので切り取って広がりを止めます。
- 病葉を早めに切る
- 斑点のある葉は付け根から切り、ゴミとして処分します。切ったハサミはほかの株に使う前に拭きます。
- 葉水は朝だけにする
- 夕方以降の葉水をやめ、昼までに葉が乾くようにします。鉢と鉢の間を空けて風を通します。
虫や病気でない障害の見分け
アンスリウムの葉の傷みは、虫や病気よりも環境が原因のことが多い植物です。薬を使う前に、置き場所の光と温度、水やりの間隔を確かめると、原因を取り違えて株を弱らせる失敗を減らせます。下の表は虫でも病気でもない傷みの見分け方です。
| 見た目 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉に白く乾いた大きな斑 | 直射による葉焼け | 光を弱める。焼けた葉は残す |
| 葉の縁が茶色く乾く | 乾いた空気か肥料の与えすぎ | 葉水を増やし、肥料を一か月止める |
| 仏炎苞が緑色に変わる | 苞の老化か光不足 | 古い苞は切る。明るい場所へ |
| 新しい葉が開かず縁が裂ける | 湿度不足 | 新芽の周りを朝夕湿らせる |
アンスリウムの葉や茎の汁は皮膚や口を刺激します。作業のあとは手を洗い、切った葉を子どもやペットが口にしないよう片付けます。
アンスリウムの上手に育てるコツは作物ページに
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