自分の鉢の乾く速さから始める
アンスリウムは木の幹に着生する植物で、根は空気に触れながら雨で湿り、すぐ乾く環境に慣れています。鉢の中が常に湿っていると根が呼吸できずに腐り、葉が黄色くなって花が止まります。水やりは日数で決めず、土の乾き具合で決めます。
乾く速さは鉢の材質と置き場所で二倍以上違います。下の表で自分の鉢に近い行を選び、そこに書いた目安から始めて、土を触りながら間隔を調整します。
| 鉢と置き場所 | 乾く速さ | 水やりの目安 |
|---|---|---|
| 素焼き鉢を窓辺に置く | 速い | 表面が乾いたら翌日に与える |
| プラスチック鉢を部屋の奥に置く | 遅い | 表面が乾いて二〜三日待つ |
| 水苔植えの株 | 表面は速く乾き中は湿る | 水苔を指で押して弾力がなくなったら |
| 鉢カバーに入れている | 底に水が残りやすい | カバーから出して与え、水を切って戻す |
乾き具合の確かめ方
アンスリウムは水苔植えと土植えで乾き方がまったく違います。水苔は表面が白っぽく乾いても中は湿っていることが多く、指で押して弾力が残っているなら水はまだ足ります。土植えなら鉢を持ち上げた重さで確かめるほうが確実です。
- 指を第二関節まで入れる
- 土に指を入れて第二関節まで乾いた感触なら与えます。表面が白く乾いても中が湿っていることが多く、表面だけで決めると与えすぎます。
- 鉢の重さを覚える
- たっぷり与えた直後の重さを持ち上げて覚え、明らかに軽くなったら与えます。小さな鉢ほど差が分かりやすい方法です。
- 水苔は押して確かめる
- 水苔植えなら表面を指で押し、弾力がなくカサカサした感触になったら与えます。湿っているうちは押すと水がにじみます。
葉が垂れても土が湿っていれば水切れではありません。湿っていて垂れるときは根腐れを疑い、水を止めて根を見ます。
季節ごとの間隔の目安
生育期の五月から九月は水を多く使い、気温が下がると急に減ります。十五度以上を保てる部屋では冬も少しずつ生育するので、完全には止めず、間隔を秋の倍ほどに空けます。
| 時期 | 室温の目安 | 水やりの間隔 | 与え方 |
|---|---|---|---|
| 5〜6月 | 20〜25℃ | 表面が乾いたら | 鉢底から流れるまで |
| 7〜9月 | 25℃以上 | 三〜四日に一回 | 朝か夕方に。葉水も毎朝 |
| 10〜11月 | 15〜20℃ | 表面が乾いて二〜三日後 | 回数を減らして慣らす |
| 12〜4月 | 15℃前後 | 一〜二週間に一回 | 暖かい日の午前に |
表は五号鉢の目安です。大鉢は長め、小鉢は短めに空けます。
与え方と受け皿の扱い
与えるときは鉢底の穴から流れ出るまで注ぎ、土の中の古い空気を押し出します。少量を毎日足すと上だけ湿って下が乾き、細い根が枯れます。回数を減らしても一回の量は減らしません。
- 受け皿の水を捨てる
- 流れ出た水は三十分以内に捨てます。受け皿の水に鉢底が浸かると、着生植物の根は数日で腐り始めます。
- 水温を室温に合わせる
- 冬の冷たい水道水は根を冷やします。汲み置きして室温に戻すか、手で触ってぬるいと感じる程度にしてから与えます。
- 株元に注ぐ
- 仏炎苞や新芽に水がかかると染みや腐りの原因になります。株元の土に静かに注ぎ、苞に水滴が残ったら軽く振って落とします。
葉水は毎朝、苞にはかけない
葉水は空気の乾燥をやわらげ、ハダニを防ぐためのもので、根に水を届ける役目はありません。冷暖房の効いた部屋では葉先が枯れやすいので、朝に霧吹きで葉の裏まで濡らします。夜に濡らすと低温と重なって葉に斑点が出るため、昼までに乾く時間帯に行います。
仏炎苞に水滴が残ると茶色い染みになって落ちないことがあります。葉だけを狙い、苞にかかったら柔らかい布で軽く押さえて水気を取ります。
- 葉の裏を狙う
- ハダニは葉の裏につきます。霧吹きを下から当てて裏面を濡らすと予防になります。表だけ濡らしても効果は薄いままです。
- ほこりを拭く
- 光沢のある葉はほこりで光を通しにくくなります。月に一度、湿らせた柔らかい布で葉を手で支えながら拭くとつやが戻ります。
症状から原因を切り分ける
葉が垂れる、苞が茶色くなる、葉先が枯れるといった症状は、水の量だけでなく温度や光が原因のこともあります。まず土の湿り具合を触って確かめ、湿っているのに垂れているなら根、乾いて垂れているなら水切れと切り分けます。
| 症状 | 土が湿っているとき | 土が乾いているとき |
|---|---|---|
| 葉が垂れる | 根腐れ。水を止めて鉢を乾かす | 水切れ。鉢底から流れるまで与える |
| 葉が黄色くなる | 過湿。土を替えて小さい鉢へ | 肥料切れか低温。置き場所と肥料を見直す |
| 葉先が茶色くなる | 根が傷んで水を吸えていない | 空気の乾燥。葉水を増やす |
| 仏炎苞がすぐしおれる | 根腐れで水が上がらない | 水切れ。与えて半日で戻る |
迷ったら鉢から抜いて根を見ます。白く太い根が多ければ水の管理を続け、茶色く柔らかければ根腐れです。
アンスリウムの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
アンスリウムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアンスリウムの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。