タイプ別の増やし方
宿根草タイプは同じ株が毎年咲くので、大きくなった株を分けて増やします。花後に一生を終えるフウリンソウ(メディウム)は、種で次の株を作ります。どちらを育てているかで、増やし方の考え方が変わります。
| タイプ | 増やし方 | 適期 |
|---|---|---|
| グロメラータ、パーシフォリアなど | 株分け | 10月ごろまで、または3月 |
| ホタルブクロ系 | 地下茎で伸びた子株を分ける | 秋か早春 |
| ホシギキョウなど這う種類 | 広がった株を根ごと切り分ける | 秋か早春 |
| メディウム | 種を採ってまく | 花後に採り、次のまき時にまく |
株分けは株の若返りにもなる
宿根草タイプは、何年も同じ場所で育てると株の中心が古くなり、花数が減ってきます。夏越しで弱った株も、10月ごろまでに株分けして植え直すと活力を取り戻します。寒くなる前に根を張らせる時間を残すため、秋の株分けは遅らせないことが大切です。
- 株を掘り上げる
- 株の周りに深めにスコップを入れ、根をなるべく切らないように掘り上げます。主根が深く伸びる種類が多いので、根鉢を大きめに取ります。
- 芽を付けて分ける
- 古い土を軽く落とし、一つに芽が3つ以上と根が付くように、手かナイフで分けます。細かく分けすぎると、翌年の花が少なくなります。
- すぐに植え直す
- 分けた株は根を乾かさないうちに、新しく耕した場所か新しい土の鉢に植えます。たっぷり水を与え、根付くまでは乾かさないように見守ります。
- 植え付け後は日陰で養生
- 植え直した株は、根付くまでの1〜2週間ほど強い日差しを避けて休ませます。鉢植えなら半日陰に置き、葉がぴんと立ってきたら元の場所へ戻します。
地下茎で広がる種類の扱い
ホタルブクロの仲間は地下茎を伸ばして増える丈夫な性質があり、放っておくと周りの植物の場所まで広がることがあります。改良された交配種は広がりすぎにくくなっていますが、増えた分は子株として分けて使えます。
ホシギキョウのように横へ這って広がる種類も、株の縁の部分は根が付いた小さな株の集まりになっています。縁から根ごと切り分ければ、グランドカバーや寄せ植えに回す株を手軽に作れます。
- 伸びた子株を探す
- 親株から離れたところに出てきた芽は、地下茎でつながった子株です。周りの土を掘って、地下茎と根の付き方を確かめます。
- 地下茎を切って掘り上げる
- 親株とのあいだの地下茎をはさみで切り、子株を根ごと掘り上げます。根がしっかり付いた子株ほど、植え付け後の根付きが早くなります。
- 広がりを抑える
- 混植の花壇では、株の周りに仕切り板を深く埋めるか、鉢に植えて地下茎の広がる範囲を限ると、他の草花を圧迫せずに済みます。
メディウムの種を採る
フウリンソウは花が終わると株が枯れるため、次の年も咲かせたいときは種を採ってまき直します。花の後にできる実が茶色く乾いたら、中の細かい種を集めます。
種はとても細かく、1つの実から多くの種が採れます。家庭で使う分には数本の花から採れば十分です。まくときは種が細かい点を思い出し、土をかけずに底から湿らせる方法でまきます。
- 採る花を残しておく
- 形と色のよい株を選び、その株の花がらは一部を摘まずに残します。すべて摘んでしまうと種ができません。
- 実が茶色くなったら採る
- 花の付け根がふくらんで茶色く乾いたら、茎ごと切り取ります。紙袋の中で逆さにして振ると、細かい種が落ちてきます。
- 乾かして涼しく保存
- 種はよく乾かしてから紙の封筒に入れ、湿気の少ない涼しい場所で次のまき時まで保存します。袋には採った日と花色を書いておきます。
採った種が親と同じにならないことがある
メイ シリーズのような一代交配種から採った種は、親と同じ性質がそろって出ません。花色や草丈がばらつき、秋まきで翌春に咲く性質も引き継がれないことがあります。そろった花を咲かせたいときは、毎年新しい種を買う方が確実です。
| 採った種の元 | まいたときの出方 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 一代交配種(メイ系など) | 花色や性質がばらつく | 違いを楽しむ程度にとどめる |
| 固定種の二年草 | 親に近い花が咲きやすい | 毎年採ってつないでいける |
| 色違いを近くに植えた株 | 花色が混ざることがある | 色をそろえたいなら株を離す |
増やした株が育たないときの原因
株分けや種まきで増やした株が育たないときは、時期と分け方、根の扱いのどこかに原因があることがほとんどです。分けた直後の株は根が少なく、親株よりも暑さと乾きに弱いことを前提に世話をします。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 株分けした株が枯れる | 分けすぎ、根の乾燥 | 芽を3つ以上付け、すぐ植える |
| 秋の株分け後に冬枯れ | 時期が遅く根が張れない | 10月ごろまでに済ませる |
| 採った種が芽を出さない | 未熟な実、湿気での劣化 | 茶色く熟してから採り、乾かして保存 |
| 分けた株が翌年咲かない | 株が小さい、低温不足 | 1年育てて株を太らせる |
よくある質問
よくある失敗と戻し方は?
株分けや種まきで増やした株が育たないときは、時期と分け方、根の扱いのどこかに原因があることがほとんどです。分けた直後の株は根が少なく、親株よりも暑さと乾きに弱いことを前提に世話をします。
カンパニュラの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
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