症状から原因を見分ける
カーネーションの不調は、葉や花に出るかび、株全体がしおれる土の病気、虫による吸汁の三つに分けて考えます。花弁に茶色い斑点があるなら灰色かび、株の片側だけがしおれるなら萎凋病、新芽が縮れてべたつくならアブラムシです。まず花、次に葉裏、最後に株元を見る順で確かめてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 花弁に茶色い斑点、灰色のかび | 灰色かび病 | 傷んだ花を取り、雨を避ける |
| 株の片側や一枝がしおれて枯れる | 萎凋病 (土の病気) | 株ごと抜き、土を替える |
| 葉に灰色や褐色の斑点、輪紋 | 斑点病 | 病葉を取り、風通しを改善 |
| 新芽が縮れ、べたつく | アブラムシ | 水で流すか殺虫剤 |
| 葉がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
| 花弁が萼を破って乱れる | 萼割れ (生理障害) | 気温差を避ける、病気ではない |
灰色かび病は湿気を断つ
梅雨と秋の長雨に、花弁や葉に茶色い斑点ができて灰色のかびに覆われるのが灰色かび病です。花がらや枯れ葉から広がるので、こまめに取り除き、株元を乾かすことが予防の中心です。出てしまったら傷んだ部分を全部取り、風通しをよくして、草花用の殺菌剤を株全体に散布します。
- 花がらと枯れ葉を取る
- しおれた花と黄ばんだ下葉は毎回の水やりのときに取り除きます。湿った花がらは、かびの最初の発生源です。
- 雨を避けて株元を乾かす
- 梅雨の間は鉢を軒下へ移し、込み合った枝を間引いて株の中心に風を通します。水やりは午前中に株元だけへ。
- 広がったら殺菌剤
- 花や葉のあちこちにかびが見えたら、草花用の殺菌剤を葉の裏まで散布します。一週間おきに二、三回繰り返します。
萎凋病は治らないので抜く
水をやっているのに株の一部や片側だけがしおれ、やがて株全体が枯れるのが萎凋病です。土の中のかびが根から入って水の通り道をふさぐ病気で、治す方法はありません。見つけたら株ごと抜いて処分し、同じ土や鉢にカーネーションを続けて植えないでください。同じ鉢を使うなら土を全部替え、鉢を洗って乾かします。
| 見分けのポイント | 萎凋病 | 水切れ |
|---|---|---|
| しおれ方 | 片側や一枝だけ、夕方も戻らない | 株全体、夕方や水やりで戻る |
| 茎を切った断面 | 褐色に変色している | 白く正常 |
| 土の状態 | 湿っているのにしおれる | 乾いている |
連作を避けることが最大の予防です。露地で毎年同じ場所に植えると発生が増えるので、二、三年は場所を変えます。
アブラムシとハダニ
春と秋の新芽やつぼみにアブラムシが付き、汁を吸って葉を縮ませ、ウイルス病も運びます。梅雨明けの乾いた暑さにはハダニが増え、葉がかすれて白っぽくなります。どちらも早く見つけるほど簡単に減らせるので、水やりのたびに新芽と葉裏を見る習慣が一番の対策です。
アブラムシは黄色に集まる性質があるので、黄色の粘着板を株の近くに立てると発生の早い時期に気付けます。見つけたら数日以内に手を打つと、殺虫剤を使わずに済むことがほとんどです。
- アブラムシは水で流す
- 新芽やつぼみに付いた緑や黒の小さな虫は、指でつぶすか水で流します。数が多ければ草花用の殺虫剤を新芽中心にかけます。
- ハダニは葉裏を確かめる
- 白くかすれた葉の裏を白い紙の上で軽くたたき、動く点があればハダニです。葉裏に強めの水を三日おきにかけると減ります。
- 収まらなければ薬剤
- 水かけで減らないハダニには、ハダニ用の薬剤を葉裏中心に散布します。同じ薬を続けると効かなくなるので、二回目は別の系統にします。
萼割れと茎の曲がり
花弁が萼を破って片側に飛び出す萼割れは、昼夜の気温差が大きい時期に起きる生理障害で、病気ではありません。品種によって出やすさが違い、大輪ほど起きやすい傾向です。つぼみが色づき始めたころに、萼の周りに細い輪ゴムやテープを軽く巻いて支えると、形を整えられます。茎が曲がるのは日照不足か肥料過多なので、置き場所と肥料を見直します。
- 萼が割れたら支える
- つぼみがふくらんで萼の一部が裂け始めたら、萼の外側に細い輪ゴムを一周させます。花が開き切ったら外します。
- 夜だけ軒下へ
- 春と秋の冷え込む夜は、鉢を軒下や玄関先に入れて気温差を和らげます。露地は不織布をかけると効果があります。
- 曲がった茎は支柱
- 重い花で茎が曲がるときは、細い支柱を立ててゆるく留めます。倒れたままにすると花が土に触れて傷みます。
病害虫が出たあとの立て直し
かびや虫で葉や花が傷んでも、株元が健全なら切り戻せば回復します。傷んだ枝を株元近くまで切り、風通しをよくして液体肥料を与えれば、一か月ほどで新しい枝が伸びます。株元が腐っている場合は回復しないので、健全な枝を挿し芽にして株を更新します。
| 状態 | 判断 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉や花だけが傷んだ | 回復できる | 傷んだ枝を切り、液肥で立て直す |
| 株元が黒くやわらかい | 回復しない | 健全な枝を挿し芽で残す |
| 株の片側が枯れた | 萎凋病の疑い | 抜いて処分、土を替える |
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