手に入る株のタイプと育てやすさ
カーネーションは、母の日に贈られる鉢仕立ての株、春と秋に園芸店に並ぶ小さなポット苗、切り花用の高性種の三つに分かれます。家庭で育て直すなら、四季咲き性の矮性種のポット苗が最も失敗が少なく、母の日の鉢はつぼみが多すぎて株が疲れているため、花後の手当てが要ります。
| タイプ | 特徴 | 育てやすさの目安 |
|---|---|---|
| 母の日の鉢仕立て | つぼみが密で株が詰まっている | 花後に切り戻せば翌年も咲く |
| 矮性のポット苗 | 草丈20〜30センチ、四季咲き | 初心者向きで鉢でもよく咲く |
| 切り花用の高性種 | 草丈60センチ以上、支柱が必要 | 露地向きで管理に手間がかかる |
| ナデシコ系の交配種 | 小花多数、丈夫 | 夏越しに強く花壇に向く |
鉢仕立ての株は数株を寄せ植えしてあることが多く、一株ずつに分けて植え直すと風通しがよくなり長持ちします。
よい苗の見分け方
苗は葉の色が青みがかった緑で、茎の節が詰まってしっかりしているものを選びます。節と節の間が間延びして倒れ気味の苗は、暗い場所で徒長(光が足りず茎がひょろ長く伸びること)しているので避けます。株元を触って、ぐらつかず根が張っていることも確かめてください。
- 葉色と節間を見る
- 青緑色で葉に張りがあり、節間が短く締まった苗がよい苗です。黄ばんだ下葉が多い苗は水やりの失敗か根の傷みが疑われます。
- 株元を触って確かめる
- 株元を軽くつまんで揺すり、ぐらつかないものを選びます。ポットの底穴から白い根が見えていれば、根がよく張っている証拠です。
- つぼみより葉を優先
- 花が咲いている苗は見栄えがしますが、植え付け後に株が疲れます。つぼみが小さく葉が多い苗のほうが、植えてからよく育ちます。
- 病気の兆候を除く
- 葉に茶色い斑点や白い粉、茎の付け根の黒ずみがある苗は避けます。一株から周りに広がる病気があるので、店頭でよく見てください。
植え付けの時期と場所
植え付けの適期は春 (三月中旬から五月上旬) と秋 (九月下旬から十月) の二回です。夏の高温多湿と冬の凍結に弱いので、その手前で根を張らせるのがこつです。場所は日当たりと風通しがよく、雨が直接当たりにくい軒下や、露地なら高畝にした水はけのよい場所を選びます。
| 時期 | 植え付けの可否 | 考え方 |
|---|---|---|
| 3月中旬〜5月上旬 | 適期 | 梅雨前に根を張らせる |
| 5月中旬〜6月 | 遅め | 梅雨入り前に急ぐ、鉢なら軒下 |
| 7月〜8月 | 避ける | 暑さで根が傷む、鉢のまま夏越し |
| 9月下旬〜10月 | 適期 | 霜までに根を張らせる |
| 11月〜2月 | 避ける | 凍結で根が傷む、鉢で管理 |
土づくりと鉢の選び方
カーネーションは根が過湿に弱く、水はけが悪いと株元から腐ります。露地では植え穴に腐葉土と軽石を混ぜて水はけを良くし、酸性の土は苦土石灰で中和しておきます。鉢植えは草花用の培養土に軽石か鹿沼土を二割混ぜ、五号から六号鉢に一株が目安です。
元肥(植え付けのときに土へ混ぜておく肥料)は緩効性の粒状肥料を規定量入れます。窒素が多すぎると茎が軟らかく伸びて倒れるので、リン酸の多い草花用を選んでください。
- 鉢底石と用土を入れる
- 鉢底石を二センチ敷き、軽石を混ぜた培養土を鉢の三分の一まで入れます。素焼き鉢は乾きやすく、過湿を防げるので向いています。
- 根鉢は崩さない
- ポットから抜いた根鉢は、底の巻いた根を軽くほぐす程度にして崩しません。根が細く傷みやすいので、そのまま置きます。
- 浅植えにする
- 根鉢の上面が土の表面と同じか少し高くなるように置きます。深く植えると株元の茎が湿って腐るので、浅植えが鉄則です。
- 株間は20〜25センチ
- 露地では株間を二十から二十五センチ取ります。横に広がる性質なので、詰めて植えると蒸れて下葉が枯れ込みます。
植え付け直後の管理
植え付けたらたっぷり水を与え、一週間ほどは直射日光を避けた明るい場所で根を落ち着かせます。その後は日当たりへ移し、土の表面が乾いてから水やりを再開します。植え付けから二週間で新しい葉が動き出したら根付いた合図です。
- 一週間は半日陰
- 植え付け直後は根が水を十分に吸えないので、明るい日陰に置きます。葉がしおれたら霧吹きで葉に水をかけて助けます。
- 根付いたら日向へ
- 新しい葉が出始めたら、一日六時間以上日が当たる場所へ移します。日照が足りないと茎が伸びて花が減ります。
- つぼみは一度取る
- 植え付けのときに付いていたつぼみは、根が張るまで取っておくと株が早く充実します。惜しくても、翌月にはもっと多く咲きます。
植え付けに失敗したときの見分けと立て直し
植えて二週間たっても葉がしおれたまま、または下葉から黄ばんで落ちるなら、根が傷んでいるか植え方に問題があります。株元を触って、茎が黒ずんでやわらかいなら深植えか過湿です。一度掘り上げて根の状態を見て、傷んだ根を切り、乾いた新しい土に浅く植え直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉がしおれたまま戻らない | 根鉢を崩しすぎた、水切れ | 半日陰で葉水、土は乾いてから |
| 株元が黒くやわらかい | 深植えか過湿 | 掘り上げて浅く植え直す |
| 下葉が黄ばんで落ちる | 水のやりすぎ | 水やりの間隔を空ける |
| 茎が伸びて倒れる | 日照不足か窒素過多 | 日向へ移し肥料を控える |
母の日の鉢が届いてすぐ弱るのは、ラッピングの中で蒸れていることが多いです。包装を外し、風通しのよい明るい場所へ出すだけで戻ることがあります。
カーネーションの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
カーネーションの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカーネーションの育て方にまとめています。
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