地植えと鉢植えの水やり
地植えは根付いた二年目以降、真夏の干ばつ以外は水やり不要です。鉢植えは夏に開花しながら水をよく吸うので、朝に鉢底から流れるまで与え、夕方に土が乾いていたらもう一度与えます。水切れすると蕾が落ち、開花が止まります。冬は落葉して水をほとんど吸わないので、七〜十日に一回で足ります。
| 場面 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 地植え・植え付け一年目 | 土が乾いたら週一〜二回 | 真夏は二〜三日に一回 |
| 地植え・二年目以降 | 原則不要 | 十日以上雨がなければ一度 |
| 鉢植え・春 | 表土が乾いたら鉢底まで | 芽吹き前は控えめに |
| 鉢植え・夏 (開花中) | 朝に一回、夕方に乾いていればもう一回 | 蕾が落ちたら水切れの合図 |
| 鉢植え・冬 (落葉中) | 七〜十日に一回 | 暖かい日の午前中に |
肥料は控えめに、時期を絞る
肥料が多いと枝ばかり伸びて花が減り、うどんこ病も出やすくなります。地植えは二月の寒肥として緩効性の固形肥料か油かすを枝先の真下に埋める一回で足ります。鉢植えは五月と、最初の花が終わった八月に少量の置き肥を与えます。九月以降は与えません。枝の伸びが止まらず、冬に枯れ込みます。
- 寒肥は二月に枝先の下へ
- 枝の広がりの真下に沿って数か所穴を掘り、油かすか緩効性肥料を一握りずつ埋めます。幹のすぐそばは避けます。
- 鉢の追肥は五月と八月
- 追肥(育ちの途中で足す肥料)は、新芽が伸びた五月と、最初の花後の八月に、緩効性の置き肥を鉢の縁に少量置きます。
- リン酸の多いものを選ぶ
- 窒素が多いと葉ばかり茂ります。花用の、リン酸の割合が高い肥料を選ぶと花付きがよくなります。
庭木で毎年よく咲いているなら、寒肥も省いて構いません。花が減ったと感じた年だけ与えます。
日当たりと風通しを確保する
サルスベリの花付きは日照でほぼ決まります。周りの木が大きくなって日陰になったら、周囲の木を透かすか、サルスベリを日なたに移します。風通しが悪いとうどんこ病が毎年出るので、冬の剪定で内側の枝を抜き、株の中に風が通るようにします。鉢植えは最も日の当たる場所に置き、月に一度回して全体に日を当てます。
- 花の少ない側を見る
- 株の片側だけ花が少ないなら、その側の日照が足りません。周囲の枝を払うか、鉢なら向きを変えます。
- 株元の草を抜く
- 株元の雑草は風通しを悪くし、蒸れの元になります。夏前に抜いておき、マルチは薄く敷く程度にします。
- 内側の枝を抜く
- 冬の剪定で株の中心に向かう枝を数本、付け根から抜きます。夏に葉が茂ってから中を見て、手を入れて風が通らないなら抜き足りません。
夏の管理
暑さには強く、真夏の直射日光でも葉焼けしにくい木です。鉢植えは鉢の中が高温になるとさすがに根が傷むので、コンクリートに直置きせず鉢台で底を浮かせます。開花中は花がらを早めに切ると次の花房が上がり、九月まで咲き続けます。夕方の葉水は夜に湿ったままになるので、うどんこ病の予防のためにも朝に済ませます。
- 花がらは実になる前に
- 花房の花が散ったら、実がふくらむ前に花房の下で切ります。実に養分を取られず、次の花房が上がります。
- 鉢の温度を下げる
- 鉢台やすのこで底を浮かせ、西日が強いなら鉢の側面をよしずで覆います。土の表面に軽くマルチを敷くと乾きが遅くなります。
- 台風の後は枝を確かめる
- 花房が重い枝は風で折れます。折れた枝は付け根で切り直し、傷が大きければ癒合剤を塗ります。
冬の管理
関東平野部の露地では成木は防寒不要ですが、植え付け一〜二年の若木と鉢植えは、枝先が寒さで枯れ込むことがあります。若木は根元に腐葉土を厚めに敷き、鉢植えは軒下に寄せます。落葉後の水やりは控えめにし、鉢土を完全に乾かさない程度に保ちます。剪定は厳寒期を避けて二月に行います。
- 若木は根元を覆う
- 十二月に根元へ腐葉土を十センチ敷き、寒風の強い場所なら幹に麻布を巻きます。春に外します。
- 鉢は軒下へ
- 氷点下の夜が続くなら、鉢を軒下や壁際に寄せ、鉢の周りを不織布で覆います。室内に入れる必要はありません。
花が咲かない・葉が黄ばむときの原因の切り分け
サルスベリが咲かない原因は、日照不足、肥料過多、剪定不足のどれかがほとんどです。葉の黄ばみは水のやりすぎ、根詰まり、病気が主な原因です。まず日照時間と、前年の剪定と肥料を振り返り、下の表で当たりを付けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 枝は伸びるが花が咲かない | 日照不足、窒素過多 | 日なたへ移す、肥料を止める |
| 細い枝に小さな花房しか付かない | 冬の剪定が弱い | 翌冬に太い枝を残し強く切る |
| 蕾が付いたまま落ちる | 水切れ (鉢) | 朝夕に水、鉢台で温度を下げる |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 病気の項目を確認 |
| 葉が黄ばんで土が湿る | 根腐れ、水はけ不良 | 水を控え、鉢なら植え替え |
| 葉が小さく全体が黄緑 | 根詰まり、肥料切れ | 三月に植え替え、五月に追肥 |
サルスベリの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
サルスベリの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサルスベリの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。