種類と株の姿で方法を選ぶ
クラッスラは挿し木で簡単に増え、葉挿しや株分けもできます。金のなる木のように茎が太い種類は挿し木と葉挿し、火祭りのように群生する種類は株分けと挿し木、星の王子のように葉が茎を抱く種類は挿し木が向きます。適期は三月から五月と九月から十月上旬で、真夏と冬は避けます。
| 種類と株の姿 | 向く方法 | 根が出るまで |
|---|---|---|
| 金のなる木の伸びた枝 | 挿し木 | 2〜3週間 |
| 金のなる木の葉が一枚取れた | 葉挿し | 1〜2か月 |
| 火祭りなど群生して子株が多い | 株分け | 1〜2週間 |
| 星の王子など葉が茎を抱く種類 | 挿し木。葉挿しは向かない | 2〜4週間 |
| 徒長した株を作り直したい | 先端を挿し木、残った茎から芽出し | 2〜3週間 |
挿し穂の作り方
挿し穂は枝の先端から五〜八センチ、葉が三〜四対付いた部分を使います。切り口を乾かすのが最も大切で、湿った土にすぐ挿すと切り口から腐ります。金のなる木は太い枝ほど乾かす日数を長く取り、一週間ほど置きます。
- 清潔なハサミで切る
- 節のすぐ下で切ります。ハサミはアルコールか熱湯で消毒し、切り口をつぶさないように一度で切ります。
- 下葉を取る
- 土に埋まる部分の葉を一〜二対取り除きます。葉が土に触れるとそこから腐るためで、上の葉は二〜三対残します。
- 三日から一週間乾かす
- 風通しのよい日陰に切り口を上にして置きます。切り口が乾いて白くかさぶた状になったら挿し時です。太い枝ほど長く乾かします。
挿し木の手順
挿し木の成否はほとんど土の乾き具合で決まります。湿らせた土に挿す草花の感覚を捨て、乾いた土に挿して待つのがクラッスラの流儀です。根が出るまでの二〜三週間は、鉢を動かさず触らないようにします。
- 乾いた土に挿す
- 多肉植物用の土か、赤玉土の小粒と鹿沼土を半々にした土を小鉢に入れ、割り箸で穴を開けてから二〜三センチ挿します。肥料入りの土は使いません。
- 一〜二週間は水を与えない
- 明るい日陰に置き、一〜二週間してから最初の水を土の表面が湿る程度に与えます。それまでは葉にたまった水分で持ちます。
- 根が出たか確かめる
- 二〜三週間後に挿し穂を軽く引き、抵抗があれば根が出ています。新しい葉が動いたら日なたへ移し、通常の水やりに戻します。
- 残った親株も育てる
- 枝を切った親株は、切り口の下の葉の付け根から新しい枝が出ます。水を控えめにして日に当てると、一か月ほどで芽が動きます。
倒れやすい挿し穂は深く挿すより、周りに軽石を置いて支えます。深く挿すと埋まった部分から腐ります。
葉挿しで増やす
金のなる木は葉一枚から芽を出せます。葉の付け根がきれいに残っていることが条件で、途中でちぎれた葉からは芽が出ません。四〜五月に行い、芽が出るまで一〜二か月かかります。葉の小さい種類は成功率が低いので、挿し木を優先します。
- 葉を付け根から外す
- 葉を左右に軽く揺すり、付け根ごと茎から外します。引っ張ると付け根が茎に残るので、揺すって外すのがこつです。
- 乾いた土に寝かせる
- 二〜三日乾かした葉を、乾いた土の上に寝かせて置きます。埋める必要はなく、付け根が土に触れていれば芽が出ます。
- 芽が出たら霧吹き
- 付け根から小さな芽と根が見えたら、霧吹きで土の表面を湿らせ始めます。親の葉がしぼんで自然に取れるまでは外しません。
群生する種類は株分けで
火祭りや若緑のように株元から子株が増えて群生する種類は、植え替えのときに株分けします。根が付いた状態で分けられるので、挿し木より早く根付きます。分けた株は元より小さい鉢に植え、根の量に鉢を合わせます。
- 根鉢を手でほぐす
- 鉢から抜いて古い土を落とし、子株の付け根を見ます。根が付いた子株は手でゆっくり裂き、根のない子株は挿し木と同じに扱います。
- 小さめの鉢に植える
- 分けた株は根の量に合った小さい鉢に植えます。大きい鉢では土が乾かず、分けた直後に根腐れします。
- 一週間後から水
- 根を切った傷が乾くまで一週間は水を与えず、明るい日陰に置きます。その後は土が乾いてから与える通常の管理に戻します。
根が出ないときの原因と直し方
挿し穂が黒く柔らかくなるのは、切り口を乾かさず挿したか、土を湿らせすぎたためです。挿し穂が縮んでしわしわになるのは、日に当てすぎたか、根が出る前に強い光に当てたためです。腐った部分より上が硬く健全なら、そこで切り直して乾かし、もう一度挿せます。
| 挿し穂の状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 根元が黒く柔らかい | 切り口を乾かさなかった、土が湿りすぎ | 健全な部分で切り直し、乾かして再挑戦 |
| しわが寄って縮む | 直射日光、乾かしすぎ | 明るい日陰へ。表面が湿る程度の水を |
| 変化がなく根も出ない | 気温が低い、時期が悪い | 二十度前後になる春か初秋を待つ |
| 葉挿しの葉が溶ける | 付け根が欠けていた、過湿 | 揺すって外し直し、乾いた土に置く |
クラッスラの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
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