花後にやることの流れ
スイセンの花後は、花がら摘み、追肥、葉を残す、掘り上げるかどうかの判断、の順に進みます。どれも難しくありませんが、葉を残す期間だけは我慢が要ります。時期の目安を表で確かめてください。
花が終わった直後から葉が枯れるまで、関東平野部ならおよそ一か月半から二か月です。この間に球根の中で翌年の花芽が作られます。
この時期の追肥(育ちの途中で足す肥料)は、翌年の花のために球根へ養分をためる目的です。今年の花に効かせるものではないので、花の前に慌てて与える必要はありません。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 花がしおれたら | 花がら摘み | 花びらが茶色く縮んだら花茎の途中で切る |
| 花がら摘みと同時 | 追肥の一回目 | 緩効性肥料を株元から離して置く |
| 花後二週間おき | 液体肥料 | 葉が緑のうちだけ、薄めて与える |
| 5月中旬〜下旬 | 葉が黄ばみ始める | 肥料と水を減らす |
| 6月 | 葉が枯れたら取り除く。掘り上げるならこのとき | 軽く引いて抜けるようになったら |
花がら摘みは種を作らせないため
咲き終わった花を放っておくと、花の下がふくらんで種を作り始めます。種に養分を取られると球根が太らないので、花びらがしおれたら早めに摘みます。ただし花茎の緑の部分は葉と同じように光合成するので、根元から切らず、花の下のふくらみごと切り落とします。
- 花びらが茶色く縮んだら
- 花びらの色があせて縮み、触ると乾いた感じになったら摘みどきです。まだ色が鮮やかなうちは切りません。
- 花の下のふくらみごと切る
- 花のすぐ下にある緑のふくらみ(種になる部分)を含めて、はさみで切り取ります。花茎は残します。
- 花茎は自然に枯れるまで
- 残した花茎は葉と同じく光合成で養分を作ります。黄色くなって倒れ、軽く引いて抜けるようになったら取り除きます。
スイセンの汁は肌に付くとかぶれることがあります。作業のときは手袋を着け、切った花がらは食材と別に処分します。
葉を枯れるまで残す
スイセンの葉は花後も一か月以上緑を保ち、この間に球根を太らせます。葉が黄色くなって自然に倒れ、軽く引いて抜けるまで残すのが原則です。切る・結ぶ・折り曲げるのどれも球根を小さくします。乱れが気になるなら、手前に別の草花を植えて隠します。
五月に入ると葉の先から黄色くなり始めます。この段階で水と肥料を減らし、休眠に入る準備を助けます。まだ緑の部分が半分以上あるなら、水は続けます。
葉が緑のうちに掘り上げたり移植したりするのも避けます。どうしても動かすなら、土ごと大きく掘って葉を傷めずに移し、葉が枯れるまで水をやります。
- 倒れた葉もそのまま
- 葉が倒れて隣の植物にかかっても、切らずにそっと脇へ寄せる程度にします。光が当たっていれば養分を作り続けます。
- 黄色くなったら水を減らす
- 葉の半分以上が黄色くなったら、水やりを週一回程度に減らし、肥料は止めます。休眠に入る球根に水と肥料は負担です。
- 抜けるようになったら取る
- 葉が茶色く乾き、軽く引いて抜けたら取り除きます。抜けないなら、まだ球根とつながっているので待ちます。
掘り上げるかどうかの判断
スイセンは毎年掘り上げなくても咲き続けます。掘り上げるのは、三〜四年経って株が混み合い花が減ったとき、場所を変えたいとき、水はけの悪い場所で夏の腐りが心配なときです。判断の目安を表にまとめました。
掘り上げるときは葉が枯れて抜けるようになってからです。葉が緑のうちに掘ると球根が太り切っていないので、六月まで待ってください。休眠期の管理のガイドに手順があります。
| 状態 | 掘り上げ | 理由 |
|---|---|---|
| 植えて一〜二年で花がよく咲いている | しない | 掘ると根を切り、翌年の花が減ることがある |
| 三〜四年経って葉が細く花が減った | する | 分球で混み合っている。分けて植え直す |
| 夏に水がたまりやすい場所 | する | 休眠中の過湿で腐るので乾いた場所で保管 |
| 鉢植え | 二年に一回 | 土が古くなり根の場所が足りなくなる |
| 日本水仙で放任している | しない | 丈夫で群生するほど見応えが出る |
翌年に花が減ったときの原因
花後の管理を間違えると、翌年は葉だけになります。何が原因だったかを振り返り、次の花後に直します。多くは葉を早く切ったか、肥料を与えなかったかのどちらかです。
球根は二年分の養分をためているので、一年失敗しても翌々年には戻ることがあります。諦めて抜かず、葉が出るなら育て続けてください。
| 起きたこと | 原因 | 次からの直し方 |
|---|---|---|
| 葉は出るが花がない | 葉を早く切った・肥料なし | 葉を枯れるまで残し、花後に追肥 |
| 葉も細く小さい | 分球しすぎ・密植 | 六月に掘り上げて大球だけ植え直す |
| 芽が出ない | 夏の過湿で球根が腐った | 水はけの良い場所か、掘り上げて乾燥保管 |
| 花が小さく茎が短い | 球根が小さい・日照不足 | 花後の肥料と日当たりを見直す |
スイセンの花が終わったあとに使うもの
来年も咲かせるかどうかは、この時期の手当てで決まります。切ることと、球根をしまうことです。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。硬くなった茎を切るので、花がら摘み用より丈夫なもの。
花後の切り戻しは、次の芽を出させる作業です。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- お礼肥用の緩効性肥料探す言葉「緩効性肥料 お礼肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10g 前後、花壇 1 ㎡ あたり 30〜50g。
咲かせるのに使った養分を戻す肥料です。ここを飛ばすと、翌年の花数が目に見えて減ります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。品種を書いたラベルを付けられるもの。
掘り上げた球根は、風の通るところに吊るして乾かします。密閉すると中から腐ります。
- 掘り上げずに植えっぱなしでよい球根も多く、その場合は保存の資材は要りません。
- 花後すぐに葉まで切らないでください。葉が来年ぶんの養分を作ります。
スイセンの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイセンの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。