症状から原因を見分ける
スイセンの不調は、葉の色と球根の状態でおおよそ判断できます。葉に出た症状を見て表で当たりを付け、必要なら球根を掘って確かめてください。
スイセンは有毒なので虫や動物にほとんど食べられず、球根を掘り返すモグラやネズミの害もまれです。そのため悩みの中心は病気と環境になります。
葉先が霜で茶色くなるのは冬によく見られ、春になれば新しい葉が出てきます。病気と間違えて抜いてしまわないよう、株元がぐらつくかどうかを触って確かめてから判断します。
| 症状 | 原因の見当 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉が黄色く柔らかくなり株元から倒れる | 球根の軟腐病・過湿 | 掘って腐った球根を捨て、水はけを改善 |
| 葉に黄色の筋やモザイク模様 | ウイルス病 | 治らない。株ごと処分してアブラムシを防ぐ |
| 葉に褐色の斑点が広がる | 葉枯病 | 病葉を取り、風通しを良くする |
| 球根の底が黒くカビている | 基腐病 | 掘り上げて処分。同じ場所に数年植えない |
| 葉先が茶色く枯れる | 霜・水切れ | 病気ではない。春に回復する |
球根の腐りは過湿から
スイセンの枯れの多くは、球根が腐ることによります。原因は夏の休眠中の過湿、水はけの悪い土、傷の付いた球根の植え付けです。葉が黄色く柔らかくなり、株元を押すとぐらつくときは、掘り上げて球根を確かめます。
腐りは夏の休眠中に進むことが多く、秋に芽が出ないことで初めて気付きます。水がたまりやすい場所なら、六月に掘り上げて乾燥保管するのが一番の予防です。
- 株元を触ってぐらつきを確かめる
- 葉の付け根を軽く押し、ぐらぐらするなら球根が腐っています。固く土に据わっていれば別の原因です。
- 掘り上げて腐りを取り除く
- 柔らかく変色した球根は取り除いて捨てます。周りの固い球根は日陰で乾かし、十月に別の場所に植えます。
- 水はけを直す
- 同じ場所に植えるなら、川砂や軽石を混ぜて高畝にします。鉢なら新しい用土に替えます。
- 傷のある球根は植えない
- 買った球根に傷やカビがあれば、その部分から腐ります。植える前に一つずつ見て、怪しいものは外します。
ウイルス病は抜いて広げない
葉に黄色の筋やまだらが出て、花が小さくなったり縮れたりするのはウイルス病で、アブラムシが運びます。治らないため、見つけたら株ごと掘り上げて処分し、他の株に広がるのを防ぎます。四月ごろの葉にアブラムシが付いていたら、早めに水で流すか指でつぶします。
感染した株を処分した場所には、その年は新しい球根を植えず、翌年以降に別の球根を植えます。周りの株に症状が出ていないか、翌春も葉を確かめてください。
- 肥料不足との見分け
- 肥料不足は葉全体が均一に薄い緑になります。ウイルスは葉脈に沿って不規則な筋やまだらが出ます。
- 見つけたら球根ごと処分
- 掘り上げて球根も一緒に袋に入れて捨てます。球根にウイルスが残るので、保管して植え直してはいけません。
- 刃物は消毒
- 感染した株を切ったはさみは、熱湯か消毒液で消毒してから他の株に使います。汁からもうつるためです。
毒性による事故を防ぐ
スイセンは全体に有毒成分を含み、葉をニラと、球根をタマネギやノビルと間違えて食べる事故が毎年起きています。食べると吐き気や嘔吐、腹痛を起こします。庭のどこに植えたかを家族で共有し、食用の作物のそばには植えないでください。
スイセンの葉はニラと違い、ちぎってもにおいがしません。ニラは強いにおいがするので、においで見分けられます。ただし、迷ったら食べないのが原則です。
| 見分けたいもの | スイセン | 食用の作物 |
|---|---|---|
| 葉(ニラとの違い) | においがない。葉が厚く幅広で先が丸い | ちぎると強いにおい。葉が薄く先がとがる |
| 球根(タマネギ・ノビルとの違い) | においがなく、切ると白い汁が出る | 切るとにおいがする |
| 植える場所 | 食用作物と離し、目印を立てる | 家庭菜園の畝には混ぜない |
誤って口にした場合は、量にかかわらず医療機関に相談してください。作業中は手袋を着け、汁が付いた手で目や口を触らないようにします。
病気でない不調の直し方
病気や虫でなくても、環境や管理が原因で花が咲かない、葉が乱れることがあります。薬で直せるものではないので、原因を切り分けて管理を変えます。
薬を使う場面はほとんどありません。日当たり、水はけ、植える深さ、葉を残す期間の四つを見直せば、たいていの不調は翌年に直ります。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 霜柱で球根が持ち上がる | 浅植え・寒冷地 | 見つけたら押し戻し、翌年は深めに植える |
| 花茎が倒れる | 八重咲きの重さ・風 | 支柱を添えるか、風の弱い場所へ |
| つぼみが開かず枯れる | 冬の乾燥・根の張り不足 | 冬の乾燥時に水をやり、十一月中旬までに植える |
| 年々花が減る | 分球・日照不足・葉を早く切った | 掘り上げて大球を植え直し、葉を残す |
スイセンの長く咲かせるコツは作物ページに
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