場所は一度で決める
ジンチョウゲは根が細く、掘り上げると根の大半が切れてしまうため、大きくなってからの移植はほぼ成功しません。植える前に、日当たり・水はけ・将来の大きさの三つを確かめて、十年動かさない前提で場所を決めてください。
自然樹形で高さ一メートル、幅一メートル半ほどのこんもりした姿になります。西日の強い場所や、雨のたびに水がたまる場所は避け、午前中に日が当たり午後は明るい日陰になる場所が理想です。
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 東向きで午前中だけ日が当たる | 最適 | 花付きが良く、夏の葉焼けも少ない |
| 南向きの日向 | 可 | 花は多いが、夏に水切れしやすく葉が黄ばむ |
| 西日が当たる壁際 | 不向き | 夏の高温で根が傷み、数年で枯れ込むことが多い |
| 一日中日陰の北側 | 不向き | 枝がまばらになり、花がほとんど付かない |
| 雨のたびに水がたまる低い場所 | 不可 | 根腐れで急に枯れる。高植えにしても危険 |
鉢植えなら移動できるので、迷う場合は八号以上の鉢で二〜三年育ててから庭に下ろすのも一つの方法です。
植え付けは三月と九月〜十月
植え付けの適期は、花が終わった直後の三月下旬から四月と、暑さが落ち着いた九月下旬から十月です。真夏と真冬を避ければ、ポット苗ならそれ以外の時期でも根鉢を崩さずに植えられます。
苗は花の付いた三月に出回ることが多く、この時期に買って花を楽しんだ後、四月に植えるのが一般的な流れです。買ってすぐ植えず、鉢のまま花を見てから植え付けても問題ありません。
- 根鉢の二倍の穴を掘る
- 根鉢の直径の二倍、深さは根鉢と同じか少し浅いくらいの穴を掘ります。深く植えると根元が蒸れて腐りやすくなります。
- 腐葉土を三割混ぜる
- 掘り上げた土に腐葉土を三割ほど混ぜます。粘土質で水はけが悪いなら、川砂や軽石も二割ほど加えて水の通り道を作ります。
- 根鉢は絶対に崩さない
- ポットから抜いたらそのまま穴に置きます。根をほぐしたり、回った根を切ったりすると活着せず枯れます。
- 根元を土の面より少し高く
- 根鉢の上面が周りの土より一〜二センチ高くなるように植え、周りの土を寄せて緩やかな山にします。水がたまらない形にするためです。
- 水をたっぷり、支柱を一本
- 植え終えたらたっぷり水をやり、風で揺れないよう支柱を一本添えます。根が切れやすいので、最初の一年は揺らさないことが大切です。
鉢植えの用土と鉢の大きさ
鉢植えは水はけの良い用土と、根鉢より一回り大きい鉢を使います。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの元です。赤玉土の小粒六に腐葉土三、軽石一の配合か、市販の花木用培養土で構いません。
鉢植えは水はけの良さを最優先にします。培養土だけで植えると梅雨に乾かず根腐れしやすいので、軽石か鹿沼土を二割混ぜて水の抜けを良くしておくと、その後の管理がずっと楽になります。
| 鉢の大きさ | 苗の目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 六号 | 高さ二十〜三十センチのポット苗 | 一〜二年で根が回るので植え替えが必要 |
| 八号 | 高さ四十センチ前後の株 | 二〜三年はこのまま育てられる |
| 十号以上 | 高さ六十センチを超える株 | 移動が重くなるので置き場所を先に決める |
鉢底には必ず鉢底石を三センチほど入れます。素焼き鉢は乾きやすく、ジンチョウゲには向いています。
植え付け後の一年目の管理
植え付け後の一年は根が細く、水切れにも過湿にも弱い時期です。土の表面が乾いたらたっぷり、を守り、真夏は朝に確かめて夕方にしおれていれば夕方も与えます。肥料は植え付け時には入れず、一か月後に緩効性肥料を少量置くだけにします。
- 一週間は毎朝水を
- 植え付けから一週間は毎朝たっぷり水をやります。その後は土の表面を指で触って乾いていたら与える間隔に移ります。
- 葉の色で活着を確かめる
- 一か月ほどして新しい葉がつやのある濃い緑で出てきたら活着しています。葉が黄ばんで落ちるなら水が多すぎるか、根が傷んでいます。
- 夏は株元にマルチ
- 六月末までに株元に腐葉土やバークを三センチ敷き、地温の上昇と乾燥を防ぎます。株元に直接触れないよう少し離します。
植え付けで失敗したときの見分け
植え付け後に葉が落ちる、枝先がしおれるといった症状は、原因によって手当てが逆になります。土の湿り具合と葉の落ち方を見て切り分けてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が黄色くなって次々落ちる、土が湿っている | 過湿・根腐れ | 水を止め、鉢なら乾いた用土に植え直す |
| 葉がしおれて丸まる、土が乾いている | 水切れ | たっぷり水をやり、日陰に移すか遮光する |
| 植えた直後から全体がしおれる | 根鉢を崩した・深植え | 植え直しは逆効果。日除けをして様子を見る |
| 一年後に枝先だけ枯れる | 西日・夏の高温 | 遮光ネットで午後の日を遮り、翌春に枯れ枝を切る |
ジンチョウゲは樹液や葉に有毒成分を含みます。作業のときは手袋をし、切り枝を子どもやペットが口にしない場所に片付けてください。
ジンチョウゲの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ジンチョウゲの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はジンチョウゲの育て方にまとめています。
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