切り戻しが必要かを見分ける
ディフェンバキアは数年育てると下葉が順に落ち、上部だけに葉が付いた「ヤシのような姿」になります。これは自然な生育ですが、見た目が悪く倒れやすくなります。切り戻すと切り口の下の節から新しい芽が出て、低くまとまった株に戻せます。次のどれかに当てはまれば、適期を待って切ります。
- 茎の下半分に葉がない
- 葉が付いているのが上の数枚だけで、下の茎が裸になっているなら切り戻しの時期です。
- 重みで茎が傾いて倒れる
- 上部の葉の重みで茎が傾き、支柱なしで立たないなら、切って重心を下げます。支柱で支え続けるより、切り戻した方が長く楽しめます。
- 天井や棚に届きそう
- 置き場所に収まらない高さになったら、好みの高さで切ります。ディフェンバキアは一年に二十〜三十センチ伸びます。
- 根元が腐って上部だけ元気
- 根腐れで根元が柔らかいときも、元気な上部を切って挿し木にする「切り戻し」で株を救えます。
適期は五月から七月
切り戻した株は一時的に葉がなくなり、見た目が寂しくなります。飾りたい時期の直前には行わず、二〜三か月後に新しい葉がそろうことを見込んで初夏に済ませるのがこつです。
| 時期 | 適否 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜6月 | 最適 | 気温が安定し、新芽が二〜三週間で動く |
| 7〜8月 | 可 | 新芽は出るが暑さで切り口が腐りやすい。日陰で管理 |
| 9月 | 可(上旬まで) | 秋までに新芽を出させる最後の時期 |
| 10〜4月 | 避ける | 新芽が出ず、切り口から腐る。根腐れの救出は例外 |
切り戻しと植え替えを同時に行うと負担が大きくなります。両方必要なら、植え替えを先にして一か月あけてから切ります。
切り戻しの手順
茎の汁には毒性があり、皮膚に付くとかゆみやかぶれを起こすことがあります。作業は必ず手袋をし、汁が目に入らないよう注意します。切る位置は残したい高さの節のすぐ上で、節を残さないと新芽が出ません。
- 手袋と新聞紙を用意する
- 汁が床に落ちるので新聞紙を敷きます。ハサミやナイフは清潔なものを使い、作業後に洗います。
- 残したい高さの節の上で切る
- 株元から十五〜三十センチの位置にある節(葉の付いていた跡の輪)の一〜二センチ上で、水平に切ります。節を二〜三個残すと芽が複数出ます。
- 切り口の汁を拭き取る
- 白い汁が出るのでティッシュで拭き、乾かします。切り口に殺菌剤を塗ると腐りを防げますが、乾かすだけでも構いません。
- 明るい日陰で水を控える
- 葉がなくなった株は水をほとんど吸いません。土が乾いてから少量与え、新芽が動くまで乾かし気味に保ちます。
新芽が出るまでの管理
切り戻し後、二〜四週間で切り口の下の節から新芽が膨らみます。芽が出るまでは葉がないので水の消費が少なく、この間に与えすぎると根が腐ります。明るい日陰に置き、土が乾いてから与えるという基本を守れば、ほとんどの株は再生します。
- 土が乾いてから少量与える
- 葉がない間は表面が乾いてから三〜四日待ち、鉢の縁に沿って少量与えます。底から流れるまでの水やりは新芽が開いてからです。
- 芽が複数出たら勢いのよい一〜二本を残す
- 節ごとに芽が出て混み合うなら、勢いのよい一〜二本を残して他をかき取ります。残した芽に力が集中し、太い茎になります。
- 新葉が開いたら通常の管理へ
- 新芽から葉が二〜三枚開いたら、水やりを通常に戻し、追肥(育ちの途中で足す肥料)を薄めに始めます。
切った茎は挿し木と茎伏せに
切り取った上部の茎は捨てずに増やせます。葉の付いた先端は挿し木に、葉のない茎の途中は節ごとに切って土に横に伏せる茎伏せにします。どちらも五月から八月なら一か月ほどで根と芽が出ます。詳しい手順は増やし方の記事にまとめています。
| 茎の部分 | 方法 | 手順の要点 |
|---|---|---|
| 葉の付いた先端 | 挿し木 | 下葉を落とし、大きな葉は半分に切って土に挿す |
| 葉のない茎の途中 | 茎伏せ | 節を含む五〜十センチに切り、土に横に半分埋める |
| 切り口が黒ずんだ部分 | 使わない | 腐りが移るので捨てる |
新芽が出ないときの立て直し
一か月たっても新芽が動かないときは、時期が早い、切り口が腐った、根が傷んでいるのどれかです。切り口を見て黒ずんでいれば腐りで、健全な部分まで切り直します。切り口が固く緑なら根の問題で、鉢から抜いて確かめます。
- 切り口が黒ずんでいたら切り直す
- 黒い部分を含めて、固く緑の部分まで一〜二節下で切り直します。切り口を乾かし、水を控えて再度待ちます。
- 根が黒ければ植え替える
- 鉢から抜いて根が崩れるなら根腐れです。傷んだ根を切り、新しい土に植え替えてから新芽を待ちます。
- 時期が遅かったら春まで待つ
- 九月以降に切った株は、暖かい部屋で乾かし気味に冬を越させ、五月に新芽が動くのを待ちます。茎が固ければ生きています。
ディフェンバキアの剪定・仕立てに使うもの
室内の植物は、切ることで形を保ちます。切った枝がそのまま挿し木の材料になるのも鉢ものの利点です。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 小型 室内」
- 規格の目安
- 刃渡り 4〜5cm。バイパス式(刃が交差するもの)。
生きた枝を切るならバイパス式です。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。
株を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 支柱・ヘゴ棒探す言葉「ヘゴ棒 支柱 観葉植物」
- 規格の目安
- 鉢の深さ + 植物の高さ。つる性のものは水を含む素材の棒が向きます。
つるを這わせる植物は、支えがあると葉が大きくなります。垂らしたままだと葉が小さいままのことがあります。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き 薄手」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った薄手のもの。
切ると白い汁の出る植物があり、かぶれることがあります。厚い手袋だと細かい作業ができません。
- 柔らかい茎なら、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、鉢の観葉植物には要りません。
ディフェンバキアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はディフェンバキアの育て方にまとめています。
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