植え込み材を選ぶ
ディスキディアは着生植物なので、根に空気が届く植え込み材でよく育ちます。市販の株は水ごけで植えられていることが多く、そのまま水ごけを続けても、通気性の高い土に替えても構いません。自分の管理の癖と置き場所から、下の表で選びます。
| 植え込み材 | 向く場面 | 利点 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 水ごけ | 吊り鉢。水やりをこまめにできる人 | 軽い。根の状態が見やすい | 古くなると水はけが落ちる。一〜二年で交換 |
| 観葉植物用の土+パーライト | 普通の鉢。水やりを忘れがちな人 | 乾きが穏やか。手に入りやすい | 土だけだと過湿。パーライトを三割混ぜる |
| バークチップやヤシ殻 | 風通しのよい場所。乾かし気味に管理 | 根腐れしにくい | 乾きが速く、水やりの回数が増える |
| 流木やコルク板に着生 | 飾りとして。霧吹きを毎日できる人 | 自生地に近い姿 | 乾きが最も速い。冬は室内で管理 |
植え替えが必要かを見分ける
植え替えは二年に一度が目安ですが、次のどれかに当てはまれば時期を待って行います。水ごけは一〜二年で崩れて水はけが落ちるので、根詰まりしていなくても交換が必要です。
- 水ごけが黒ずんで崩れている
- 水ごけの色が茶色から黒に変わり、指でつまむとぼろぼろ崩れるなら劣化しています。乾きも遅くなっているはずです。
- 鉢底や側面から根が出ている
- 鉢底の穴や吊り鉢の隙間から根が伸びていれば、中は根でいっぱいです。着生植物なので鉢の外に出た根は空気中でも傷みませんが、水の吸収は落ちています。
- 水がすぐ乾く、または染み込まない
- 以前より間隔が半分になった、または水が表面を流れて染み込まないなら、根が植え込み材を押しのけています。
- 根腐れが分かったとき
- 季節を問わず、傷んだ根を切って新しい植え込み材に替えます。冬なら暖かい部屋で管理して回復を待ちます。
適期は五月から七月
植え替え直後は根が水を吸えないので、水ごけを湿らせたら数日は湿ったままになります。乾いてから次を与えるという基本を守れば、植え替えでの失敗はほとんど防げます。
| 時期 | 適否 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜6月 | 最適 | 気温が安定し、根の回復が早い |
| 7〜8月 | 可 | 暑さで傷みやすいので日陰で養生する |
| 9月 | 可(上旬まで) | 秋までに根を張らせる最後の時期 |
| 10〜4月 | 避ける | 根が動かず、傷んだ根から腐りやすい |
鉢は今より一回り大きい程度で十分です。ディスキディアは根の量が少なく、大きな鉢では植え込み材が乾かず根腐れします。
水ごけで植える手順
水ごけの固さは、植え替え後の乾き方を決めます。ゆるく詰めると乾きが速く、固く詰めると水もちがよくなりますが、固すぎると根に空気が届きません。指で押して少し戻る程度が目安です。
- 水ごけを戻して固く絞る
- 乾燥水ごけをぬるま湯に三十分漬けて戻し、手で固く絞ります。水が滴る状態で使うと根が蒸れます。
- 古い水ごけを落として根を確かめる
- 鉢から抜き、古い水ごけを指で丁寧に外します。黒く柔らかい根は切り、白く張りのある根だけ残します。
- 根を水ごけで包んで鉢に収める
- 根の周りに水ごけを巻き付け、鉢に入れて隙間にも詰めます。指で押して少し抵抗があるくらいの固さにします。
- 水やりは翌日から
- 植えた直後は与えず、翌日に霧吹きで水ごけを湿らせます。底から流れるまでの水やりは一週間後からにします。
土で植える手順
土に植えた株は水ごけより乾きが穏やかで、水やりを忘れがちな人に向きます。ただし乾きが遅い分だけ与えすぎに注意が必要で、表面が乾いてからさらに三〜四日待つくらいでちょうどよくなります。
- 土にパーライトを三割混ぜる
- 観葉植物用の土にパーライトか軽石小粒を三割混ぜ、水はけを上げます。土だけでは過湿になります。
- 鉢底石を敷いて浅めに植える
- 鉢底ネットと鉢底石を敷き、株元が鉢の縁から二〜三センチ下になる高さに置きます。深植えすると茎の根元が腐ります。
- 隙間に土を入れて軽く押さえる
- 根の隙間に土を入れ、指で軽く押さえます。強く突き固めると空気が抜けて根が傷みます。
- 水を通して日陰で養生
- 鉢底から流れるまで水を与え、二週間は明るい日陰で風を避けます。次の水やりは土が乾いてからです。
植え替え後に葉が落ちるときは
植え替え直後に葉がしわになったり数枚落ちたりするのは、根が傷んで水を吸えないためで、たいていは二〜三週間で落ち着きます。しわを見て水を追加すると、傷んだ根が腐って本当に枯れます。
- 明るい日陰で風を避ける
- 二週間は直射日光と冷暖房の風を避けます。葉水を朝夕に与えると、根が吸えない分を葉から補えます。
- 植え込み材が乾くまで水を待つ
- 湿っている間は与えません。乾いてから与え、葉のしわが三週間続くなら、鉢から抜いて根を確かめます。
- 肥料は新しいつるが伸びてから
- 植え替え直後の肥料は根を傷めます。新しいつるが伸び始めたら、追肥(育ちの途中で足す肥料)を薄めに始めます。
ディスキディアの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
ディスキディアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はディスキディアの育て方にまとめています。
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