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ヤツデの苗選びと植え付け

ヤツデの植え付け|日陰の庭を埋める常緑樹の場所選びと植え方

ヤツデの栽培イメージ

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ヤツデは日陰に強く、北側の庭や建物の裏でも育つ数少ない常緑樹です。斑入り品種の扱いと、大きくなりすぎない場所の選び方をまとめます。

日陰の程度と広さで場所を決める

ヤツデは一日中日が当たらない北側の庭でも育ち、逆に真夏の直射日光が当たる場所では葉が黄ばんで焼けます。明るい日陰から半日陰が最適で、朝日だけ当たる場所なら葉の艶がよくなります。放っておくと高さ二〜三メートル、幅も二メートル近くになるので、通路や窓のそばは避け、剪定で高さを抑える前提で植えます。

場面向き不向き理由
建物の北側最適日陰でも葉が大きく育つ
落葉樹の下向く夏は木陰、冬は日が差して花が咲く
南向きの日なた不向き夏に葉が黄ばんで焼ける
玄関わきの鉢向く室内寄りの暗い場所でも耐える

斑入りの品種は緑葉より日ざしに弱く、暗すぎると斑が消えます。明るい日陰で、真夏の直射だけ避ける場所を選びます。

植え付けは春と秋、真冬と真夏を避ける

常緑樹なので、寒さが緩んだ三月下旬〜四月と、暑さが引いた九月下旬〜十月が植え付けの適期です。真冬に植えると寒風で葉が傷み、真夏は根が傷んで大きな葉から水分が抜けてしおれます。関東平野部なら四月上旬が最も根付きやすい時期です。ポット苗は根鉢を崩さなければ五〜六月も植えられますが、梅雨明け以降は秋まで待ちます。

苗を選ぶ
葉が大きく艶があり、下の葉が黄ばんでいない苗を選びます。幹の根元がぐらつく苗は根が回っていないので避けます。
根鉢を崩さない
ヤツデは太い根が少なく、根鉢をほぐすと傷みます。鉢から抜いてそのまま植え、底で根が固まっているときだけ底面を軽くほぐします。
浅めに置く
根鉢の上面が地面と同じ高さになるように置きます。深植えすると幹の根元が蒸れて、数年後に急に枯れる原因になります。

植え穴と土の作り方

ヤツデは土を選びませんが、水はけがよく適度に湿った土でよく育ちます。植え穴は根鉢の直径の二倍、深さは根鉢と同じかやや深い程度に掘り、掘り上げた土に腐葉土を三割混ぜて戻します。元肥(植えるときに土へ混ぜておく肥料)は緩効性の粒状肥料を一握りで十分です。粘土質で水が抜けない庭では、周囲より数センチ高く盛って植えたほうが根腐れを防げます。

穴を掘って土を改良する
掘った土に腐葉土と粒状の元肥を混ぜます。肥料が根に直接触れないよう、混ぜた土を穴の底に一度戻してから苗を置きます。
水極めで隙間をなくす
土を半分戻したところで水をたっぷり注ぎ、泥状にして根の周りの空気を抜きます。残りの土を戻して軽く押さえます。
株元を覆う
植え終わったら株元に腐葉土かバークチップを三〜五センチ敷き、乾燥を防ぎます。幹には直接触れないようにします。

鉢植えにする場合

ヤツデは室内寄りの暗い場所でも耐えるので、玄関や北向きのベランダの鉢植えに向きます。苗の根鉢より一回り大きい六〜七号の鉢に、赤玉土小粒六、腐葉土三、軽石一の配合か市販の観葉植物用培養土で植えます。葉が大きく重いので、背の高い鉢より安定した重い鉢を選びます。鉢植えは二年に一回、四月に根を整理して植え替えます。

鉢の大きさ向く苗植え替えの目安
6号(直径18センチ)高さ30センチまでのポット苗翌年の4月に7号へ
8号(直径24センチ)高さ50〜80センチの株2年に1回の根の整理
10号以上高さ1メートル超2〜3年に1回、根鉢の外側を削る

植え付け直後に葉が垂れるときの手当て

ヤツデは葉が大きいので、植えた直後に根が水を吸えないとすぐに葉が垂れます。朝に葉を触ってみて張りがなければ、その日の夕方にたっぷり水をやり、葉の表裏に葉水をかけます。それでも三日以上戻らないなら、根鉢と周囲の土に隙間が空いている可能性が高いので、根元を足で軽く踏んでから水極めをやり直します。下の葉が数枚黄色くなって落ちる程度なら、根付くまでの正常な反応です。

葉の張りで判断する
朝の涼しい時間に葉が垂れていれば水切れ、夕方だけ垂れて朝に戻るなら暑さのせいです。後者は水をやりすぎず、日よけで様子を見ます。
大きな葉を数枚減らす
水をやっても戻らないときは、下のほうの大きな葉を三〜四枚、葉柄の付け根で切って蒸散を減らします。根の負担が軽くなって持ち直しやすくなります。

植えた年の管理と根付きの見きわめ

植えた年は根を張らせることが最優先です。肥料は元肥だけで秋まで様子を見て、追肥(育ちの途中で足す肥料)は翌年の春から始めます。夏は土の表面が乾いたら水をやり、真夏の乾燥が続く時期は朝に葉水もかけます。翌年の四月に幹の先から新しい葉が勢いよく展開してくれば、根付いたと判断して通常の管理に切り替えます。

鉢植えの場合は、秋に鉢底の穴から白い根がのぞいているかを確かめます。出ていれば順調で、翌々年の春に一回り大きい鉢へ移します。根が見えず葉の色も薄いなら、水が多すぎるか置き場所が暗すぎるので、明るい日陰へ動かして水やりの間隔を空けます。

一年目は切らない
幹の切り戻しは二年目以降にします。一年目に葉を減らすと根の伸びが遅れます。黄ばんだ下葉を取る程度にとどめます。
冬は寒風を避ける
植えた年の冬は北風の当たる場所なら寒冷紗を風上に立てます。鉢植えは軒下に移し、土が乾いたら暖かい日の午前中に水をやります。

ヤツデの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

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