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ヤツデの月別の作業

ヤツデの月別の作業|春の切り戻しから冬の花まで一年の流れ

ヤツデの栽培イメージ

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四月の切り戻しと植え替え、夏の遮光、十一月の花と、季節ごとの作業を月別にまとめます。手がかからない木ですが、切る時期だけは守ります。

一年の作業を月で見る

ヤツデの作業は三〜四月の植え付け切り戻しに集中し、夏は水やり遮光、秋から冬は花を眺めるだけの木です。関東平野部の露地を基準にしているので、寒冷地は春の作業を二〜三週間遅らせ、冬は鉢を屋内の寒い部屋へ入れます。暖地は春の作業を早め、夏の遮光を長めにします。

作業目安
1月鉢は軒下、寒風よけの点検葉が茶色くなったら風上に寒冷紗
2月何もしない切ると寒さで傷む
3月肥料、植え付けの準備下旬から植え付け可
4月植え付け・植え替え・切り戻し新しい葉が動く直前
5月古葉の整理、カイガラムシの見回り黄ばんだ下葉を葉柄で切る
6月挿し木、株元を覆う、重なった葉を抜く新しい幹がやや固くなったころ
7月遮光、水やりと葉水葉が黄ばむ前に日よけ
8月水やりのみ枝も肥料も触らない

秋から冬の作業

九月に秋の肥料をやり、植え付けの二回目の適期を迎えます。十一月に幹の先から白い小さな花が球状に集まって咲き、冬の庭の数少ない花になります。花後に黒い実が付きますが、株のためには花茎ごと切ります。十二月から二月は触らず、鉢植えは軒下で霜を避けます。

落ち葉の少ない木ですが、春に落ちた古葉を株元に残すとナメクジの隠れ家になります。秋のうちに株元を片付けて、腐葉土を敷き直しておきます。

作業目安
9月秋の肥料、植え付け適期暑さが引いて朝晩が涼しくなったら
10月植え付けの最終期、株元の片付け中旬までに
11月開花、水を控えめに白い球状の花が幹の先に
12月花茎を切る、鉢を軒下へ花が茶色くしぼんだら

春の新葉に見ておくこと

四〜五月に幹の先から新しい葉が展開する時期は、株の状態がよく分かります。新葉が大きく艶やかに開けば根が健全で、小さく色が薄いなら肥料切れか日照不足、縁が縮れるなら春先のアブラムシです。新葉が開くころに古い下葉が黄色くなるのは世代交代で、葉柄の付け根で切れば済みます。斑入り品種は新葉で斑の出方を見て、緑一色の葉が増えていたら日ざしが足りないか肥料が多い合図です。

新葉の大きさを見る
前年の葉より明らかに小さければ、五月に緩効性肥料を一握り足すか、置き場所をもう少し明るい日陰へ移します。
古葉を葉柄で切る
黄色くなって垂れた古葉は、葉柄を幹の付け根で切ります。引きちぎると幹の皮がはがれて傷になります。
斑入りは緑の葉を切る
斑入り品種で緑一色の葉が出たら、早めに葉柄で切ります。放っておくと緑の葉の勢いが強く、斑が消えてしまいます。

梅雨から夏に気を付けること

梅雨は挿し木の適期で、六月に幹の先を挿すと二か月ほどで根付きます。同時にカイガラムシとナメクジが増える時期で、葉裏と株元を見回ります。梅雨明け後は日なたの株が葉焼けを起こすので、遮光を梅雨明けまでに準備します。ハダニは乾燥した時期に葉裏に付くので、朝夕の葉水で防ぎます。八月は枝も肥料も触らず、水だけで乗り切ります。

六月に挿し木をする
幹の先を一五センチほど切り、葉を二〜三枚残して半分に切り、赤玉土に挿します。日陰で乾かさないように管理すると二か月で発根します。
梅雨明けまでに遮光を準備する
日なたの株は寒冷紗を西側に張り、鉢は明るい日陰へ移します。葉が黄ばんでからでは遅いので、七月上旬までに済ませます。

作業が遅れたときの立て直し

四月の切り戻しを忘れて六月になっていたら、その年は切らずに翌年に回します。新葉が展開した後に切ると、蓄えた養分を失って弱ります。春の肥料を忘れたなら、五月までに少量やれば秋の姿には間に合います。植え替えを逃したら九月下旬〜十月上旬にもう一度適期があるので、そこで済ませます。作業をずらすより一年見送るほうが木のためになる場面が多い木です。

場面対処見送る判断
切り戻しが6月以降にずれた古葉だけ取って翌年へ新葉が開いていたら切らない
春の肥料を忘れた5月までなら少量を足す6月以降は9月まで待つ
植え替えが夏になった9月下旬〜10月上旬に行う真夏は鉢のまま日陰で持たせる
遮光が遅れて葉が焼けた焼けた葉は残し、水と葉水を続ける翌春の新葉が出てから古葉を切る

地域による時期のずれ

ヤツデの寒さの限界は氷点下五度前後で、関東平野部の庭なら防寒なしで越します。寒冷地では鉢植えにして冬は凍らない玄関や無暖房の部屋に置き、春の作業は関東より三週間ほど遅らせます。暖地では冬でも成長が止まらず、切り戻しは三月中旬から可能ですが、夏の遮光は六月から九月まで長く必要です。開花は暖地で十月下旬、寒冷地では十二月にずれます。

地域冬の管理切り戻しの時期
寒冷地鉢植えにして凍らない場所へ4月下旬〜5月上旬
関東平野部庭植えは防寒なし、鉢は軒下3月下旬〜4月中旬
暖地防寒不要3月中旬〜4月上旬

ヤツデの栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

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