症状から原因を見分ける
オシロイバナは病気も虫も少ない花で、育てて困ることのほとんどは環境と性質によるものです。株が倒れるのは肥料と日照のバランス、芽が出すぎるのはこぼれ種、葉が食われるのは初夏のナメクジやヨトウムシです。まず表で症状を照らし合わせます。
病気か環境かの見分けは広がり方で判断します。日ごとに隣の葉へ症状が広がるなら虫か病気、株全体が同じように弱っているなら水か肥料か光の問題です。
| 症状 | 考えられる原因 | 多い時期 |
|---|---|---|
| 茎が長く伸びて倒れる | 肥料過多、日照不足、摘心なし | 7月〜8月 |
| 翌年に芽が大量に出る | こぼれ種 | 5月 |
| 若い葉が食われる | ナメクジ、ヨトウムシ | 5月〜6月 |
| 新芽に小さな虫が群がる | アブラムシ | 5月〜7月 |
| 葉に白い粉が付く | うどんこ病 | 9月〜10月の乾燥期 |
倒伏
もっとも多いトラブルが倒伏です。肥料が多く日照が足りないと茎が細く長く伸び、真夏の雨風で倒れます。倒れた株は支柱で起こし、伸びすぎた枝を三分の一ほど切り戻します。肥料を止めて日向で育て直すと、新しい枝は締まって立ち上がります。
予防は、六月の摘心(茎の先を摘んで枝分かれさせること)と、梅雨前の支柱立て、そして控えめな肥料です。大株になる花なので、鉢植えなら八号以上の重い鉢を使い、風で鉢ごと倒れないようにします。
倒れそうかどうかは、梅雨入り前の草姿で判断します。草丈が三十センチを超えて茎が指より細いなら倒れる前触れです。摘心が済んでいれば支柱だけで足り、済んでいないなら支柱と一緒に先端を摘みます。
- 梅雨前に支柱を立てる
- 株の周りに三本の支柱を立て、ひもで輪を作って囲います。株が広がるにつれてひもの位置を上げます。
- 倒れたら切り戻して起こす
- 倒れた枝を三分の一ほど切り、支柱に軽く結びます。肥料を止め、二週間ほどで新しい枝が立ち上がります。
こぼれ種と根の増えすぎ
種をよく落とし、翌年に同じ場所から大量に芽が出ます。加えて関東平野部では根が越冬して毎年大株になるので、放っておくと花壇を占領します。増やしたくない場所では、種が黒くなる前に花柄ごと摘み、秋に根を掘り上げます。
根は年々太くなり、数年たつと大根のような太さになって掘り上げが大変になります。場所を限定したいなら、一年目の秋に根ごと掘り上げて処分し、翌年は種で更新するほうが管理しやすくなります。
掘り上げの目安は、地上部が完全に枯れて茎が茶色く乾いたころです。まだ緑が残っているなら根が養分をため込んでいる途中なので、霜が二回ほど降りてから作業します。
- 種は黒くなる前に摘む
- 花柄ごと摘めば種は落ちません。増やしたい株だけ種を残し、他は八月から随時摘みます。
- 根は秋に掘り上げる
- 地上部が枯れたら、株元から三十センチほど深く掘って太い根を取り出します。根は毒性があるので手袋をして処分します。
根と種には毒性があります。掘り上げた根や集めた種を食べ物と間違えないよう、すぐに処分するか、袋に入れて表示します。
虫と病気
初夏の若い苗はナメクジやヨトウムシに食われることがあります。夜に懐中電灯で見回って捕まえるのが確実です。新芽にアブラムシが付くことがありますが、数が少なければ水で洗い流します。株が大きくなればほとんど被害を受けません。
秋の乾燥した時期に葉に白い粉が付くうどんこ病が出ることがあります。風通しをよくし、傷んだ葉を取り除けば広がりません。花期の終わりに近い時期なので、薬剤を使うほどのことはまれです。
虫の被害は五月から六月の小さい苗に集中し、草丈が三十センチを超えたころには気にならなくなります。苗の葉が一晩で半分以上食われているなら、翌朝に株元の土をめくってヨトウムシを探し、見つけたら取り除きます。
| 原因 | 見つけ方 | 手当て |
|---|---|---|
| ナメクジ、ヨトウムシ | 夜に若い葉が食われる | 夜に見回り捕殺 |
| アブラムシ | 新芽やつぼみに群がる | 水で洗い流す、増えたら草花用殺虫剤 |
| うどんこ病 | 葉に白い粉 | 病葉を取り風通しをよくする |
毒性と扱いの注意
オシロイバナの種と根には毒性があり、誤って食べると腹痛や下痢を起こします。子どもが黒い種を「おしろい遊び」で割って粉を出す遊びは昔から知られていますが、粉を口に入れたり目に入れたりしないよう注意します。ペットがいる家庭では種を早めに片付けます。
茎を切ったときの汁で肌がかぶれることはまれですが、敏感な人は手袋をして作業します。作業後は手を洗い、種や根を食べ物の近くに置かないようにします。
- 種はすぐに片付ける
- 落ちた種は集めて紙袋に入れ、子どもの手の届かない場所で保存します。不要な種は土に戻さず処分します。
- 根の掘り上げは手袋で
- 秋に根を掘り上げるときは手袋を使い、根はそのまま袋に入れて処分します。堆肥には混ぜません。
オシロイバナの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオシロイバナの育て方にまとめています。
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