植える時期を地域と場所で決める
フリージアは南アフリカ原産で、日本の球根植物の中では寒さに弱い部類です。秋に植えると葉が伸びた状態で冬を越すため、葉が霜に当たると傷みます。関東平野部の露地では十月下旬から十一月中旬に植え、葉が大きくなる前に冬を迎えるようにします。早く植えると葉が伸びすぎて霜にやられ、遅すぎると根の張りが弱く春の花が小さくなります。
| 地域 | 植え付けの目安 | 冬の扱い |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 露地は難しい。鉢に植えて室内へ | 最低五度以上の明るい室内 |
| 中間地 | 10月下旬〜11月中旬 | 軒下か不織布で霜よけ |
| 暖地 | 10月中旬〜11月下旬 | 露地でそのまま越冬できる |
| 鉢植え全般 | 10月中旬〜11月 | 霜の夜だけ軒下や玄関に移す |
気温が十五度を下回るころが植え時の目安です。暑いうちに植えると球根が腐ります。
球根の選び方と下準備
球根はふっくらと固く、皮に傷やカビのないものを選びます。大きいほど花が多く咲き、直径二センチ以上あれば一球から二〜三本の花茎が上がります。小さな球根は一本だけか、咲かないこともあります。植える前に外側の薄い皮をはがす必要はありませんが、根の出る底の部分にカビや黒ずみがあるものは避けます。
品種は花色で選びますが、初めてなら黄色か白の一重が丈夫で香りもよく、失敗が少ないです。混合の袋は色が分からないまま植えることになるので、並べて植える色を決めたいなら単色の袋を選びます。
- 固くて重い球根を選ぶ
- 指で押してへこむものや軽いものは中が傷んでいます。直径二センチ以上で、底が平らでしっかりしたものが上物です。
- 買ったらすぐ植える
- 袋のまま暖かい部屋に置くと芽が伸びたりカビたりします。植え付けまで日数があるなら風通しのよい涼しい場所に広げておきます。
- 殺菌剤で消毒する
- 球根用の殺菌剤に規定通り浸けてから植えると、冬の間の腐りが減ります。省いても構いませんが、前年に腐った経験があれば行います。
土作りと植える深さ
水はけのよい土を好み、湿った土では球根が腐ります。花壇は植える二週間前に苦土石灰を軽くまき、腐葉土と元肥(植える前に土に混ぜておく肥料)を混ぜておきます。鉢は市販の草花用培養土に軽石を二割ほど混ぜると水はけが上がります。深さは球根の高さの二倍、三センチほどの土がかぶる程度に浅めに植えます。
- 深さ三センチに植える
- 球根のとがった方を上にして、上に三センチほど土がかぶる深さに置きます。深すぎると芽が出るのに時間がかかり、浅すぎると倒れます。
- 株間は五〜十センチ
- 花壇では五〜十センチ間隔で並べます。まとめて植えるほど花が引き立ちますが、詰めすぎると風が通らず病気が出ます。
- 鉢は五号に五球
- 直径十五センチの五号鉢に五球、六十五センチのプランターなら二十球ほどが目安です。鉢では球根同士が触れない程度に並べます。
- 植えたらたっぷり水
- 植え付け後に鉢底から流れるまで水をやります。以後は芽が出るまで乾かし気味にし、表面が乾いてからやります。
冬の霜よけ
植え付け後三〜四週間で芽が出て、冬の間は葉が十センチほど伸びた状態で過ごします。この葉が強い霜に当たると先から茶色く枯れます。葉が少し傷んでも球根が生きていれば春に咲きますが、繰り返し霜に当てると株が弱ります。花壇では不織布をかけ、鉢は霜の夜だけ軒下や玄関に移します。
南向きの壁際や建物の南側は霜が降りにくく、フリージアの露地栽培に向きます。北風の当たる場所や、朝日がすぐ当たらない場所は避けます。
- 不織布をふんわりかける
- 十二月に入って霜が降り始めたら、支柱を数本立てて不織布をかけます。葉に直接触れさせず、空気の層を作ります。
- 鉢は霜の夜に移す
- 天気予報で霜や氷点下が出た夜だけ、軒下や玄関に移します。暖かい室内に入れっぱなしにすると葉が徒長(ひょろ長く弱く伸びること)します。
- 腐葉土で株元を覆う
- 株元に腐葉土やもみ殻を三センチ敷くと、霜柱で球根が持ち上がるのを防げます。葉にはかぶせず、株の周りだけにします。
うまく芽が出ないときの原因と立て直し
植えて一か月たっても芽が出ないときは、球根が腐ったか、乾きすぎて根が出ていないかのどちらかです。土を少し掘って球根を確かめ、柔らかく変色していれば腐っています。固いままなら根が出るのを待ちます。芽が出ても葉が黄色く枯れる場合は、霜か過湿を疑います。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 芽が出ず球根が柔らかい | 過湿か暑さで腐った | 取り除き、残りの水やりを控える。翌年は植え時を遅らせる |
| 芽が出ず球根は固い | 根がまだ出ていない | そのまま待つ。表面が乾いたら軽く水をやる |
| 葉の先が茶色く枯れる | 霜に当たった | 不織布をかける。球根が生きていれば春に咲く |
| 葉が黄色く柔らかい | 過湿 | 水を控え、鉢は風通しのよい場所へ |
| 葉が細長く倒れる | 日照不足か室内の暖かさ | 日なたに出し、水を控える |
フリージアの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
フリージアの長く咲かせるコツは作物ページに
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