年間の流れ
フリージアの一年は秋の植え付けに始まり、冬を葉の状態で越し、春に開花、初夏に葉が枯れて掘り上げ、夏は乾いた場所で休眠、という流れです。作業の山は十月の植え付け、三月の支柱立て、六月の掘り上げの三つで、この三つの時期を外さなければ大きく失敗しません。時期の判断は暦より、気温と葉の色を見て決めます。
| 月 | 作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 10月中旬〜11月中旬 | 球根の植え付け | 気温が十五度を下回ったら |
| 11月下旬〜12月 | 芽が出る、霜よけの準備 | 葉が五〜十センチ |
| 1〜2月上旬 | 霜よけ、水は控えめ | 葉は十センチほどで止まる |
| 2月下旬 | 追肥一回目 | 葉が伸び始める |
| 3月 | 支柱を立てる、水を増やす | 花茎が上がる |
| 3月下旬〜4月 | 開花、花がら摘み | 下から順に咲く |
| 5月 | お礼肥、葉を残す | 葉が黄色くなり始める |
| 6月上旬 | 掘り上げ、乾燥 | 葉の三分の二が黄色 |
| 7〜9月 | 球根の保存 | 風通しのよい日陰で休眠 |
秋の作業(10〜11月)
十月中旬、日中の気温が二十度を下回り始めたら植え付けの準備をします。花壇は二週間前に土作りを済ませ、球根は買ったら涼しい場所に広げておきます。植え付けは十月下旬から十一月中旬が適期で、葉が伸びすぎないうちに冬を迎えるのがねらいです。植えた後は表面が乾いたら軽く水をやり、芽が出るまで乾かし気味にします。
- 10月上旬:土作り
- 花壇に苦土石灰と腐葉土、元肥を混ぜて二週間なじませます。鉢は培養土に軽石を二割混ぜて用意します。
- 10月下旬〜11月:植え付け
- 深さ三センチ、株間五〜十センチで植えます。植えたらたっぷり水をやり、以後は乾かし気味にします。
- 11月下旬:発芽
- 三〜四週間で芽が出ます。芽が出たら日なたで管理し、霜よけの支柱と不織布を用意しておきます。
冬の作業(12〜2月)
十二月に霜が降り始めたら、花壇には不織布をかけ、鉢は霜の夜だけ軒下に移します。葉は十センチほどで伸びが止まり、冬の間はほとんど変化しません。水は表面が乾いて二〜三日後の晴れた午前中にやり、肥料はやりません。二月下旬に日が長くなって葉が動き始めたら、緩効性肥料を一回置きます。
- 12月:霜よけ
- 不織布をふんわりかけ、株元に腐葉土を敷きます。鉢は氷点下の夜だけ軒下や玄関に移し、日中は日なたに戻します。
- 1月:水を控える
- 表面が乾いて二〜三日後、晴れた午前中に軽くやります。葉先が少し傷んでも球根が生きていれば問題ありません。
- 2月下旬:追肥
- 葉が動き始めたら緩効性肥料をひとつまみ株の周りに置きます。これが花の前の唯一の追肥です。
春の作業(3〜4月)
三月に入ると葉が急に伸び、株の中心から花茎が上がってきます。倒れる前に支柱とひもで支え、水やりを表面が乾いたらたっぷりに切り替えます。三月下旬から四月にかけて開花し、二〜三週間楽しめます。咲き終わった花茎は葉を残して切り、四月の終わりから薄い液体肥料を始めて球根を太らせます。
四月下旬からの液体肥料は、追肥(育ちの途中で足す肥料)の中でも球根を太らせるための大切なものです。規定の倍に薄めたものを二週間に一度、葉が黄色くなるまで続けます。
- 3月上旬:支柱
- 花茎が見えたら鉢の四隅に支柱を立て、ひもを二段回します。花壇は列に沿って支柱とひもで支えます。
- 3月下旬〜4月:開花
- 水を切らさず、鉢は雨を避けます。切り花にするなら一番下の花が開いたときに花茎だけ切ります。
- 4月下旬:花がらとお礼肥
- 咲き終わった花茎を葉の上で切り、薄い液体肥料を二週間に一度始めます。葉は残します。
初夏から夏の作業(5〜9月)
五月は葉を残して球根を太らせる時期で、水と薄い肥料を続けます。五月下旬から葉が黄色くなり始めたら水を止め、六月上旬の梅雨入り前に掘り上げます。掘った球根は葉ごと日陰で干し、葉が枯れたら外してネットに入れ、風通しのよい日陰で十月まで保存します。夏の間は月に一度、腐った球根がないか確かめます。
- 5月:葉を残す
- 葉が青いうちは水と薄い液体肥料を続けます。見た目が気になっても葉を切ったり束ねたりしません。
- 6月上旬:掘り上げ
- 葉の三分の二が黄色くなったら掘り上げ、日陰で一〜二週間干します。梅雨の長雨の前に済ませます。
- 7〜9月:保存
- ネットに入れて風通しのよい日陰に吊るします。月に一度確かめ、カビや腐りがあれば取り除きます。
時期を逃したときの戻し方
植え付けが十二月にずれ込んでも、鉢に植えて霜を避ければ四月下旬には咲きます。掘り上げを忘れて梅雨に入ったら、晴れ間にすぐ掘り、腐った球根を取り除いて残りを干します。支柱が遅れて倒れたら、折れていない茎を起こして添え木で支えます。どの作業も、遅れた分を管理で補えば一年を無駄にせずに済みます。
| 場面 | 影響 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 植え付けが12月になった | 開花が遅れ、花がやや小さい | 鉢に植えて軒下で管理。霜を避ける |
| 霜よけを忘れて葉が枯れた | 球根が生きていれば春に新しい葉が出る | 傷んだ葉は取らず、不織布をかけて待つ |
| 支柱が遅れて倒れた | 花茎が曲がる | 折れていなければ起こして添え木で支える |
| 掘り上げを忘れて梅雨に入った | 球根の一部が腐る | 晴れ間にすぐ掘り、腐ったものを除いて干す |
| 夏に球根を冷蔵庫に入れた | 花芽ができず咲かない | 翌年は常温の日陰で保存する |
フリージアの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
フリージアの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフリージアの育て方にまとめています。
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