咲き方は品種で違う
ホウセンカは茎の葉の付け根に花が付き、下から上へ順に咲き上がります。昔ながらの一重の高性種は草丈六十センチで一本立ち、矮性種は三十センチで枝分かれし、八重咲きは花びらが多く花もちが長い、と品種で姿が違います。自分の株がどれかを知ると、摘心や支柱の判断がしやすくなります。
| 系統 | 草丈・姿 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 高性一重(昔ながらの品種) | 五十〜六十センチ、一本立ち | 支柱が必要、摘心はしない |
| 矮性種(花壇用の改良品種) | 二十〜三十センチ、枝分かれ | 支柱不要、摘心で株を広げられる |
| 八重咲き(カメリア咲きなど) | 四十センチ前後 | 花もちが良い、雨で花が傷みやすい |
摘心をするかどうかの判断
摘心(茎の先を摘んで枝分かれさせること)は、矮性種や枝分かれする品種では株が横に広がって花数が増えます。一方、高性の一本立ちの品種は摘心すると主茎の花が減り、枝が弱く倒れやすくなるので行いません。買った苗や種の袋に草丈が書いてあるので、それで判断します。
- 本葉六〜八枚で一回
- 矮性種は本葉が六枚から八枚のころに、一番上の芽を指で摘みます。これで下から二、三本の枝が出ます。
- 高性種は摘まない
- 草丈五十センチ以上と書かれた品種は、主茎を伸ばして順に咲かせます。摘心せず支柱で支えます。
- 迷ったら摘まない
- 品種が分からないときは摘心しない方が失敗が少ないです。ホウセンカは摘心なしでも十分咲きます。
日照と花数の関係
花芽は日照が足りると茎の各節に付きますが、半日陰では節と節の間が伸びて花がまばらになります。一日五時間以上の日照が目安です。ただし真夏の直射日光と乾燥が重なると、花が小さくなり色もあせるので、午後に少し陰る場所が一番花が長持ちします。
鉢植えなら日照の調整は簡単で、七月までは一日中日の当たる場所、八月は午前だけ日が当たる東側へ移すだけで花もちが変わります。露地では株の西側に背の高いヒマワリやコスモスを植えておくと、自然に午後の日よけになります。
- 花が付かないなら日を見直す
- 葉ばかり茂って花が付かないとき、まず一日の日照時間を数えます。五時間未満なら鉢を移すか、周りの植物を整理します。
- 夏の午後は陰を作る
- 西日で花色があせるなら、寒冷紗や背の高い植物で午後の日を遮ります。花もちが目に見えて変わります。
- 肥料で花数は増えない
- 花が少ないときに肥料を足すのは逆効果です。まず日照、次に水、最後に薄い肥料の順で見直します。
咲き上がった後の切り戻し
下から順に咲き上がって上まで咲き終わると、株は種を作る段階に入り、花が止まります。八月上旬までなら全体を三分の一ほど切り戻すと、脇から枝が出て九月に再び咲きます。葉が残る位置で切ることが条件で、葉のない部分まで切ると芽が出ません。
- 上まで咲き終わったら
- 一番上の花が終わり、種の袋ができ始めたら切り戻しの時期です。八月中旬を過ぎたら切らずにそのまま種を採ります。
- 葉のある節の上で切る
- 全体の高さの三分の一を、必ず葉が付いている節のすぐ上で切ります。脇から出る芽は葉の付け根からしか出ません。
- 切ったあとは薄い液肥
- 切り戻して一週間ほどで新芽が動いたら、薄い液肥を一回与えます。動く前に濃い肥料をやると根が傷みます。
花が咲かないときの原因の切り分け
ホウセンカが咲かない原因は、日照不足、肥料過多、水切れの繰り返し、まき時期の遅れのどれかです。株の姿を見ると原因が分かります。葉が大きく茎が軟らかいなら肥料過多、細く伸びているなら日照不足、下葉がなく茎だけなら水切れです。
| 姿 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 葉が大きく茎が軟らかい | チッ素過多 | 肥料を止めて二週間様子を見る |
| 茎が細く節が間延び | 日照不足 | 日向に移す、周りを整理する |
| 下葉が落ちて茎だけ | 水切れの繰り返し | 水を安定させ、三分の一切り戻す |
| 株が小さく本葉が少ない | まき時期が遅い・低温 | そのまま育てて秋に咲かせる |
| つぼみが落ちる | 急な乾燥か高温 | 朝の水を増やし、午後の日を遮る |
秋まで咲かせて種につなぐ
九月に入って涼しくなると、切り戻した株も、夏に休んでいた株も再び咲き始めます。この時期の花は色が濃く長持ちします。十月に入ったら花がら摘みを止め、いくつかの花を種の袋になるまで残しておくと、翌年の種が採れます。初霜で株が黒くなったら片づけの時期です。
- 九月の追肥再開
- 涼しくなったら薄い液肥を二週間に一回に戻します。粒状肥料なら一回で十月まで持ちます。
- 十月は花を残す
- 種を採りたい株は、十月に入ったら花がら摘みをやめて種の袋を育てます。緑の袋がふくらんで黄ばむまで待ちます。
- 初霜前に片づけ
- 霜に当たると一晩で黒く枯れます。予報が出たら種を採り終え、株を抜いて土に腐葉土をすき込みます。
ホウセンカの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ホウセンカの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はホウセンカの育て方にまとめています。
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