採りごろは袋の色と手触りで判断
ホウセンカの種は花のあとにできる楕円形の袋に入り、熟すと触れただけではじけて飛び散ります。緑色でふくらんだ袋が黄ばみ、指で軽くつまんで弾力を感じるようになったら採りごろです。透けて中の種が黒っぽく見えるのも目安になります。待ちすぎると採る前に飛んでしまいます。
| 袋の状態 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 緑で固く、種が白い | まだ早い | そのまま待つ |
| 黄ばんで少しふくらみ、弾力がある | 採りごろ | 袋ごと手で包んで採る |
| 茶色く割れ始めている | 遅い | 近くの袋もすぐ採る |
| 袋が細く小さい | 受粉していない | 種は入っていない |
はじけさせずに採る手順
袋に触れた瞬間にはじけるので、手のひらで袋を包んでから摘み取るのがこつです。袋をビニール袋やお茶パックで覆ってから茎を切る方法もあります。晴れが続いた日の午前に採ると、種が乾いていてかびにくくなります。
- 手のひらで袋を包む
- 袋を上から手のひらで軽く覆い、そのまま指で袋の付け根を摘み取ります。手の中ではじけても種は逃げません。
- 袋をかぶせておく方法
- 採りたい袋にお茶パックや小さな紙袋をかぶせて口をゆるく結んでおくと、はじけた種が中にたまります。
- 紙の上で袋を開く
- 採った袋を白い紙の上で指で押すとはじけて種が出ます。丸く茶色い種だけ拾い、袋のかけらは捨てます。
- 一週間乾かす
- 種を紙に広げ、風通しの良い日陰で一週間ほど乾かします。湿ったまま袋に入れるとかびが出ます。
種の保存と発芽率の目安
乾かした種は封筒か紙袋に入れ、品種名と採った日を書いて冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存します。翌春の発芽率は八割前後で、二年目は半分ほどに落ちます。多めに採っておき、まくときは一か所に三、四粒まけば失敗しません。
種の袋には花色のほかに、高性か矮性か、一重か八重かも書いておくと、翌年の植え場所を決めるときに迷いません。品種名が分からなければ草丈と花の姿だけで十分です。
- 紙袋に入れる
- ビニール袋は湿気がこもります。紙袋に入れ、乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れると長持ちします。
- 野菜室が安定
- 温度変化の少ない野菜室に入れます。冷凍は種の中の水分が凍って割れることがあるので避けます。
- まく前に発芽試験
- 古い種は湿らせた紙に十粒置き、一週間で何粒出るか確かめます。半分以下なら倍の量をまきます。
花色を保つための株の選び方
ホウセンカは自分の花粉でも受粉するので、採った種はおおむね親と同じ花色になります。ただし近くに違う色の株があると混ざることがあります。同じ色を残したいなら、一番良い株を選んで印を付け、他の色の株から離れた場所の花から採ります。混ざるのを楽しむなら気にしなくて構いません。
- 残す株に印を付ける
- 花色と形が良く、病気の出ていない株を選んでひもを結んでおきます。その株の花がら摘みをやめます。
- 八重咲きは一重が混ざる
- 八重咲きの種からは一重の株も出ます。八重を残したいなら、八重の中でも花びらの多い株から採ります。
- 色ごとに袋を分ける
- 赤・桃・白などを別々の紙袋に入れ、色と採った日を書いておきます。来年まくときに配置を決められ、色の偏りも防げます。
こぼれ種で翌年も咲かせる
はじけて飛んだ種は、翌春に株の周りから芽を出します。発芽時期は五月以降と遅く、場所も選べませんが、本葉二枚のうちに土ごと掘り上げれば好きな場所に移せます。移植を嫌うので、それ以上大きくなってからの移動は根付きにくくなります。
こぼれ種の芽は親株の株元に固まって出るので、混み合った場所は本葉二枚のうちに二十センチ間隔まで間引きます。残す株は茎が太く双葉が大きいものを選びます。
- 秋に数株残す
- 十月に花がら摘みをやめて、袋がはじけるまで放っておく株を数本残します。周りに種が散ります。
- 春の芽を見分ける
- 五月ごろ、細長い楕円形で縁にぎざぎざのある双葉が出ます。雑草と迷ったら本葉が出るまで待って確かめます。
- 本葉二枚で土ごと移す
- 根が小さいうちにスプーンなどで土ごと掘り上げ、植え穴に入れて水をやります。それ以降は動かしません。
種採りに失敗したときの原因と直し方
種が採れない、まいても出ない原因は、採る時期と乾燥と保存にあります。袋が空だったら受粉していないか早すぎ、かびたら乾燥不足、発芽しないなら古いか保存中に湿ったかです。どれも次の年に直せます。
| 失敗の姿 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 袋を開けたら種が白く小さい | 早すぎた | 袋が黄ばんで弾力が出るまで待つ |
| 袋が割れて種が飛んだ後だった | 遅すぎた | 黄ばみ始めたら毎日見る、袋をかぶせる |
| 保存中の種にかびが出た | 乾燥不足 | 採種後の乾燥を一週間以上に |
| まいても発芽しない | 古い種か保存中の湿気 | 発芽試験をしてから量を決める |
| 違う色の花が咲いた | 他の株と混ざった | 採種株を離して植える |
ホウセンカの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ホウセンカの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はホウセンカの育て方にまとめています。
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