つぼみが付く条件
リンドウは日が短くなるのを感じて花芽を作る短日性の花です。夜に街灯や室内の明かりが当たる場所では、いつまでも花芽が付きません。さらに開花には日中の光が必要で、日陰に置いたままではつぼみが開かず、青いまま終わります。
室内に取り込んで咲かせようとして失敗する人が多いのですが、リンドウは屋外の日なたでこそ開く花です。飾りたいなら開いている日中だけ室内へ入れ、夕方には外へ戻します。暖房の部屋に置き続けると、つぼみが開かないまま茶色く枯れます。
| 状態 | 見分け方 | 対応 |
|---|---|---|
| つぼみが付かない | 九月になっても茎の先が葉のまま | 夜に明かりの当たらない場所へ移す |
| つぼみが開かない | 色は付くが閉じたまま | 日なたへ出し、水を切らさない |
| つぼみが茶色く枯れる | 先端から変色して落ちる | 灰色かび病か乾燥、風通しをよくする |
リンドウの花は日が当たっている間だけ開き、曇りや夜は閉じます。閉じているだけなら異常ではありません。
花数を増やす切り戻し
五月から六月に茎の先を摘心(先端の芽を摘んで枝分かれさせること)すると、わき芽が伸びて花の付く茎が増えます。ただし遅く摘むと花芽を作る時期に間に合わず、花が減るか咲かなくなります。六月中旬までに一回だけ行うのが目安です。
摘心をすると花の時期が一〜二週間遅れます。早く咲かせたいなら摘まず、花数を増やして長く楽しみたいなら摘む、と目的で決めます。庭で切り花に使いたい場合は摘まずに一本立ちで育てたほうが、茎がまっすぐで長く切れます。
- 草丈十五センチで摘む
- 茎が十五センチほどに伸びたころ、先端を節の上で二〜三センチ切ります。切り口の下の節から新しい茎が二本出ます。
- 六月中旬まで
- 遅くとも六月中旬までに済ませます。それ以降は花芽を作る準備が始まるので手を付けません。
- 背の高い品種だけ
- エゾリンドウ系の背が高い品種に向く方法です。矮性の鉢用品種はもともと枝数が多いので摘心しません。
切った先端は挿し芽にも使えます。鹿沼土に挿して日陰で管理すると、一か月ほどで根が出ます。
品種で違う咲き方
リンドウにはいくつかの系統があり、花の付き方と開き方が違います。切り花用の系統は花が開きにくく、鉢花用の系統は日が当たると大きく開きます。買うときに用途を見て選ぶと、思っていた姿と違う失敗を防げます。
同じ株でも年によって花色の濃さが変わります。秋に日がよく当たり、昼と夜の温度差が大きいほど青が濃くなります。暖かい秋や日陰では色が薄く、白っぽく咲くことがありますが、株の異常ではありません。翌年の置き場所を見直す材料にします。
| 系統 | 特徴 | 向く育て方 |
|---|---|---|
| エゾリンドウ系 | 背が高く花が開きにくい | 庭植えで切り花に |
| ササリンドウ系 | 花がよく開き草丈は中くらい | 庭の花壇で秋の彩りに |
| 矮性の鉢用品種 | 草丈二十センチほどで花が多い | 鉢や寄せ植えに |
秋の水と肥料で花を保つ
つぼみが色付き始めたら水を切らさないことが最も大切です。一度しおれたつぼみは開かなくなります。九月に入ったらリン酸の多い液体肥料を二週間に一回与え、開花が始まったら肥料を止めて水だけにします。
花が終わったあとも葉は残しておきます。葉で作った養分が根にたまり、翌年の芽になるからです。地上部が黄色くなって自然に枯れるまで刈らず、その間は水だけを続けます。十一月上旬までに緩効性肥料をひとつまみ与えて締めくくります。
- 色付いたら毎朝確かめる
- つぼみに青が乗り始めたら、毎朝土を触って乾いていれば与えます。この時期の水切れが一番の失敗です。
- 開花中は肥料を止める
- 咲き始めてからの肥料は花持ちを縮めます。水だけにして、花が終わってからお礼肥に切り替えます。
- 雨と日当たりを両立
- 長雨で花が傷むなら軒下へ、晴れの日は日なたへ、と日ごとに動かせるのが鉢植えの利点です。
つぼみに直接水をかけると開かなくなることがあります。株元に注ぎ、花には触れないようにします。
咲かなかったときの原因と来年への直し方
秋に花が咲かなかったときは、夏越しの失敗、夜の明かり、摘心の遅れ、日照不足の順に疑います。原因が分かれば翌年に直せますし、株が生きていれば来年また花芽を付けます。
株が古くなって花が減ってきたときは、春の芽出し時に株分けして若返らせます。三〜四芽を一株にして植え直すと、二年目から花数が戻ります。植えっぱなしで五年以上たった株は、中心が空いて周りだけ咲くようになるので、これが株分けの目安です。
| 原因 | 今年の様子 | 来年の直し方 |
|---|---|---|
| 夏に根が弱った | 八月に葉が枯れ上がった | 半日陰で夏越しし株元を覆う |
| 夜の明かり | 茎は元気なのに花芽がない | 夜に暗くなる場所へ動かす |
| 摘心が遅れた | 枝は多いのにつぼみが少ない | 六月中旬までに一回だけ摘む |
| 日照不足 | つぼみは付くが開かない | 春と秋は日なたで育てる |
リンドウの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
リンドウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリンドウの育て方にまとめています。
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