症状から見分ける
リンドウの不調は、病気よりも環境の失敗から始まることが多い花です。まず葉と株元、つぼみのどこに症状が出ているかを見て、水と日当たりの問題か、病気か、虫かを切り分けます。
薬剤を使う前に、置き場所と水やりを見直すのが順番です。日陰で湿ったままの株は病気が出続け、乾いた日なたで肥料が多い株は虫が付き続けます。環境を変えずに薬剤だけ使っても、同じ症状が繰り返します。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| つぼみや花が茶色く腐る | 灰色かび病 | 傷んだ花を摘み風通しをよくする |
| 葉に褐色の斑点が広がる | 葉枯れ病か褐斑病 | 病葉を取り除き雨を避ける |
| 夏に株ごとしおれる | 根腐れか高温障害 | 半日陰へ移し水を控える |
| 新芽が縮れてべたつく | アブラムシ | 指でつぶすか水で洗い流す |
| 葉がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
灰色かび病
秋の長雨と低温で、花やつぼみが茶色く腐り、灰色のカビが生えます。開いた花に水がかかると起きやすく、終わった花を残しておくとそこから広がります。株間を空け、花がらをこまめに摘むことがいちばんの予防です。
予防として、つぼみが色付き始めたら株の周りに落ちた葉や花がらを片付け、鉢の受け皿に水をためないようにします。九月から十月の雨続きの週は特に注意して、朝に株を見回って傷んだ花を見つけしだい摘みます。
- 傷んだ花を摘む
- 茶色くなった花やつぼみは付け根から摘み取り、鉢の外へ捨てます。株元に落としたままにしません。
- 雨を避ける
- 長雨が続くなら鉢を軒下へ移します。庭植えは株間を空けて風を通し、株の中の混んだ茎を少し間引きます。
- 広がるなら薬剤
- 次々に花が腐るなら、灰色かび病に効く草花用の殺菌剤を表示どおりに使います。晴れた日の朝に散布します。
葉枯れ病と褐斑病
梅雨から夏にかけて、下葉から褐色の斑点が出て広がり、葉が枯れ上がります。雨の跳ね返りで土の病原が葉に付くのが原因で、株元を覆っておくと減ります。病葉は見つけたら取り除き、株の下から風が通るようにします。
葉枯れ病は一度出ると、その年は治らないと考えて広がりを止めることに集中します。株元の葉を三分の一ほど取って風を通し、新しく出た葉に斑点が出ないかを毎週確かめます。秋に新しい葉がきれいなら、翌年への影響はほとんどありません。
- 病葉を取り除く
- 斑点の出た葉は付け根から取り、鉢の外へ捨てます。取ったあと株の中がすいて風が通ります。
- 株元を覆う
- 敷きわらや腐葉土で株元を覆い、雨の跳ね返りを止めます。梅雨前に済ませると効果が高いです。
- 葉に水をかけない
- 水やりは株元へ静かに注ぎます。夕方に葉が濡れたままだと斑点が増えるので、与えるなら朝のうちに済ませます。
アブラムシとハダニ
春の新芽にはアブラムシが付き、乾いた夏にはハダニが葉裏で増えます。どちらも早く見つければ水と指で対処できます。葉裏をときどき見て、白いかすれや小さな虫がいないか確かめる習慣を付けます。
虫は増える前の発見が肝心です。アブラムシは春の芽出しから五月まで、ハダニは梅雨明けから九月までが多い時期で、この期間は週に一度は葉裏を見ます。殺虫剤を使うなら草花用のものを選び、開花中の花にかからないように株元と葉裏に向けて使います。
| 種類 | 見た目 | 手当て |
|---|---|---|
| アブラムシ | 新芽や茎に緑や黒の小さな虫が群がる | 指でつぶすか草花用の殺虫剤 |
| ハダニ | 葉が白くかすれ、葉裏に細かい点 | 葉裏に勢いよく水をかける |
| ヨトウムシ | 夜に葉やつぼみが食われる | 夜に見回って捕まえる |
夏の根腐れと高温障害
八月に株がしおれ、水を与えても戻らないときは根が傷んでいます。土が常に湿っていたなら根腐れ、乾いているのにしおれるなら高温で細根が焼けています。どちらも涼しい場所へ移し、地上部を減らして根の負担を軽くします。
回復した株は秋の花が小さくなりますが、翌年には戻ります。傷んだ年は肥料を控え、冬の休眠に入るまで水だけで様子を見ます。同じ失敗を繰り返さないよう、翌年は六月末までに半日陰へ移す日を決めておきます。
- 土を触って判断
- 指を二センチ入れて湿っていれば根腐れ、乾いていれば高温障害と判断します。対処が逆になるので必ず確かめます。
- 涼しい場所へ
- どちらでも午後に日陰になる風通しのよい場所へ移します。鉢を二重にして根の温度を下げるのも効きます。
- 傷んだ茎を減らす
- しおれたままの茎は半分ほどに切り詰めます。根が回復すれば秋に新しい芽が出て、小さくても花が咲くことがあります。
失敗を減らす予防の習慣
リンドウの病害虫は、酸性の水はけのよい土、株間の風通し、夏の半日陰、花がら摘みの四つでほとんど防げます。薬剤は最後の手段にして、まず環境を整えることを優先します。
薬剤を使うときは、必ずリンドウか草花類に使えると書かれたものを選び、表示の回数と濃度を守ります。開花中は花にかからないように株元と葉裏へ向けて使います。散布は晴れた日の朝に行い、日中の暑い時間は避けます。
| 目的 | 習慣 | 時期 |
|---|---|---|
| 根腐れの予防 | 鹿沼土主体の土で植える | 植え付け時 |
| 葉の病気の予防 | 株元を覆い葉に水をかけない | 梅雨前 |
| 灰色かび病の予防 | 花がらを毎日摘む | 開花中 |
| 虫の早期発見 | 葉裏を週に一度見る | 春から秋 |
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