苗はいつどれを買うか
リンドウの苗は春の芽出し株と、秋の開花株の二回出回ります。初めてなら秋の開花株を選ぶと花色を確かめられますが、根付く時間が短いので、植え付けは花が終わってすぐに行います。春のポット苗は根が動き出す前で活着しやすく、株を大きく育てたい人に向きます。
開花株を買った場合は、鉢の中で根が回りきっていることが多いので、花が終わったらすぐにひと回り大きい鉢へ移します。花を楽しんでいる間は動かさず、水だけを切らさないようにします。翌春に芽が出るかどうかは、この花後の一か月の扱いで決まります。
| 時期 | 出回る苗 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 3月〜4月 | 芽が二〜五本出た春苗 | 株を大きく育てたい人 |
| 9月〜10月 | つぼみ付きの開花株 | 花色を見て選びたい人 |
| 11月 | 花後の値下げ株 | 来年に賭けて安く増やしたい人 |
葉の縁が茶色く縮れた株や、株元がぐらつく株は根が傷んでいます。葉が硬く緑が濃い株を選びます。
土は酸性で水はけよく
リンドウは日本の山地の草原に自生する草花で、弱酸性から酸性の土を好みます。石灰をまいた畑や、コンクリートに近い花壇では葉が黄ばんで育ちません。鹿沼土と酸度未調整のピートモスを合わせると、山の土に近い酸性の水はけのよい床になります。
酸度を確かめたいなら、園芸店の簡易な酸度計や試験紙で十分です。ピーエイチ五から六のあいだに収まっていれば問題ありません。庭の土が中性寄りなら、地植えをあきらめて鉢で育てるほうが失敗が少なく、置き場所も季節で変えられます。
- 鉢の配合
- 鹿沼土の小粒六、酸度未調整のピートモス三、軽石小粒一の割合を目安にします。市販なら山野草の土でも代用できます。
- 庭の土作り
- 植え穴を直径三十センチ、深さ二十センチほど掘り、掘り上げた土に鹿沼土とピートモスを同量ずつ混ぜて戻します。苦土石灰は入れません。
- 元肥は控えめ
- 元肥(植える前に土へ混ぜる肥料)は緩効性の粒状肥料をひとつまみで十分です。多いと根が焼けて夏に弱ります。
場所は半日陰から日なた、夏は涼しく
春から初夏は日によく当てて茎を締め、真夏は午後の直射を避けられる場所が理想です。落葉樹の東側や、建物の東から南東向きの足元がちょうどよい条件になります。西日が当たる場所では葉が焼け、根が傷んで秋の花が減ります。
鉢植えなら、季節ごとに置き場所を変えられるのが強みです。春と秋は日なた、夏は午後の日陰、冬は霜の当たらない日なたと、三回動かすつもりでいると管理が楽になります。庭植えは動かせないので、最初に落葉樹の東側など夏に木陰になる場所を選びます。
| 場面 | 置き場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 春と秋 | 日なた | 茎が締まり、花芽が付く |
| 真夏 | 午後は日陰になる場所 | 根の温度が上がるのを防ぐ |
| 冬 | 日が当たる場所 | 地上部は枯れるが根に日を当てて温める |
植え付けの手順
根鉢はほとんど崩さず、根の上端が土の表面と同じ高さになるように植えます。深植えすると株元が蒸れて腐り、浅植えすると根が乾いて芽が出ません。植えたらたっぷり水を与えて土と根を密着させます。
植え付けの適期は春の芽出し直後と、秋の花後です。真夏と真冬、そして開花中の植え付けは根が動かず失敗しやすいので避けます。庭植えの場合は、周りより少し高く土を盛った場所に植えると、長雨のときも水が抜けて根腐れを防げます。
- 根鉢の底だけほぐす
- ポットから抜いて、底で巻いている根だけを指で軽くほぐします。上のほうの根は触らずそのまま植えます。
- 株間は二十〜二十五センチ
- 庭に複数株植えるなら株間は二十〜二十五センチが目安です。詰めすぎると風が通らず、秋に灰色かび病が出やすくなります。
- 水は鉢底から流れるまで
- 植え付け直後は鉢底から水が流れ出るまで与え、その後は土の表面が乾いたら与える、を繰り返します。
- 一週間は日陰で様子を見る
- 植えてから一週間ほどは直射を避け、葉がしおれないのを見てから本来の場所へ戻します。
根付かないときの原因と直し方
植えてから葉が黄色くなって落ちる、芽が伸びずに止まるときは、土の酸度か水はけのどちらかが合っていないことがほとんどです。土を指で触って常に湿っているなら水はけ、乾いているのに葉が黄色いなら酸度を疑います。
植え付け直後の一か月は、朝に葉の様子を見て、しおれていないかを確かめる習慣を付けます。新しい葉が出てきたら根付いた合図です。反対に一か月たっても葉が増えないなら、いったん抜いて根の色を見て、白ければそのまま戻し、茶色く崩れるなら土を変えて植え直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が黄ばみ、葉脈だけ緑 | 土がアルカリに寄っている | 鹿沼土主体の鉢に植え替える |
| 株元が黒く腐る | 深植えか水のやりすぎ | 浅く植え直し、乾いてから水を与える |
| 葉先から茶色く枯れる | 西日と乾きすぎ | 午後に日陰になる場所へ移す |
リンドウの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
リンドウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリンドウの育て方にまとめています。
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