花が咲く条件を先に確かめる
ゼラニウムは条件がそろえば春から秋まで次々に咲きますが、一つでも欠けると花を止めます。花が来ないときは、日照、温度、肥料、株の年齢の順に確かめると原因にたどり着きやすくなります。
| 状態 | 花が咲かない原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 茎が細く間延びしている | 日照不足 | 一日五時間以上日が当たる場所へ |
| 葉は元気だが花芽がない | 窒素肥料が多い | 肥料を止めてリン酸の多い液肥に替える |
| 真夏に急に止まった | 三十度以上の高温 | 休みなので待つ。涼しい場所へ |
| 株が古く茎が木化 | 枝が老化している | 切り戻すか挿し芽で更新 |
日照が花数を決める
花芽は十分な光を受けた枝の先に作られます。半日陰でも枯れはしませんが、花はまばらになり、茎が伸びて姿が崩れます。屋外なら南向きの軒下、室内なら南か東の窓辺が条件を満たします。
室内の窓辺で育てる場合、ガラス越しでも光は届きますが、窓から一メートル離れると光量は大きく落ちます。鉢は窓に寄せ、一週間に一度は向きを回して株の片側だけが伸びないようにします。
- 午前中の光を優先
- 午前中に日が当たる場所は温度が上がりすぎず、光合成の効率がよい時間帯を確保できます。午後だけの場所より花付きが安定します。
- 雨よけを兼ねた場所に
- 日なたでも雨ざらしでは花が傷みます。軒下、ベランダの内側、透明な屋根の下のように、日と雨よけを両立できる場所を選びます。
- 冬は室内の窓辺で咲かせる
- 夜間に五度以上を保てる窓辺に置くと、冬でも少しずつ咲きます。暖房の風が直接当たる場所は乾燥で葉が傷むので避けます。
摘心で枝を増やして花房を倍にする
苗が十センチから十五センチに伸びたころ、先端を摘心(茎の先を摘んで枝分かれさせること)します。一本の茎のままでは花房が一つずつしか上がりませんが、枝を四本に増やせば同時に四つの花房が咲きます。
摘心は春の植え付け後と、秋の切り戻し後の二回が目安です。花が咲いている枝を摘むと一時的に花が減るので、つぼみが上がる前の若い枝を狙います。
- 葉が六枚のころに先端を摘む
- 本葉が五枚から六枚そろったら、先端の柔らかい部分を指でつまんで取ります。残した葉の付け根から二本から三本の枝が出ます。
- 出た枝も一回摘む
- 新しい枝が十センチほど伸びたら、もう一度先端を摘みます。二回で枝が八本ほどになり、こんもりした株になります。
- 三回目からは摘まない
- 摘心を繰り返すと花が遅れます。株の形が整ったら摘むのをやめ、伸びた枝の先に花を咲かせます。
摘んだ先端は捨てずに挿し芽にすると、同じ品種の予備株が作れます。
肥料の種類で花付きが変わる
ゼラニウムは肥料が多すぎても少なすぎても花が減ります。窒素が多いと葉が大きく茂って花芽が作られず、肥料切れでは葉が黄色くなり花房が小さくなります。花用のリン酸が多い液肥を薄く続けるのが、家庭で最も再現しやすい与え方です。
| 目的 | 肥料の種類 | 与え方 |
|---|---|---|
| 花数を増やす | リン酸の多い液肥 | 規定の倍に薄めて十日に一回 |
| 株を大きくする | 均等配合の緩効性肥料 | 二か月に一回、鉢の縁に置く |
| 切り戻し後の回復 | 薄い液肥 | 新芽が開いてから再開 |
| 冬の管理 | 与えない | 生育停止中は根を傷めるだけ |
品種による花の性質の違い
ゼラニウムと呼ばれる植物には、四季咲きの一般的な系統のほかに、春に一度大きく咲くペラルゴニウム、垂れ下がるアイビーゼラニウム、香りを楽しむセンテッドゼラニウムがあります。系統によって咲き方が違うので、花が来ない原因を品種のせいだと分かるだけで、無駄な手当てを避けられます。
| 系統 | 咲き方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 四季咲き系(ゾナル) | 春から秋まで繰り返し咲く | 高温で一時休む。最も育てやすい |
| ペラルゴニウム(大輪系) | 春に一斉に咲いて終わる | 夏に花が止まるのは性質。秋に返り咲くこともある |
| アイビーゼラニウム | 枝が垂れて春秋に咲く | 吊り鉢向き。真夏の直射で葉が焼ける |
| センテッド系 | 花は小さく香りが主役 | 花付きを期待しない。葉の香りを楽しむ |
花が咲かないときの立て直し
花が止まった株を見たら、まず季節と温度を確かめます。七月から八月の高温期なら休んでいるだけで、涼しくなれば自然に再開します。春や秋なのに咲かないときは、株の姿を見て原因を切り分け、手当てを一つずつ試します。
- 日なたへ移して三週間待つ
- 日照不足が疑わしいときは、置き場所を変えて三週間ほど様子を見ます。新しい枝の先に小さなつぼみが見えれば正解です。
- 肥料を止めてみる
- 葉が大きく濃い緑なら窒素過多です。一か月肥料を止め、その後リン酸の多い液肥に切り替えます。
- 古い株は切り戻して更新
- 二年以上たって茎が木のように硬い株は、花芽の出る若い枝がありません。春に半分の高さまで切り、新枝に咲かせます。
- 根詰まりを確かめる
- 鉢底から根が出ていたり、水がすぐ抜けなくなったら根詰まりです。一回り大きい鉢に植え替えると花が戻ります。
ゼラニウムの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ゼラニウムの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はゼラニウムの育て方にまとめています。
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