間隔は暦ではなく鉢の乾きで決まる
ガジュマルの水やりを日数で決めると失敗する。同じ株でも素焼き鉢と樹脂鉢、窓辺と部屋の奥では土の乾く速さが倍近く違うからだ。判断は土の乾き具合と鉢の重さで行う。
目安は、表土が乾いて指を第一関節まで挿しても湿り気を感じない状態。そこまで待ってからたっぷり与える。幹に水を蓄える性質があるので少し乾かしすぎても葉がしおれる程度で戻せるが、湿りっぱなしは根が死ぬ。
- 素焼き鉢のとき
- 鉢の側面からも水が抜けるので乾きが早い。表土が白っぽくなった翌日に与えてよい。冬でも乾くので、他の鉢と同じ間隔にすると水切れさせる。
- 樹脂鉢・陶器鉢のとき
- 水の出口が底穴だけなので乾きが遅い。表土が乾いても中はまだ湿っていることが多いので、鉢を持ち上げて明らかに軽くなってから与える。
- 受け皿の水は必ず捨てる
- 与えた後に受け皿へ溜まった水を放置すると、鉢底の土がいつまでも飽和したままになる。根腐れへの最短ルートなので、十分ほどしたら捨てる。
購入直後の株はピートモス主体の用土で乾きにくいことがある。表土だけ見て与え続けると内部が過湿になるので、最初のひと月は鉢の重さで判断する。
季節ごとの間隔の目安
気温が下がると根の吸水が鈍り、同じ量を与えても土が乾かなくなる。生育期と休眠期では必要量がまるで違うので、季節が変わったら間隔を見直す。下の表は室内の小鉢での目安で、実際は土の状態で補正する。
| 時期 | 株の状態 | 水やりの目安 |
|---|---|---|
| 4月〜6月 | 新芽が次々に開く | 表土が乾いたらすぐ、鉢底から流れるまで |
| 7月〜9月 | 一年で最も水を使う | 乾きが早く、小鉢なら1〜2日に1回になる |
| 10月〜11月 | 伸びが止まってくる | 表土が乾いてから2〜3日おいて与える |
| 12月〜3月 | ほぼ休眠している | 芯まで乾いてさらに数日、月に2〜4回程度 |
暖房の効いた部屋は真冬でも生育期に近い乾き方をする。冬だから控えると機械的に決めると、暖かい室内では水切れで葉を落とす。
与え方しだいで根の張り方が変わる
与えるときは鉢底から流れ出るまでたっぷりが原則。少量を毎日足すやり方は表層だけを湿らせ、根が鉢の上部に集まって乾燥にも暑さにも弱い株になる。
冬は水の温度も効いてくる。蛇口から出したばかりの冷たい水を直接注ぐと、暖まっていた根が急に冷えて傷む。前の晩に汲み置いて室温に戻した水を使えば、この失敗は防げる。
- 鉢底から流す
- 鉢の容量の2〜3割が流れ出るまで注ぐ。古い水と老廃物を押し出し、入れ替わりに新しい空気を土へ引き込むのが本当の目的。
- 株元に静かに注ぐ
- 葉の上から漫然とかけない。幹の付け根へ数回に分けて注ぐと、土がはねずに鉢全体へ均一に行き渡る。
- 水を弾くときは腰水で戻す
- 土が固く縮んで水が表面を滑るようなら、鉢ごとバケツに十分ほど沈めて底から吸わせる。回復用の処置で、常用すると過湿になる。
根腐れは葉より先に土のにおいで分かる
根腐れの初期は葉に出ない。土の表面がいつも湿って黒ずみ、鉢に鼻を近づけると酸っぱい、あるいはどぶのようなにおいがする。この段階で気づけば助かる確率が高い。
| 気づいたこと | 疑うこと | 最初にやること |
|---|---|---|
| 土が一週間乾かない | 過湿か鉢が大きすぎる | 水を止め、風の通る明るい場所へ移す |
| 葉が黄色くなって落ちる | 根の傷みか日照不足 | 鉢から抜いて根の色を確かめる |
| 土から酸っぱいにおい | 根の腐敗が始まっている | その日のうちに植え替える |
| 幹を押すとぶよぶよ | 幹まで腐敗が進んだ | 傷んだ部分より上を切って挿し木に切り替える |
白くて張りのある根が健康、茶色から黒でつまむと崩れる根は死んでいる。においと根の色の二つで見ると、水不足との取り違えが減る。
根腐れの見分けと立て直し
腐った根は元に戻らない。切り取って、残った根で支えられるだけの葉に減らすのが復旧の原則である。鉢をそのままにして水を控えるだけでは、たいてい間に合わない。
- 鉢から抜いて土を落とす
- 根がすべて見えるまで古い土を落とす。黒く崩れる根、においのある根は指でしごいて取り除く。ここで残すと再発する。
- 傷んだ根を切り戻す
- 清潔なはさみで、断面が白い健全な部分まで戻して切る。半分以上失っても、幹に養分を蓄えるガジュマルは立て直せることが多い。
- 葉を減らして釣り合わせる
- 根を減らしたぶん葉も三割ほど落とす。吸えない水を蒸散し続けると、残った根まで消耗して結局枯れてしまう。
- 一回り小さい鉢に植える
- 乾きやすい新しい用土で、元より小さい鉢へ植える。大きい鉢は乾かず再発する。植えた後は明るい日陰に二週間置き、水は控えめにする。
- 戻ったかを確かめる
- 植え直して二週間、新芽が動けば根が働き始めた合図である。動かないまま葉が落ち続けるなら、残した根も傷んでいる。
復旧直後に肥料を与えない。傷ついた根は肥料成分を処理できず、濃度障害で残った根まで枯らす。再開は新芽が動きだしてから。
土は乾かし気味、空気は湿り気味に
ガジュマルは空中湿度が高いほど葉が厚くつやが出て、気根も伸びやすい。自生地の環境に近づけるなら、土は乾かし気味で空気は湿り気味という組み合わせになる。
- 霧吹きは葉の裏へ
- 表より裏に多くかける。ハダニは葉裏につくので、日常の葉水がそのまま予防を兼ねる。朝のうちに済ませて夕方には乾かす。
- 冷暖房の風から外す
- 吹き出し口の直線上は湿度が極端に下がり、葉が乾いて落ちる。位置を数十センチずらすだけで落葉が止まることが多い。
- 足元の湿度を上げる
- 部屋全体を加湿しなくてよい。鉢をいくつかまとめて置く、受け皿に石を敷いて水を張るなどで、株のまわりだけ湿度を保てる。
葉水は水やりの代わりにならない。葉が濡れても根は吸えないので、土への水やりとは別の作業として数える。
ガジュマルの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
ガジュマルの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はガジュマルの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。