まず落ち方と葉の色を見る
ガジュマルの落葉は原因ごとに落ち方が違う。緑のまま落ちるのか、黄色くなってから落ちるのか、下葉からか先端からか。この三点を見るだけで候補はかなり絞れる。
| 葉の症状 | 疑う原因 | 確かめること |
|---|---|---|
| 緑のまま急に落ちる | 環境変化か寒さ | 移動や気温低下が直前になかったか |
| 黄色くなって下葉から | 日照不足か根の傷み | 置き場所の明るさと土の乾き方 |
| 茶色く縮れて落ちる | 水切れ | 鉢の重さと土の乾き具合 |
| 点々と色が抜けて落ちる | ハダニなどの害虫 | 葉裏を明るい所で確かめる |
複数が同時に起きていることも多い。冬に暖房で乾いた部屋へ移した株は、環境変化と水切れと寒さの三つが重なる。
環境変化による落葉
購入直後や引っ越し直後、置き場所を変えた直後に緑の葉がぱらぱら落ちるのはこの型。光の量に合わせて葉の枚数を作り直す反応で、株が弱ったわけではない。
二週間から一か月ほどで落葉は止まり、そのあと新芽が出れば正常に適応できたと判断してよい。焦って肥料や薬を与えると、根に余計な負担がかかって回復を遅らせる。
- やることは待つこと
- 置き場所を決めたら動かさない。回復を待つ間に何度も移すと、そのたびに葉を作り直して株が消耗する。
- 水は控えめにする
- 葉が減れば蒸散も減るので、以前と同じ間隔では土が乾かない。鉢の重さを見て、乾いてから与える。
- 止まらないときの見切り
- 一か月を過ぎても落ち続け、枝を折ると中が茶色いなら別の原因が重なっている。根を確かめる段階へ進む。
水切れと過湿の落葉は見分ける
水切れは葉が茶色く縮れて先端から落ち、土は軽く乾いている。過湿は葉が黄色くなって下から落ち、土は湿ったまま。どちらも落葉するので、必ず土の状態とセットで判断する。
- 水切れと判断したら
- 鉢底から流れるまで与え、なお乾きが速ければ根が回りすぎている。数日で葉に張りが戻れば正解だった。
- 戻らないときは腰水で
- 土が固く縮んで水を弾くなら、バケツに鉢ごと十分ほど沈める。全体が湿ってから引き上げ、明るい日陰で休ませる。
- 過湿と判断したら
- 水を止め、風の通る明るい場所へ移す。一週間経っても乾かない鉢は根が傷んでいるので、抜いて根の色を確かめる。
幹がしわしわで細くなっているのは慢性的な水切れのサイン。反対にぶよぶよと柔らかいのは腐敗なので、触った感触で分けられる。
寒さによる落葉
ガジュマルは熱帯から亜熱帯の樹で、5℃を下回ると葉を落とし、0℃近くまで下がると枝まで枯れることがある。10℃以上を保てれば葉を付けたまま冬を越す。
冬の落葉で多いのは、部屋の平均気温ではなく夜間の窓辺の冷えが原因のケース。日中20℃の部屋でも、夜のガラスぎわは外気に近い温度まで下がる。
- 夜だけ位置を変える
- 日中は窓辺、夜はカーテンの内側か部屋の中央へ。これだけで数度違い、落葉が止まることが多い。
- 床の冷えを断つ
- 冷たい床に直置きすると鉢の中の温度が下がり、根が水を吸えなくなる。板や台を一枚かませるだけで改善する。
- 傷んだ後にやること
- 葉を落としても枝が緑なら春に芽が出る。冬の間は水を絞って待ち、切り戻しは暖かくなってから行う。
寒さで葉を落とした株に暖房の温風を当てて温めない。空気だけ乾いて残った葉まで落ち、根は冷えたままで水を吸えない。
日照不足による落葉
日照不足の落葉はゆっくり進む。下葉から順に黄色くなって落ち、新しく出る葉は大きく薄く、枝は細長く伸びる。急に落ちないぶん気づくのが遅れる。
- 明るさを測る
- 照明を消して日中に新聞の細かい字が読めるか試す。読みにくければ、その場所ではガジュマルは葉数を保てない。
- 段階的に明るくする
- 暗い場所から急に窓辺へ移すと葉焼けする。中間の明るさに二週間置いてから定位置へ移す。
- 伸びた枝は切り戻す
- 光を増やしても、すでに間延びした節間は詰まらない。春に切り戻して、明るい場所で出した新芽で作り直す。
蛍光灯やダウンライトの明るさでは足りない。植物用の照明を使うなら、株から30センチほどの距離で一日十時間を目安にする。
害虫が原因のとき
落葉と同時に葉に細かい色抜けや、べたつきが出ていれば害虫を疑う。ガジュマルで多いのはハダニとカイガラムシで、どちらも乾燥した室内で増える。
| 見えるもの | 正体 | 応急の手当て |
|---|---|---|
| 葉裏に白い点と細い糸 | ハダニ | 葉裏に強めの水を当てて洗い流す |
| 葉や幹に茶色い粒 | カイガラムシ | 歯ブラシでこすり落とす |
| 葉や床がべたつく | カイガラムシの排せつ物 | 拭き取り、本体を探して除去する |
| 葉全体が白くかすむ | ハダニが増えた後期 | 被害葉を切り、湿度を上げて再発を防ぐ |
どちらも乾燥が引き金になる。冬の暖房期に葉水を続けているだけで発生はかなり減るので、駆除より予防に手をかける。
落ちたあとをどう戻すか
葉が減った株は、まず光と温度を整えて新芽を待つのが順序になる。この段階で肥料を足したり植え替えたりすると、吸う力の落ちた根に負担がかかって悪化する。
- 枝の生死を確かめる
- 枝先を軽く曲げてぱきりと折れれば枯れ、しなれば生きている。折れた部分だけ切り、生きている枝は残す。
- 新芽が出るまで待つ
- 生育期なら二週間から一か月で芽が動きだす。それまでは水を控え、肥料も与えない。土をいじらず待つのが最も早い。
- 芽が出たら切り戻す
- 新芽が確認できてから、間延びした枝や葉のない枝を切る。切る前に生きている枝を見誤らないことが大事。
- それでも動かないとき
- 一か月半経っても芽が出ず幹に張りがないなら根を疑う。抜いて黒い根を落とし、小さい鉢へ植え直して仕切り直す。
ガジュマルの育てている間に使うもの
鉢ものの日常は、水やりの判断と、風を通すことと、生育期だけ肥料を足すことです。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 観葉植物 置き肥」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を、春から秋に 2〜3 か月ごと。
冬は生育が止まるので与えません。休眠中に置くと吸われずに残り、根を傷めます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 観葉植物」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。
生育期に 2 週間に 1 回。置き肥と併用するなら、どちらも規定量の半分から始めます。
- サーキュレーター探す言葉「サーキュレーター 静音 小型」
- 規格の目安
- 小型で首振りのあるもの。直接強い風を当てない置き方ができるもの。
風が動かないと土が乾かず、ハダニやカイガラムシも増えます。室内で最も効く道具のひとつです。
- 葉を拭く布探す言葉「マイクロファイバークロス 掃除」
- 規格の目安
- マイクロファイバーの柔らかい布。
室内の葉にはほこりが積もり、光を遮ります。拭くときに葉裏を見れば、虫にも早く気づけます。
- 葉面洗浄剤(つや出し剤)は要りません。水拭きで十分で、油分が気孔をふさぐこともあります。
- 冬の間は肥料を止めます。買い足す必要はありません。
ガジュマルの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はガジュマルの育て方にまとめています。
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