一年の作業カレンダー
グラジオラスの一年は、春に植えて夏に咲き、秋に掘り上げて冬は球根で室内に保管する周期です。植える時期を二週間ずつずらすと作業も分散します。関東平野部の露地を基準に、月ごとの作業と株の姿をまとめました。寒冷地は植え付けを四月下旬以降に、掘り上げを十月中に早めます。
| 月 | 主な作業 | 株の姿と目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 球根の保管を確かめる | 室内で休眠 |
| 2月 | 球根の購入、土作り | 店に球根が並ぶ |
| 3月 | 下旬から早咲きの植え付け | 地温15度を超えたら |
| 4月 | 植え付け(2週間おき)、発芽 | 2〜3週間で芽が出る |
| 5月 | 植え付け、葉3〜4枚で追肥と土寄せ、支柱 | 葉が伸びる |
| 6月 | 植え付けの続き、早咲きの開花、2回目の追肥 | 花茎が上がる |
| 7月 | 上旬で植え付け終了、開花、切り花 | 下から順に咲く |
| 8月 | 開花、水切れ注意、アザミウマ | 真夏の花は色が薄い |
| 9月 | 遅植えの開花、花がら切り | 秋の花は色が濃い |
| 10月 | 最後の開花、葉を育てる | 葉が黄色くなり始める |
| 11月 | 葉が枯れたら掘り上げ、乾燥 | 霜で葉が枯れる |
| 12月 | 球根の保管、室内で | 休眠 |
春は植え付けと芽出し
二月に球根を買い、植え場所の土に苦土石灰と腐葉土を混ぜて準備します。三月下旬に地温が十五度を超えたら一回目を植え、二週間おきに七月上旬まで続けます。深さ十センチ、間隔十〜十五センチが基本で、支柱を使うなら植え付けと同時に立てます。
芽は二〜三週間で出ます。一か月たっても出なければ掘って球根を確かめ、固ければ待ち、軟らかければ処分します。芽が出るまでの水は表土が乾いたら与える程度にします。
- 地温で植え時を判断
- 日中の最高気温が二十度近くになり、晩霜の心配がなくなったら植えます。関東平野部なら三月下旬が目安です。
- 二週間おきに分けて植える
- 球根を三〜四回に分け、二週間おきに植えます。植えた日と品種を名札に書いておくと開花の予定が立ちます。
- 一か月出なければ掘る
- 芽が出ない球根は掘って確かめます。固ければ埋め戻して待ち、軟らかければその場所の土を替えます。
初夏は追肥と土寄せ、支柱
葉が三〜四枚になったら一回目の追肥(育ちの途中で足す肥料)と土寄せをします。株元に五センチ土を寄せ、緩効性肥料をひとつかみ置きます。列植えならこの時期に杭と紐を張ります。
葉の間から花茎が見え始めたら二回目の追肥と土寄せをし、水を切らさないようにします。この時期の乾きは上の蕾が開かない原因になります。
| 時期 | 作業 | 見て決める目安 |
|---|---|---|
| 葉が3〜4枚 | 1回目の追肥と土寄せ、支柱 | 植えてから4〜5週間 |
| 葉が5〜6枚 | 紐の2段目、水を増やす | 株の高さが50センチを超えたら |
| 花茎が見えた | 2回目の追肥と土寄せ | 葉の間から花茎の先が見えたら |
| 蕾が色づいた | 肥料を止め、水を毎日 | 一番下の蕾に色が入ったら |
夏から秋は開花と切り花
花は下から順に咲き上がり、一本で一〜二週間楽しめます。切り花にするなら一番下の蕾が色づいて開き始めたころに、葉を四枚以上残して切ります。葉を残さないと球根が太らず、翌年の花が消えます。
真夏の花は色が薄く、秋の花は色が濃く出ます。花が終わった花茎は根元から切り、葉は残して十月まで育てます。八月はアザミウマが花を白く傷めるので、蕾のうちから見回ります。
- 切り花は葉を四枚残す
- 一番下の蕾が開き始めたら、葉の付け根から上で花茎を切ります。葉を四枚以上残すと球根が太ります。
- 咲き終わった花茎を切る
- 全部咲き終わったら花茎を一番上の葉のすぐ上で切ります。種を付けさせると球根が太らず、翌年の花が減ります。
- 葉は枯れるまで残す
- 花後の葉が翌年の球根を作ります。黄色くなるまで日当たりで育て、水は表土が乾いたら与えます。
秋の終わりに掘り上げて保管
十月下旬から十一月、葉が黄色く枯れたら掘り上げます。霜で葉が枯れたあとでも構いませんが、土が凍る前に済ませます。掘った球根は茎を二センチ残して切り、日陰で二〜三週間乾かします。乾いたら古い球根を外し、ネットに入れて室内の涼しい場所で保管します。
関東平野部でも植えっぱなしで越冬することはありますが、冬の凍結と湿気で腐ることが多く、翌年の花が減ります。掘り上げるほうが確実です。
- 葉が枯れたら晴れた日に掘る
- 葉が黄色く枯れたら、株の周りから広く掘って球根を持ち上げます。葉が緑のうちは球根が太り切っていません。
- 茎を二センチ残して切る
- 茎と葉を球根の上二センチで切り、土を軽く落とします。水洗いはせず、日陰で二〜三週間乾かします。
- 古い球根を外してネットへ
- 乾いたら新しい球根の下に付いた古い球根を外し、ネットか紙袋に入れて品種名を付け、五〜十度の室内で保管します。
時期を外したときの直し方
植え付けが七月中旬以降にずれた、追肥を忘れた、掘り上げを忘れて霜に当てた、といったずれはよく起きます。取り返せるものと翌年に持ち越すものを分けて考えます。
花が咲かなかった年も、葉を育てて球根を掘り上げれば翌年に咲きます。焦って季節外れの作業を足すより、次の春を待つほうが確実です。
| 場面 | 起きること | 戻し方 |
|---|---|---|
| 7月中旬以降に植えた | 霜までに咲き切らない | 咲かなくても葉を育て、11月に掘り上げる |
| 追肥を忘れた | 花茎が細く上の蕾が開かない | 花茎が見えた時点で液肥を週1回 |
| 掘り上げを忘れて凍った | 球根が腐って翌春に出ない | 春に新しい球根を植える |
| 切り花で葉を全部切った | 球根が太らず翌年咲かない | 翌年は葉を4枚以上残して切る |
グラジオラスの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
グラジオラスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はグラジオラスの育て方にまとめています。
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