植え方で支柱の方式を決める
支柱の方式は植え方で決まります。列に植えた庭なら両端に杭を立てて紐を渡す方法が手間が少なく、点在させた株や鉢植えは一本ずつ支柱を添えます。矮性種や小輪の品種は土寄せ(株元に土を盛ること)だけで済むこともあります。
どの方式でも、立てるのは花茎が伸び始める前です。花茎が伸びてから球根の近くに支柱を差すと、球根や根を突いて傷めます。葉の枚数を見て時期を判断し、葉が四〜五枚になったころまでには立て終えます。
| 場面 | 向く方式 | 立てる時期の目安 |
|---|---|---|
| 列に植えた庭(大輪) | 両端に杭、紐を2〜3段渡す | 葉が4〜5枚のころ |
| 点在させた株 | 1株に1本、球根から10センチ離して | 植え付けと同時か葉3枚まで |
| 鉢植え | 植え付け時に鉢の縁に支柱、または行灯 | 植え付けと同時 |
| 矮性種・小輪(50〜70センチ) | 土寄せのみ、風の強い場所は紐1段 | 花茎が見えたら |
| 切り花用にまっすぐ育てる | ネットを水平に張って茎を通す | 葉が3〜4枚のころ |
列植えは紐を渡す
列に植えた株は、列の両端と三メートルおきに一メートル二十センチほどの杭を打ち、株の両側から紐を渡して挟みます。紐は地面から三十センチと六十センチの二段、大輪ならさらに九十センチに三段目を張ります。株が紐の間に立つので、一本ずつ結ぶ手間がありません。
紐は麻ひもか園芸用の平たいテープを使い、風でたわまない程度に張ります。花茎が伸びるにつれて上の段を張り足すと、成長に合わせて支えられます。
- 杭を列の外側に打つ
- 球根から二十センチ離した位置に、深さ三十センチほど打ち込みます。株の近くに打つと球根を傷めます。
- 紐を株の両側から渡す
- 列の片側を杭から杭へ張り、反対側も同じ高さで張って株を挟みます。株の間で紐を交差させると個別に支えられます。
- 伸びに合わせて段を足す
- 花茎が上の紐を超えたら三十センチ上に次の段を張ります。蕾の重みが乗る前に最上段を張り終えます。
一本ずつの支柱は球根から離して
点在させた株や鉢植えは、一株に一本の支柱を添えます。長さは一メートル二十センチから一メートル五十センチで、球根から十センチ離して斜めに差し、地中で球根を避けるようにします。植え付けと同時に立てておけば球根を傷めません。
花茎は麻ひもで八の字に結び、二十〜三十センチおきに結び目を増やします。花の重みで先端が曲がりやすいので、蕾が色づく前に一番上の蕾の少し下まで結びます。
- 植え付け時に支柱を差す
- 球根の横十センチに、根の方向を避けて差します。あとから差すときは、葉の外側から斜めに入れます。
- 八の字でゆるく結ぶ
- 紐を茎と支柱の間で交差させて結びます。茎が太るので指一本の余裕を残し、二十〜三十センチおきに結びます。
- 蕾の下まで結ぶ
- 蕾が色づく前に、一番下の蕾の少し下で最後の結び目を作ります。蕾より上を縛ると花が開きにくくなります。
- 鉢は行灯でまとめる
- 鉢に三球以上植えたら、三本の支柱を輪にした行灯を立て、茎を内側に収めます。個別に結ぶより風に強くなります。
切り花用はネットで茎をまっすぐに
切り花として売り物のようにまっすぐな花茎を育てるなら、目が十センチ角ほどの園芸ネットを地面から三十センチの高さに水平に張り、茎を目に通して育てます。花茎が伸びたらネットをもう一段上に張ると、風で曲がらずに伸びます。
グラジオラスの花茎は日の方向に曲がる性質があります。支柱やネットで支えても、周りに背の高い植物があると曲がります。切り花用の列は南側を開けて、均等に日が当たるようにします。
- 葉三〜四枚でネットを張る
- 四隅に杭を打ち、ネットを地面から三十センチの高さに水平に張ります。株が目の中央に来るように調整します。
- 六十センチにもう一段
- 花茎が一段目を超えたら、六十センチの高さに二段目を張ります。大輪は九十センチに三段目を足します。
- 南側を開ける
- 日が片側からだけ当たると花茎が曲がります。列の南側に背の高い植物を置かず、鉢なら数日ごとに回します。
倒れたときの直し方
支柱が間に合わず倒れた株は、根元から折れていなければ起こして支えれば咲きます。倒れた状態が長いと花茎の先が上を向いて曲がるので、気づいたら早めに起こします。折れた花茎は切り花にして、株は葉を育てて球根を太らせます。
倒れる原因は、浅植え、密植、日陰、肥料過多で、翌年は植え方で防ぎます。風の通り道になる場所は避けるか、矮性種に切り替えます。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 風で根元から倒れた | 浅植え、土寄せ不足 | 起こして土寄せし支柱、翌年は10センチの深さ |
| 花の重みで先端が曲がった | 結び目が蕾の下まで届いていない | 支柱を継ぎ足して蕾の下で結ぶ |
| 花茎が途中で折れた | 強風、支柱に強く縛った | 折れた上を切り花に。葉は残す |
| 株全体が一方向に傾く | 日が片側からしか当たらない | 遮る物を除くか鉢を回す |
倒れた株を起こすとき、根元を無理に持ち上げると球根から抜けます。土ごと寄せて支柱に結び、水を与えて落ち着かせます。
グラジオラスの支えを立てるのに使うもの
倒れてから支柱を足すと、そのときにはもう茎が折れています。つぼみが上がる前に立てておきます。
- リング支柱・朝顔支柱探す言葉「園芸支柱 リング 草花」
- 規格の目安
- 株を囲む輪のついたもの。鉢の直径に合うサイズ(8 号鉢なら直径 24cm 前後)。
茎を 1 本ずつ縛らずに、株ごと支えられます。花の重みで外へ倒れる草花に向きます。
- 細い支柱探す言葉「園芸支柱 8mm 90cm」
- 規格の目安
- 直径 8mm × 長さ 90〜150cm。緑色は花壇でも目立ちません。
- 数量の目安
- 株の高さ + 地中に挿す 20〜30cm を足した長さを選びます。
1 本を添えるだけで、伸びた花茎が風で折れるのを防げます。太すぎると花より支柱が目立ちます。
- 麻ひも・誘引テープ探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後の麻ひもか、幅 10mm の伸びる園芸テープ。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 背の低い草花や、寄せ植えで互いに支え合っているものには要りません。
- 支柱は使い捨てにしません。洗って乾かせば何年も使えます。
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