熟度は色と手触りで判断する
スグリは種類によって熟したときの色が違います。赤スグリは透き通った赤、黒スグリはつやのある黒、グーズベリーは緑のままか赤紫に色づきます。色だけでなく、指で軽くつまんで少し柔らかければ食べごろです。固いうちはすっぱく、ジャムにするならむしろその手前が向いています。
| 種類 | 熟した色 | 収穫の目安 |
|---|---|---|
| 赤スグリ | 透き通った赤 | 房全体が赤くなって五日ほど置く |
| 黒スグリ | つやのある黒 | 房の下まで黒くなったら |
| グーズベリー | 緑または赤紫 | 指で押して少し沈む。ジャムなら固めで |
| 白スグリ | 半透明の乳白色 | 透けて種が見えたら |
一株の中でも日当たりで熟す時期がずれます。一度に全部摘まず、三回から四回に分けて熟したものから収穫します。
摘み方は種類で変える
赤スグリと黒スグリは房ごと、グーズベリーは一粒ずつ摘みます。房の付け根をはさみで切るか、指で軸ごとつまんで取ります。粒だけ引っ張ると皮が破れて汁が出て、すぐ傷みます。
収穫用の容器は浅く広いものにします。深いかごに積むと下の実が自分の重さでつぶれ、汁が出て周りまで傷めます。一段か二段までに留め、いっぱいになったら日陰へ運びます。
- 朝の涼しいうちに摘む
- 日中に摘むと実が温まってすぐ傷みます。朝露が乾いたころに摘み、風の通る日陰に置きます。
- 房は軸ごと切る
- 赤や黒のスグリは房の付け根を小さなはさみで切ります。軸は加工の直前に外すと汁が漏れません。
- グーズベリーは手袋で
- トゲの間に手を入れるので革手袋をはめ、一粒ずつつまんで取ります。粒の軸は付いたままで構いません。
- 傷んだ実は分ける
- 皮が割れた実やかびの付いた実は別の容器に入れ、その日のうちに使うか捨てます。混ぜると全体が傷みます。
収穫後はすぐに冷やす
スグリは皮が薄く、常温では一日で柔らかくなります。摘んだらすぐ冷蔵庫に入れ、二日から三日以内に加工します。すぐ使えないときは軸を外して洗わずに冷凍すると、半年ほど持ち、ジャムやソースにそのまま使えます。
冷凍する場合は、平らなトレーに重ならないよう並べて凍らせてから袋に移すと、粒がくっつかず必要な分だけ取り出せます。解凍せずにそのまま鍋に入れられます。
| 保存方法 | 日持ちの目安 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 冷蔵(軸付きのまま) | 二日から三日 | 生食、飾り |
| 冷凍(軸を外して) | 半年 | ジャム、ソース、シロップ |
| ジャム | 冷蔵で一か月 | 常備 |
| 果実酒やシロップ | 数か月 | 飲み物 |
洗ってから冷蔵すると水分で傷みが早まります。使う直前に洗います。
ジャムはペクチンが多く固まりやすい
スグリは自然のペクチンが多く、砂糖だけで煮ても固まります。完熟しすぎた実より、少し固めの実を混ぜたほうがよく固まり、酸味も立ちます。実の重さの半分から六割の砂糖で煮ると、冷蔵で一か月ほど持ちます。
レモン汁は基本的に不要です。酸味が強すぎると感じたら砂糖を実の重さの六割まで増やします。煮沸した瓶に熱いうちに詰めれば、冷蔵で一か月ほど持ちます。
- 軸と種を処理する
- 赤スグリは軸を外して煮た後、裏ごしで種を除きます。グーズベリーは軸と花の跡を取ってそのまま煮ます。
- 短時間で煮上げる
- 強めの火で十分から十五分ほど煮ます。長く煮ると色がくすみ、香りが飛びます。冷めると固まるので、ゆるいくらいで火を止めます。
収穫後の株の手当て
収穫が終わる七月上旬は、株がいちばん消耗している時期です。実を付けた枝の勢いが戻るよう、収穫後すぐに少量のお礼肥(実をならせた後に足す肥料)を与え、株元の覆いを厚くして夏に備えます。同時に、来年に向けて枝の込み具合を見ておくと、冬の剪定の計画が立てやすくなります。
収穫が終わった枝に印を付けておくと、冬にどの枝が実を付けたか分かります。三年続けて実を付けた枝は、次の冬に更新の候補にします。
- お礼肥を与える
- 収穫を終えたら化成肥料を半つかみ、株元から二十センチ離してまきます。量が多いと枝ばかり伸びます。
- ネットを外して片付ける
- 防鳥ネットは収穫が終わったらすぐ外し、乾かして片付けます。かけたままにすると枝が絡んで折れます。
実が少ない・落ちるときの原因と直し方
花は咲いたのに実が少ない、実が育つ前に落ちるという年は、開花期の乾き、暑さ、剪定の不足のどれかが原因です。花の時期に何があったかを思い出して切り分け、翌年に向けて直します。
| 症状 | 原因 | 来年の直し方 |
|---|---|---|
| 花は多いが実にならない | 開花中の乾きか遅霜 | 四月は水を切らさず、霜の予報で不織布 |
| 実が小さく数が少ない | 古枝ばかりで株が込む | 冬に古枝を抜いて若い枝に更新 |
| 六月に青い実が落ちる | 梅雨明けの急な暑さ | 株元の覆いを六月上旬までに敷く |
| 実はあるのに翌朝ない | 鳥の食害 | 色づく前に防鳥ネットを張る |
スグリの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
スグリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスグリの育て方にまとめています。
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