水やりは土の表面を見て決める
地植えは活着した後は基本的に雨任せですが、六月から八月に晴れが続いたら朝に株元へたっぷり与えます。鉢植えは土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで与えます。夏の夕方に葉がしおれていても、翌朝に戻っていれば水切れではなく暑さによる反応なので、水を足しすぎないように判断します。
| 時期 | 地植え | 鉢植え |
|---|---|---|
| 三月から五月 | 雨任せ | 表面が乾いたら |
| 六月から八月 | 晴れが五日続いたら | 毎朝、猛暑日は夕方も |
| 九月から十一月 | 雨任せ | 二日から三日に一回 |
| 十二月から二月 | 不要 | 週一回、土が乾いていれば |
夏の日中に水を与えると鉢の中が蒸れます。朝の涼しいうちか日が落ちてからにします。
株元の覆いで地温を下げる
スグリの根は地表から二十センチほどの浅い所に広がります。真夏に地温が三十度を超えると根が傷み、葉が縮れて落ちます。株元に腐葉土やわら、バークチップを五センチ以上敷き、土が直接日に当たらないようにします。
- 六月までに覆いを敷く
- 梅雨明け前に株元へ腐葉土かわらを厚さ五センチ以上敷きます。株元にぴったり付けず、幹から五センチほど離して敷くと病気が出にくくなります。
- 鉢は二重にする
- 鉢植えは一回り大きい鉢に入れて隙間に土や新聞紙を詰めるか、すだれで鉢の側面を覆います。鉢の側面を触って熱ければ対策が足りません。
- 遮光ネットを張る
- 七月から八月は遮光率三十から五十パーセントのネットを株の西側に張ります。真上を全部覆うと光が足りず、翌年の花芽が減ります。
肥料は控えめに、年二回
スグリは肥料を多く必要としません。窒素が多いと枝ばかり伸びて実が付かず、うどんこ病も出やすくなります。寒肥として二月に堆肥と緩効性の化成肥料を、収穫後の七月にお礼肥を少量与える程度で足ります。
堆肥は完熟した牛ふん堆肥かバーク堆肥を使います。未熟な堆肥は根を傷めるので、袋の表示を確かめて選びます。化成肥料は窒素、リン酸、カリが同じ割合のものか、リン酸がやや多い果樹用が向いています。
| 時期 | 肥料 | 量の目安 |
|---|---|---|
| 二月 | 堆肥と緩効性化成肥料 | 一株に堆肥二リットル、化成肥料ひとつかみ |
| 七月 | お礼肥(収穫後の追肥) | 化成肥料を半つかみ、株元から離してまく |
| 九月以降 | 与えない | 秋に肥料を与えると枝が冬に枯れ込む |
鉢植えは肥料の効きが早いので、地植えの半分の量にします。葉が濃い緑で枝が太く伸びていれば肥料は足りています。
根元から出る若枝の扱い
五月から六月に地際から勢いよく新しい枝が伸びます。将来の実をならせる枝なので、太くまっすぐなものを三本ほど残します。それ以外の細い枝や横にはう枝は、株の栄養を取られないよう早めに根元から抜きます。
若枝を残す本数は株の大きさで変えます。植えて二年以内なら二本、成木なら三本から四本が目安です。残した枝が夏の風で倒れるようなら、仮の支柱で軽く支えます。
- 六月に本数を見る
- 地際から出た枝を数え、太いものから三本残します。残りは手で引くか、地際ではさみで切ります。
- 残した枝は放っておく
- 夏の間は切り戻さず伸ばします。冬の剪定で先端を三分の一切り戻すと、翌々年の実の付く枝になります。
鉢植えの植え替えと根の整理
鉢植えは二年から三年で根が回り、水を与えてもすぐ乾くようになります。落葉期の十二月から二月に一回り大きい鉢へ植え替えるか、同じ鉢に戻すなら根鉢の外側三分の一をほぐして古い根を切ります。植え替え後は水をたっぷり与え、一か月は肥料を控えます。
鉢底から根が出ている、水がしみ込まずに表面を流れる、という姿が植え替えの合図です。春に芽が動いてからでは根を傷めるので、二月までに済ませます。
- 根鉢をほぐす
- 鉢から抜き、外側の固まった根を手でほぐして三分の一ほど落とします。黒く腐った根は切り、白い根は残します。
- 新しい土で植える
- 赤玉土小粒六に腐葉土四を混ぜた土で、根鉢の上面が鉢の縁から三センチ下になる高さに植えます。
葉が落ちる・黄色くなるときの切り分け
夏に葉が落ちるのはスグリでは珍しくありません。ただし原因が暑さか水か病気かで手当てが変わります。落ちた葉の様子と、落ちる時期を見て原因を切り分けます。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉の縁が茶色く縮れて落ちる | 西日と地温の上昇 | 遮光と株元の覆いを厚く、朝の水やり |
| 葉全体が黄色く、土が湿っている | 過湿による根腐れ | 水を控え、鉢なら乾いた土に植え替える |
| 葉に白い粉が付き、後で落ちる | うどんこ病 | 病葉を取り、株の内側の枝を抜いて風を通す |
| 下葉から黄色くなる | 肥料切れ | 七月なら化成肥料を少量、秋なら来春まで待つ |
暑さで葉を落とした株は、九月に涼しくなると新しい葉を出します。枝が生きているか爪で削って確かめ、緑なら待ちます。
スグリの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
スグリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスグリの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。