どの枝を使うかで決まる
ホヤは節から根が出るため、増やすときは節を二つ以上ふくむ茎を選びます。葉だけを挿しても根は出ますが、芽が出ないので株にはなりません。
使う枝は緑がかった若い部分より、少し硬くなった充実した部分が向きます。柔らかすぎる先端は挿してから腐りやすく、木質化しすぎた部分は根が遅れます。
| 目的 | 向く方法 | 根が出るまでの目安 |
|---|---|---|
| 確実に数を増やしたい | 土に挿す挿し木 | 4〜6週間 |
| 根が出るのを見て安心したい | 水に挿す水挿し | 3〜5週間 |
| 親株を大きくしたまま増やす | つるを土に伏せる | 5〜8週間 |
| すぐ花を咲かせたい | どれも向かない | 挿し株の開花は2〜3年後 |
花柄が付いている枝は切りません。翌年もそこに咲く大事な部分なので、増やすときは花柄のない枝を目安に選び、迷うなら先端寄りの枝を使います。
適期は五月から九月
根が出るには気温が要ります。二十度を下回ると発根が止まり、切り口がふさがる前に腐るため、春から初秋の暖かい時期に限って作業します。
挿し木の成功率は気温でほぼ決まります。二十五度前後の時期に行えば、特別な道具がなくても八割ほどは根づき、時期を外すと同じ手順でもほとんど根が出ません。
| 時期 | 作業の可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 5〜6月 | 最適 | 気温が上がり切り口の回復が速い |
| 7〜8月 | 可 | 高温期は日陰で管理すれば根が早い |
| 9月 | 可 | 10月までに根が出れば冬を越せる |
| 10〜4月 | 避ける | 根が出る前に切り口が腐る |
土に挿す手順
土に挿す方法がもっとも確実です。根が見えないぶん不安になりますが、そのまま土の中で伸びた根は移し替えの必要がなく、そのまま育てられるという利点があります。
- 枝を切り取る
- 節の一センチほど下を清潔なはさみで切ります。長さは十センチほど、葉は上の二枚だけ残し、下の葉は付け根から外します。
- 切り口を乾かす
- 切ってすぐには挿さず、日陰で半日から一日置いて切り口を乾かします。白い液が出るので、水で軽く洗ってから乾かします。
- 肥料のない土に挿す
- 赤玉土の小粒や鹿沼土など肥料を含まない土に、下の節が埋まる深さで挿します。肥料入りの土は発根前の切り口を傷めます。
- 明るい日陰で待つ
- 直射を避け、土の表面が乾いたら霧を吹く程度に保ちます。四週間ほどで軽く引いて抵抗があれば根が出ています。
挿してから根が出るまでは動かしません。確かめたくなって何度も引き抜くと、出かけた根が切れてやり直しになります。
水挿しと土への移し方
水挿しは根が見えるので安心できますが、水中で出た根は土の中では働きにくい性質があります。移すタイミングを早めにするのが成功の鍵です。
水挿しは道具がいらず、コップと水だけで始められます。まず一本だけ試して感覚をつかみ、うまくいったら土挿しに切り替えると数を増やしやすくなります。
- 浅く水に浸ける
- 下の節が浸かる程度の浅さにします。茎全体を沈めると酸素が足りずに腐るので、葉は水に触れさせません。
- 三日に一度水を替える
- 水が濁ると切り口が腐ります。替えるときに切り口を指でこすり、ぬめりを落としてから新しい水に戻します。
- 根が三センチで植える
- 白い根が三センチほど伸びたころが植えどきです。長く伸ばしすぎると水中の根が土に慣れず、植えたあとで枯れ込みます。
- 植えた直後は湿らせる
- 水挿しから移した株だけは、最初の二週間は土を乾かしすぎないようにします。三週間ほどで通常の水やりに戻します。
根が出ないときの原因と直し方
四週間から六週間たっても手ごたえがないときは、原因を切り分けて条件を変えます。同じ条件で待ち続けても、多くはそのまま枯れます。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 切り口が黒くぬめる | 乾かさずに挿した | 黒い部分を切り、乾かしてから挿し直す |
| 葉がしわ寄り落ちる | 空気が乾きすぎた | 袋をかぶせて湿度を上げ、毎日換気する |
| 6週間たっても根がない | 気温が低い | 20℃以上を保てる場所へ移す |
| 緑のまま変化がない | 節を含めていない | 節を2つ含む枝で取り直す |
挿し木は複数本まとめて行います。三本から五本挿しておけば、条件が合わなかった年でも一本は根づきます。
根づいたあとの育て方
- 小さい鉢で始める
- 根づいた株は三号ほどの小さい鉢に植えます。最初から大きい鉢に入れると土が乾かず、せっかくの根が傷みます。
- 肥料は一か月後から
- 植えてから一か月は肥料を与えません。新芽が動き出してから、薄めた液肥を月に一度ほど与えはじめます。
- つるは切らずに伸ばす
- 若い株はつるを伸ばして体を作る時期です。長くなっても切らず、支柱に巻いて光がよく当たるようにします。
- 花は数年待つ
- 挿し株が咲くまでは二年から三年かかります。焦って肥料や鉢を大きくせず、明るい場所で育てて充実を待ちます。
増やした株を人に渡すときは、水やりを控えめにすることと花柄を切らないことの二点を伝えると、そのまま育ちます。
ホヤの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
ホヤの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はホヤの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。