鉢と置き場所で間隔が倍変わる
ホヤの水やりで失敗するほとんどの原因は、与えなさすぎではなく与えすぎです。葉が肉厚で水をためこむため、一週間や二週間の乾きでは弱りません。
一方で土が湿ったままの状態が続くと、細い根はすぐに傷みます。着生して育つ植物なので、根はいつも空気に触れている前提で作られています。
同じ間隔で与えても、鉢の材質と置き場所で乾く速さは二倍ほど違います。下の表で自分の鉢に近い行を選び、そこに書いた読みどころへ進んでください。
| 鉢と置き場所 | 土の乾く速さ | 先に読むところ |
|---|---|---|
| 素焼き鉢を明るい窓辺に置く | 速い。3〜4日で中まで乾く | 季節ごとの間隔をやや短めに読む |
| プラスチック鉢を部屋の奥に置く | 遅い。表面が乾いても中は湿る | 乾きの確かめ方から読む |
| 鉢カバーや受け皿に入れている | 底に水が残り続ける | 根腐れの見分け方から読む |
| 室温15℃を下回る冬の部屋 | ほとんど乾かない | 冬は思いきり回数を減らすから読む |
水苔で板に付けた株や、ハンギングの小さな鉢は例外的に乾きが速く、夏は二日から三日で軽くなります。
季節ごとの間隔の目安
間隔は日数ではなく気温と生育の勢いで決まります。下の表は五号鉢を室内で管理する場合の目安で、実際には毎回鉢を持ち上げて重さを確かめてから決めます。
| 季節 | 室温の目安 | 水やりの間隔 | 与え方 |
|---|---|---|---|
| 春(4〜6月) | 15〜25℃ | 土が乾いて2〜3日後 | 鉢底から流れるまでたっぷり |
| 夏(7〜9月) | 25℃以上 | 5〜7日に1回 | 朝か夕方に。日中の高温時は避ける |
| 秋(10〜11月) | 15〜20℃ | 10日に1回 | 少しずつ間隔を空けて慣らす |
| 冬(12〜3月) | 10〜15℃ | 3〜4週間に1回 | 暖かい日の午前に少量だけ |
表の間隔はあくまで出発点です。花芽が育っている株はよく水を吸うので、つぼみが見えている間は乾きを少し早めに見ます。
乾き具合の確かめ方
四つのうちどれか一つを習慣にすれば十分です。特に重さで覚える方法は季節を問わず使え、土の種類が変わっても判断がぶれません。
- 鉢の重さで判断する
- 水やり直後に鉢を持ち上げて重さを覚えておきます。明らかに軽くなったときが与えどきで、この方法がいちばん確実です。
- 指を土に入れる
- 人差し指を第二関節まで差し込み、指先に湿り気を感じなければ乾いています。表面だけを見て判断すると、中が湿ったまま与えてしまいます。
- 葉のしわを見る
- 葉に細かいしわが寄り、押すとへこむようなら水切れです。健康な葉は指で押しても硬く張り返してきます。
- 割り箸を刺しておく
- 鉢の縁に割り箸を挿しておき、抜いたときに色が濃く湿っていれば待ちます。鉢が大きくて指が届かないときに使えます。
与え方と受け皿の水
- 鉢底から流す
- 与えるときは少量を何度も回すのではなく、鉢底の穴から流れ出るまでたっぷり注ぎます。古い空気と老廃物を一緒に押し出すためです。
- 受け皿は必ず空ける
- 流れ出た水を受け皿にためたままにすると、底の根から腐りはじめます。十分ほど置いてから捨てるのを習慣にします。
- 鉢カバーから出す
- 鉢カバーに入れたまま与えると、底にたまった水が見えません。水やりのときだけ外へ出し、水が切れてから戻します。
- 葉に霧を吹く
- 夏と冬の乾燥期は、水やりとは別に葉へ霧を吹くと葉先の傷みが減ります。花には直接かけず、株元の空気を湿らせる程度にします。
花が咲いているときは花に水がかからないようにします。花に水がたまると茶色く傷み、開いた花が早く落ちます。
与えすぎの見分けと立て直し
根腐れは水を止めるだけでは止まりません。すでに黒くなった根は元に戻らないため、切り取って乾いた土に植え直すところまでが手当てになります。
| 症状 | 水を止めるだけでよいか | 手当て |
|---|---|---|
| 土が湿ったまま葉がしおれる | 足りない | 抜いて黒い根を切り、乾いた土へ植え直す |
| 株元がぶよぶよして黒い | 足りない | 健全な茎を切り取って挿し直す |
| 土の表面に白いかびが出る | 足りる | 風通しをよくし、表土を新しくする |
| 葉の縁だけが茶色い | 様子見でよい | 空気の乾燥が原因。霧吹きを足す |
植え直した直後は水を与えません。三日から五日ほど乾かしてから、少量ずつ与えて回復を待ちます。
冬は思いきり回数を減らす
室温が十五度を下回るとホヤはほとんど成長を止め、水を吸う力も大きく落ちます。この時期に春と同じ間隔で与えると、たいてい根腐れにつながります。
冬は三週間から四週間に一度、土が完全に乾いてからコップ一杯ほどを与える程度で十分です。葉にしわが寄ってきてから与えても間に合います。
| 冬の室温 | 水やりの間隔 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 15℃以上を保てる | 2〜3週間に1回 | 生育が続くので土の乾きで決める |
| 10〜15℃ | 3〜4週間に1回 | 午前中に与え、夜までに表面を乾かす |
| 5〜10℃ | 月に1回、少量 | 水より温度を優先。窓辺から離す |
| 5℃を下回る日がある | 与えない | 暖かい部屋へ移してから再開する |
冬に与える水は室温に戻したものを使います。冷たい水をそのまま注ぐと根が驚き、春の芽出しが遅れることがあります。
ホヤの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
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