植える場所を先に見きわめる
シュウメイギクは山地の林のふちに自生する植物で、午前中だけ日が当たり午後は明るい日陰になる場所、そして乾きすぎない土を好みます。一日中日が当たる乾いた場所では夏に葉が焼けて秋の花が減り、一日中暗い場所では茎が間延びして倒れます。落葉樹の下や建物の東側が理想です。
もう一つ大事なのが、地下茎で広がる性質です。数年で植えた場所から一メートル以上広がるので、ほかの宿根草の間に植えると周りを覆ってしまいます。広がってよい場所か、鉢やレンガで区切れる場所を選びます。
| 場所 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 落葉樹の下、午前だけ日が当たる | 最も向く | 夏は木陰で涼しく、秋は日が入る |
| 建物の東側や北東側 | 向く | 午後の直射を避けられる |
| 一日中日が当たる乾いた花壇 | 不向き | 夏に葉が焼け、花が減る |
| 一日中暗い北側 | 不向き | 茎が細く倒れ、花が少ない |
| 小さな宿根草の間 | 不向き | 地下茎で広がり周りを覆う |
植え付けの時期
植え付けは芽が動き出す前の二月下旬から三月と、花が終わった十一月から十二月上旬が適期です。ポット苗は春から秋まで出回るので、真夏を避ければいつでも植えられますが、根付くまでに乾かさない管理が要ります。花付きの株を秋に買った場合は、花が終わってから植えるか、鉢のまま冬を越して春に植えます。
| 地域 | 春の植え付け | 秋冬の植え付け |
|---|---|---|
| 暖地 | 2月〜3月 | 11月〜12月 |
| 関東平野部 | 2月下旬〜3月 | 11月〜12月上旬 |
| 寒冷地 | 3月下旬〜4月 | 10月中旬〜11月上旬 |
真夏の植え付けは根が傷んで枯れやすくなります。七月から八月に苗を買ったら、鉢のまま半日陰で管理して九月下旬に植えます。
土作りと株間
シュウメイギクは湿り気のある肥えた土を好みます。腐葉土をたっぷり混ぜて保水性を上げ、水はけも同時に確保します。株間は広がりを見込んで四十センチから五十センチ取ります。詰めて植えると二年目には株同士が絡んで風通しが悪くなります。
- 腐葉土を多めに混ぜる
- 一株あたり腐葉土をバケツ半分ほど、深さ三十センチまで混ぜ込みます。乾きやすい砂地では堆肥も加えて保水性を上げます。
- 元肥は控えめ
- 元肥(植え付け前に土に混ぜる肥料)は緩効性肥料をひとつまみ程度にします。肥料が多いと茎が伸びすぎて倒れます。
- 株間四十センチ以上
- 数株植えるなら四十センチから五十センチ空けます。一年目は隙間が目立ちますが、二年目に埋まります。
- 根鉢と同じ深さで植える
- 根鉢の表面が地面と同じ高さになるように植え、周りの土を軽く押さえます。深植えすると芽が腐ります。
広がりを抑える工夫
地下茎で広がる性質は、面を作りたいときには利点ですが、ほかの植物と混植するときには問題になります。植え付けのときに広がる範囲をあらかじめ区切っておくと、後で掘り取る手間が省けます。鉢植えにするか、地中に仕切りを埋めるのが確実です。
- 仕切りを埋める
- 深さ三十センチほどの板や波板を株の周りに埋めると、地下茎がそこで止まります。地表に少し出しておくと乗り越えません。
- 大きな鉢を埋める
- 底を抜いた大鉢や十号以上の鉢ごと地面に埋めると、根の広がりが鉢の中に収まります。
- 広げたい場所には何もしない
- 木の下や斜面など、面で覆いたい場所ではそのまま植えて広がらせます。三年で一メートル四方が埋まります。
植え付け後の水やり
植え付け直後は根が土になじむまで、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。シュウメイギクは乾きに弱く、根付く前に乾かすと葉がしおれてそのまま弱ります。一か月ほどで新しい葉が伸び始めたら根付いた合図で、以後は雨に任せて、夏の乾きが続いたときだけ与えます。
- 植えた日にたっぷり
- 植え終わったらすぐ株元へ水を注ぎ、土と根をなじませます。株元に腐葉土を三センチほど敷くと乾きが遅くなります。
- 一か月は乾いたら与える
- 土の表面が乾いたら朝に与えます。葉が垂れてからでは遅いので、土を触って判断します。
- 根付いたら雨に任せる
- 新しい葉が伸びてきたら根付いています。以後は一週間以上雨がなく、葉が垂れたときだけ与えます。
根付かないときの原因と立て直し
植えて一か月たっても新しい葉が出ず、葉が茶色く縮れたり黄色くなったりするときは、場所か水の管理に原因があることがほとんどです。葉の様子と土の湿りから切り分けます。
| 状態 | 考えられる原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 葉が茶色く縮れる | 直射日光か乾き | 日よけをして水を切らさない。秋に半日陰へ |
| 葉が黄色く柔らかい | 水はけが悪く根が腐った | 水を止め、秋に腐葉土を混ぜて植え直す |
| 茎が細く倒れる | 暗すぎる | 午前に日が当たる場所へ移す |
| 葉が出ないまま消えた | 真夏に植えた、または深植え | 春に苗を買い直し、浅く植える |
植え直しは涼しい春か秋に行います。夏に不調に気付いても掘り上げず、日よけと水で秋まで持たせます。
シュウメイギクの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
シュウメイギクの長く咲かせるコツは作物ページに
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