株分けか根伏せかを決める
シュウメイギクは地下茎で広がる性質があるので、はみ出した部分を掘り取るだけで株分けができます。もっと数を増やしたいなら、太い根を切って土に伏せる根伏せで、一株から十本以上の苗が作れます。種でも増えますが、八重咲きや園芸品種は親と同じ花にならないことが多いので、同じ花を増やすなら根からにします。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 数株を別の場所へ移したい | 株分け(はみ出した部分の掘り取り) | 2月下旬〜3月、11月〜12月 |
| 同じ花を十本以上作りたい | 根伏せ | 2月下旬〜3月 |
| 古い株を若返らせたい | 株分け(縁の部分を植え直す) | 3月、11月〜12月 |
| 変わった花が出てもよい | 種まき | 12月に採り、3月にまく |
株分けの時期と掘り上げ方
株分けは芽が動く前の二月下旬から三月と、花後の十一月から十二月が適期です。真夏と開花中は避けます。植えて三年以上たって中心が枯れてきた株は、掘り上げて縁の元気な部分を選び、中心の古い部分を捨てます。はみ出した地下茎を掘り取るだけなら、株全体を掘る必要はありません。
掘り上げた株を見て、白く張りのある根が多ければ元気な株です。黒くて指で押すとつぶれる根は腐っているので、その部分は切り捨てて判断します。触って固い芽が付いている塊を残すのが目安です。
- 地上部を切っておく
- 秋に分けるなら花茎と葉を地表から十センチで切ります。春なら芽が出始めた状態のまま掘ります。
- 株の周りから広めに掘る
- 中心から二十センチ以上離れた場所にスコップを入れ、根を切らないように持ち上げます。地下茎は横に長く伸びています。
- 芽が二つ以上付くように分ける
- 手で割るか清潔なナイフで、一株に芽が二つから三つ以上、根がしっかり付くように分けます。
- 古い中心は捨てる
- 黒く固くなった中心部分は芽が出ません。縁の白い根と芽が付いた部分だけを残します。
分けた株の植え直し
分けた株は乾かさないうちに植えます。植える場所は半日陰で湿り気のある土、株間は四十センチ以上です。根鉢と同じ深さで浅く植え、たっぷり水を与えます。春に分けた株は当年の秋に少し咲き、秋に分けた株は翌年の秋に咲きます。一か月は肥料を与えません。
- その日のうちに植える
- 掘り上げた株は乾くと弱ります。植えられないなら湿らせた新聞紙で包んで日陰に置き、翌日には植えます。
- 浅く植えて水
- 芽が地表のすぐ下になるように浅く植え、周りを軽く押さえてたっぷり水を与えます。深植えは芽が腐ります。
- 一か月は肥料なし
- 根が張るまで肥料は与えません。新しい葉が伸び始めたら緩効性肥料をひとつまみ置きます。
秋に分けた株は冬に地上部がなくなるので、位置に棒を立てて春まで踏まないようにします。
根伏せで数を増やす
根伏せは、太い根を五センチほどに切って土に浅く埋め、そこから芽を出させる方法です。二月下旬から三月に株を掘り上げたとき、鉛筆ほどの太さの根を切り取って使います。親株は根を数本取られても問題なく育ちます。一株から十本から二十本の根が取れ、そのうち半分以上から芽が出ます。
- 鉛筆の太さの根を選ぶ
- 掘り上げた株から、鉛筆ほどの太さで白く固い根を選びます。細い根や黒くなった根は芽が出ません。
- 五センチに切る
- 根を五センチほどの長さに切ります。上下が分からなくなるので、株に近い側を斜めに切って目印にします。
- 浅く横に伏せる
- 育苗箱に赤玉土の小粒を入れ、根を横に寝かせて一センチほど土をかけます。立てて埋めるなら斜めに切った側を上にします。
- 明るい日陰で待つ
- 土を乾かさないよう管理し、明るい日陰に置きます。一か月から二か月で芽が出て、本葉が数枚になったらポットに上げます。
根伏せ苗の育て方
芽が出た根伏せ苗は、本葉が三枚から四枚になったら三号ポットに一本ずつ植え、半日陰で秋まで育てます。当年は花が咲かないか小さく、翌年の秋から本来の花が咲きます。植え付けは九月下旬から十月か翌春三月で、株間四十センチで定植します。
| 時期 | 苗の様子 | することは |
|---|---|---|
| 4月〜5月 | 芽が出て本葉が開く | 本葉三枚でポットに上げる |
| 6月〜8月 | 葉が茂る | 半日陰で水を切らさない。肥料は薄い液肥を月一回 |
| 9月下旬〜10月 | 根鉢が回る | 花壇に株間四十センチで定植 |
| 翌年の秋 | 本来の花が咲く | 支柱と花がら切り |
うまくいかないときの原因と直し方
分けた株が枯れる、根伏せから芽が出ないときは、時期か根の選び方か水の管理に原因があります。二回失敗したら季節を改めるだけでうまくいくこともあります。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 分けた株がしおれて枯れた | 真夏に分けた、乾かした | 春か秋に、掘ったその日に植える |
| 根伏せから芽が出ない | 細い根か黒い根を使った、乾かした | 鉛筆の太さの白い根でやり直す |
| 根伏せの根が腐った | 土が湿りすぎ | 水を減らし、赤玉土に替える |
| 種から咲いたら親と違う花 | 品種の性質 | 同じ花は株分けか根伏せで |
根伏せは一度に二十本以上伏せて、半分付けば成功と考えます。全部付けようとするより数で補うほうが確実です。
シュウメイギクの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
シュウメイギクの長く咲かせるコツは作物ページに
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