まず症状から原因を絞る
カルミアで見かける不調は、葉の黄化、褐色の斑点、葉裏のかすれ、葉の巻きの4つでほぼ説明できます。虫や病気より、土の酸度と根の過湿による生理障害が多いのが特徴です。葉のどこに何が出ているかを見て、薬をまく前に土と水を疑います。
| 症状 | 疑うもの | 最初にすること |
|---|---|---|
| 若い葉が葉脈だけ緑で黄色い | 土の酸度が高い | ピートモスを足し、酸性土向けの肥料に替える |
| 葉に褐色の斑点が広がる | 褐斑病 | 病葉を摘み、風通しを改善する |
| 葉裏がかすれて白っぽく黒い点 | グンバイムシ | 葉裏に水をかけ、庭木用の殺虫剤を検討する |
| 葉が巻いて中に糸がある | ハマキムシ | 巻いた葉ごと取って捨てる |
| 下葉から黄色く落ち土が湿っている | 根腐れ | 水を控え、排水を直す |
カルミアの葉と花には毒があります。作業のあとは手を洗い、摘んだ葉や花がらは子どもやペットの手の届かないところで処分します。
葉の黄化は土の酸度から疑う
カルミアの最も多いトラブルは、若い葉が葉脈だけ緑を残して黄色くなる症状です。これは病気ではなく、土がアルカリに傾いて鉄を吸えなくなった生理障害です。周りの花壇に石灰をまいた、水道水で長く育てた、一般の培養土で植えたといった経緯があると起こります。
肥料を足しても直りません。手当ては土を酸性に戻すことで、株元に酸度未調整のピートモスを足し、酸性土向けの肥料に替えます。鉢植えなら次の適期に用土ごと植え替えるのが確実です。回復には数か月かかり、黄色くなった葉は戻らず、新しい葉から緑になります。
- 土の酸度を測る
- 土壌酸度計か試薬で株元の土を測ります。ペーハー6以上ならアルカリ寄りで、カルミアには合いません。株元から少し離した数か所を測って判断します。
- ピートモスで戻す
- 酸度未調整のピートモスを水で湿らせ、株元から30センチの範囲に5センチ敷いて軽く土と混ぜます。鉢なら次の3月か10月に用土ごと植え替えます。
- 肥料と水を見直す
- 酸性土向けの肥料に替え、石灰や草木灰は周りにも使いません。水道水が硬い地域では、雨水をためて使うと酸度が保ちやすくなります。
グンバイムシとハダニは葉裏で見つける
ツツジ類に付くグンバイムシは、カルミアの葉裏にも付きます。葉の表面がかすれて白っぽくなり、裏を返すと黒い排せつ物の点と小さな羽のある虫が見えます。梅雨明けから秋にかけて乾いた場所で増え、同じころハダニも葉裏で増えます。どちらも早いうちなら水で流すだけで数を減らせます。
- 葉裏を月に2回見る
- 7〜9月は葉を裏返して、黒い点と小さな虫がいないか確かめます。表面のかすれが出てからでは数が増えているので、裏を先に見ます。
- 葉裏に水をかける
- 晴れた日の朝に葉裏へ勢いよく水をかけることを数日続けます。乾燥を防ぐ葉水と兼ねられます。
- 止まらなければ殺虫剤
- 葉の半分以上がかすれるようなら、庭木用の殺虫剤を葉裏まで届くようにかけます。ハダニには殺ダニ剤が別に必要です。
褐斑病とハマキムシの手当て
梅雨から秋にかけて、葉に褐色の斑点が広がる褐斑病が出ることがあります。古い葉から出て、ひどいと落葉します。同じころ新芽の葉を糸で巻いて中から食べるハマキムシも付きます。どちらも早めに病葉や巻いた葉を取れば広がりません。
- 病葉と巻いた葉を取る
- 斑点の出た葉と糸で巻かれた葉は摘み取り、袋に入れて捨てます。株元の落ち葉も集めて処分し、翌年の発生源を減らします。
- 風通しを確かめる
- 株の内側が暗く湿っているなら、内向きの枝や交差した枝を花後に付け根から抜きます。周りの草も刈って風を通します。
- 広がるなら殺菌剤
- 新しい葉にまで斑点が広がるときは、庭木用の殺菌剤を葉の表裏にかけます。発生初期に使うほど効果があります。
病気に見える生理障害の見分け
カルミアでは、病気や虫ではない葉の変化を心配して薬をまくことがよくあります。夏の葉焼け、冬の葉の赤みと垂れ、根腐れによる黄化、肥料過多による縮れは薬では直りません。季節と置き場所、土の湿り気を照らして、生理的な変化かどうかを先に切り分けます。
特に根腐れは褐斑病と間違えやすい症状です。斑点が葉全体にまだらに出て、土がいつまでも乾かないなら根を疑います。鉢から抜いて根が黒く崩れるなら根腐れで、傷んだ根を切って乾いた新しい土に植え替えます。
| 見た目 | 本当の原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 夏に葉の縁が茶色く焼ける | 乾燥と西日 | マルチと日よけをし、水を足す |
| 冬に葉が赤みを帯びて垂れる | 寒さへの反応 | 何もしなくてよい、春に戻る |
| 新葉が縮れて先が茶色い | 肥料過多 | 肥料を止め、たっぷり水で流す |
| 下葉から黄色く落ち土が乾かない | 根腐れ | 水を控え、傷んだ根を切って植え替える |
| 花は咲くが年々小さく数が減る | 土の酸度か花がら摘みの遅れ | 酸度を測り、花後すぐに花がらを取る |
枝を軽く曲げてしなるなら生きています。折れて中が茶色なら枯れているので、その枝だけを緑のところまで切り戻します。
カルミアの上手に育てるコツは作物ページに
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