症状から原因を絞る
ケンチャヤシは病気に強く、室内で出る不調のほとんどは害虫と環境の問題です。葉の変化を見て、まず下の表で原因を絞ります。虫が原因なら早期に取り除けば回復し、環境が原因なら置き場所と水やりを直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 先に確かめること |
|---|---|---|
| 葉柄や葉の裏に白や茶色の粒が付く | カイガラムシ | 爪で動かして剥がれるか |
| 葉がかすれたように白っぽくなる | ハダニ | 葉の裏に細かい蜘蛛の巣状の糸がないか |
| 葉先が茶色く乾く | 乾燥、エアコンの風 | 風の当たる位置か、葉水をしているか |
| 葉に黒や茶色の斑点が広がる | 炭疽病などのかび | 葉が長時間濡れていないか |
| 下葉が黄色くなって落ちる | 根腐れ、光不足 | 土が湿り続けていないか |
カイガラムシは見つけたら拭き取る
ケンチャヤシで最も多いのがカイガラムシです。葉柄の付け根や葉の裏の主脈沿いに、白い綿状や茶色い殻状の粒として付き、汁を吸って葉を黄色くします。排泄物で葉がべたつき、そこにすす病が出て黒くなることもあります。殻をかぶった成虫には薬が効きにくいため、物理的に取り除くのが基本です。
- 歯ブラシで落とす
- 使い古しの歯ブラシや綿棒で、葉柄に沿ってこすり落とします。葉を傷めないよう、葉柄を手で支えながら行います。
- べたつきを洗い流す
- 排泄物が残るとすす病の元です。ぬるま湯で濡らした布で葉全体を拭き、可能なら浴室でシャワーをかけます。
- 二週間後にもう一度見る
- 見えない幼虫が残っていることが多いので、二週間おきに三回は点検します。幼虫の時期なら観葉植物用の殺虫剤も効きます。
- ひどい葉は切り取る
- 葉一枚がびっしり覆われているなら、葉柄の付け根から切って処分したほうが早く片付きます。
ハダニは葉水と洗い流しで防ぐ
ハダニは乾燥した暖かい部屋で増え、葉の裏から汁を吸って葉の色をかすれさせます。一匹一匹は小さく、気づいたときには葉の裏に糸を張っていることが多いです。水に弱いので、日ごろの葉水が最大の予防になり、発生後もまず水で洗い流します。
- 葉の裏を水で洗う
- 浴室で葉の裏に強めのシャワーを当てて洗い流します。数日おきに三回ほど繰り返すと大半がいなくなります。
- 葉水を毎日にする
- 発生している間は朝夕の二回、葉の裏を中心に霧吹きします。部屋の湿度を上げるだけで増え方が鈍ります。
- 収まらなければ薬を使う
- 洗い流しても増えるなら、観葉植物用のハダニに効く殺虫剤を葉の裏に散布します。同じ薬の連用は効きにくくなるので種類を変えます。
葉先枯れと葉焼けは環境で直す
葉先の茶色い枯れ込みは病気ではなく、乾燥や風、根の状態が原因の生理障害です。枯れた部分は戻らないので、原因を取り除いて次の葉で判断します。葉焼けは直射日光で葉の一部が白く抜ける症状で、真夏の窓辺や屋外に急に出したときに起きます。どちらも見た目が悪ければ、枯れた部分だけをはさみで葉の形に沿って切ります。
| 見た目 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉先だけが均一に茶色い | 空気の乾燥、エアコンの風 | 風を避け、葉水を増やす |
| 葉の上面に白い斑点や面 | 直射日光の葉焼け | カーテン越しに戻す。段階的に慣らす |
| 葉の縁が黒ずんで縮れる | 冬の冷気、ガラスへの接触 | 窓から離す。夜はカーテンを閉める |
| 葉先が枯れ、土がいつも湿る | 根の傷み | 水を止めて乾かし、春に植え替える |
かびの病気は葉を濡らしたままにしない
ケンチャヤシで病気が出るのはまれですが、風通しが悪く葉が長時間濡れる環境では、葉に茶色や黒の斑点が広がる炭疽病が出ることがあります。斑点が広がる葉は早めに切り取り、株全体の風通しを改善します。夜の葉水を避け、株同士を密着させないだけでほとんど防げます。
- 斑点のある葉を切る
- 斑点が数か所を超えた葉は葉柄から切り、ほかの葉に触れないよう袋に入れて処分します。はさみは使うたびに消毒します。
- 風を通す
- サーキュレーターで弱い風を株全体に当てます。エアコンの直風とは違い、部屋の空気を動かす程度で十分です。
- 夜の葉水をやめる
- 葉水は朝に行い、夜までに乾かします。冬の低温期は特に、濡れたままの葉から傷みが広がります。
薬を使うときの注意
室内で薬剤を使うときは、換気できる場所や屋外に鉢を移してから散布し、乾いてから部屋に戻します。観葉植物用と表示のある殺虫剤を選び、ラベルの希釈倍率と回数を守ります。葉の裏まで濡らすことが効きめの鍵で、表面だけに吹きかけても害虫には届きません。
- 屋外か浴室で散布
- 薬の飛散を防ぐため、鉢を屋外か浴室に移して散布します。散布後は葉が乾くまでそのまま置きます。
- 葉の裏を中心に濡らす
- カイガラムシもハダニも葉の裏や葉柄の付け根にいます。下から吹き上げるように散布して、隠れた場所まで届かせます。
ケンチャヤシの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はケンチャヤシの育て方にまとめています。
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