部屋のどこに置くかを先に決める
ケンチャヤシは観葉植物の中でも暗さに耐える力が強く、窓から離れた部屋の隅でも枯れずに持ちこたえます。ただし持ちこたえるのと元気に育つのは別で、明るさが足りないと新しい葉が細く、葉柄ばかりが長く伸びます。
置き場所の候補を下の表で比べてから決めます。自生地のロード・ハウ島は年間を通して穏やかな気候で、強い直射日光よりも木漏れ日のような光を好むため、南向きの窓辺に置くなら薄いカーテン越しにします。
| 場面 | 向き不向き | 気をつけること |
|---|---|---|
| レースのカーテン越しの南か東の窓辺 | 最も向く | 真夏の午後は葉焼けしやすいので少し離す |
| 窓から二〜三メートル離れた明るい壁際 | 向く | 新葉の色が薄くなったら窓側へ寄せる |
| 窓のない玄関や廊下 | 長期間は不向き | 二週間ごとに明るい部屋と入れ替える |
| エアコンの風が直接当たる場所 | 不向き | 葉先が茶色く枯れ込む。風向きを変える |
光の強さは新しい葉の姿で判断する
ケンチャヤシが今の明るさで満足しているかは、新しく開いた葉を見ると分かります。以前の葉と同じくらいの幅と濃い緑色で、葉柄が極端に長くないなら明るさは足りています。逆に葉が薄く黄緑で、羽状の小葉の間隔が広いときは光不足の合図です。
- 新葉と古い葉を比べる
- 最新の葉と一つ前の葉を並べて見ます。新葉のほうが明らかに小さく色が薄いなら、置き場所を窓に一メートル近づけて次の葉を待ちます。
- 葉焼けの跡を探す
- 葉の表面に白っぽく抜けた斑点や、茶色く乾いた大きな面があれば直射日光が強すぎます。カーテンを一枚足すか、窓から離します。
- 一か月は動かさない
- 置き場所を変えたら、少なくとも一か月は同じ場所で様子を見ます。頻繁に動かすと葉の向きが定まらず、株全体の形が崩れます。
冬は窓辺の冷え込みに注意する
ケンチャヤシは寒さに比較的強く、室温が五度前後まで下がっても枯れません。ただし窓ガラスのすぐそばは夜間に外気と同じくらい冷え、ガラスに葉が触れていると凍傷のように黒ずみます。冬は夜だけ窓から五十センチほど離すか、厚手のカーテンを閉めて冷気を遮ります。
| 時期 | 昼の置き場所 | 夜の対策 |
|---|---|---|
| 11月〜12月 | レースのカーテン越しの窓辺 | カーテンを閉め、葉がガラスに触れないよう離す |
| 1月〜2月 | 同じく窓辺で日を取り込む | 最低気温が五度を切る夜は部屋の中央へ移す |
| 3月 | 窓辺に戻す | 暖かい日が続いたら夜も窓辺のままで慣らす |
暖房の吹き出し口の近くは乾燥が激しく、葉先の枯れ込みが一気に進みます。暖かさよりも風の当たらない場所を優先します。
夏の屋外管理は日陰限定にする
五月から九月は屋外の風通しのよい日陰に出すと、葉が硬くしまって病害虫も減ります。ただし室内から急に出すと、それまでの弱い光に慣れた葉が半日で焼けます。最初の一週間は完全な日陰、次に明るい日陰へと段階を踏み、直射日光の当たる場所には最後まで置きません。
- 曇りの日に出す
- 初めて外に出す日は曇りか雨上がりを選びます。建物の北側や木の下など、一日を通して直射日光が当たらない場所から始めます。
- 一週間ごとに光を強める
- 一週間後に明るい日陰へ移します。葉に白い斑点が出たら一段階戻し、出なければその場所を夏の定位置にします。
- 台風前と秋に取り込む
- 強風で葉が裂けるので台風の前は室内へ入れます。最低気温が十五度を下回り始めたら、室内へ戻して冬の置き場所に慣らします。
葉先が枯れるときの原因を切り分ける
ケンチャヤシの相談で最も多いのが葉先の茶色い枯れ込みです。置き場所が原因のこともあれば、水や根の問題のこともあり、見た目だけでは区別しにくいため、下の表の順に確かめます。枯れた葉先は元に戻らないので、枯れた部分だけをはさみで斜めに切り、その後の新葉で判断します。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉先だけが均一に茶色く乾く | 空気の乾燥、エアコンの風 | 風の当たらない場所へ移し、葉水で湿度を補う |
| 葉の中ほどまで黄色くなり広がる | 水の与えすぎによる根の傷み | 水やりを止めて乾かし、鉢底の水を捨てる |
| 下葉から順に黄色くなる | 自然な世代交代か光不足 | 一枚なら様子見。続くなら窓に近づける |
| 白い斑点が上面に出る | 直射日光による葉焼け | カーテン越しに戻す。斑点は消えない |
水道水に含まれる塩分やカルキも葉先の枯れを助長すると言われます。汲み置きした水を使うと軽くなることがあります。
置き場所を変えた後の確かめ方
置き場所を移したあとは、次に開く新しい葉で結果を判断します。ケンチャヤシは反応が遅く、一枚の葉が開くまでに一〜二か月かかるため、二週間で結論を出さず、少なくとも一枚の葉が完全に開くまで待ちます。
- 移した日を記録する
- 移動した日付と場所を書き留めておくと、次の葉が開いたときにどの環境で育った葉かが分かり、比較が正確になります。
- 葉の幅と色を見る
- 新葉が前の葉と同じ幅で濃い緑なら成功です。細く薄いなら明るい側へ、白い斑点が出たなら暗い側へ、もう一段だけ動かします。
ケンチャヤシの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
ケンチャヤシの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はケンチャヤシの育て方にまとめています。
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