自分の鉢の乾き方を知る
ケンチャヤシは根が下へ深く伸びるため、背の高い鉢に植えられていることが多く、表面が乾いても底のほうは何日も湿ったままです。表面だけを見て水を足し続けると、底の根が呼吸できずに傷みます。まず自分の鉢がどのくらいの速さで乾くかを、下の表と照らして把握します。
| 鉢の種類と大きさ | 乾き方の目安 | 水やりの考え方 |
|---|---|---|
| 素焼きの深鉢、八号前後 | 春秋で五〜七日で中まで乾く | 表面が乾いてから二〜三日待つ |
| プラスチックの深鉢、十号以上 | 春秋でも二週間近く湿る | 竹串を挿して底近くの湿りを確かめる |
| 鉢カバー付きで底が見えない | 受け皿に水が溜まりやすい | 水やり後は必ずカバーから出して水を捨てる |
| 浅めの鉢に植えた小株 | 三〜四日で乾く | 表面が乾いたら翌日に与える |
乾き具合を確かめる三つの方法
ケンチャヤシは水切れよりも過湿で枯れることが多い植物です。与えるかどうか迷ったら与えないほうが安全ですが、判断の根拠を持っておくと迷いが減ります。指、竹串、鉢の重さの三つを組み合わせて確かめます。
- 指を第二関節まで入れる
- 土の表面から三〜四センチの深さまで指を入れ、冷たさや湿りを感じなければ表面は乾いています。深鉢ではこれだけで判断せず次へ進みます。
- 竹串を鉢底近くまで挿す
- 長い竹串を鉢の縁に沿って底近くまで挿し、十秒ほど置いて抜きます。串に湿った土が付いてこなければ、中まで乾いた合図です。
- 鉢を持ち上げて重さを覚える
- 水やり直後と乾いたときの重さを一度ずつ体で覚えておくと、持ち上げるだけで判断できます。大鉢なら少し傾けるだけでも違いが分かります。
与えるときは鉢底から流れるまで
乾いたと確かめたら、鉢底の穴から水が流れ出るまでたっぷり与えます。少量を頻繁に与えると表面付近だけが湿って底が乾き、深く伸びる根が育ちません。流れ出た水は受け皿に溜めたままにせず、十分ほどして必ず捨てます。
水は室温に近い温度のものを使います。冬に冷たい水道水をそのまま与えると根が縮み、翌日に葉が力なく垂れることがあります。汲み置きの水か、冷たすぎない程度にぬるめた水が安心です。
- 土の全体に回しかける
- 一か所に注ぐと水の道ができて横に広がりません。鉢の縁に沿ってぐるりと回しながら、土の表面全体が濡れるように注ぎます。
- 一度止めて再び与える
- 一回目で水がすぐ抜けるときは土が乾きすぎて水を弾いています。数分置いて土が水を吸い始めてから、もう一度流れるまで与えます。
- 受け皿の水を捨てる
- 受け皿に残った水は根腐れの元です。大鉢で持ち上げにくいなら、スポイトや古いタオルで吸い取ります。
季節ごとの間隔の目安
間隔は日数で決めず、乾きを確かめたうえで季節ごとの目安と照らします。ケンチャヤシは秋から春の生長がとても緩やかで、冬に春と同じ回数を与えると確実に根を傷めます。
| 時期 | 室温の目安 | 間隔の目安 | 与え方 |
|---|---|---|---|
| 4〜6月 | 十五〜二十五度 | 中まで乾いて二〜三日後 | 鉢底から流れるまでたっぷり |
| 7〜9月 | 二十五度以上 | 五〜七日に一回 | 朝か夕方に。葉水も毎日でよい |
| 10〜11月 | 十五〜二十度 | 十日前後に一回 | 徐々に間隔を空けて冬に慣らす |
| 12〜3月 | 十度前後 | 二〜三週間に一回 | 暖かい日の午前中に。回数だけ減らし量は減らさない |
暖房の効いた部屋では冬でも乾きが速くなります。表の間隔を鵜呑みにせず、竹串で確かめてから与えます。
葉水で乾燥と害虫を防ぐ
ケンチャヤシは羽状の葉が広く、乾燥した部屋ではハダニが付きやすくなります。霧吹きで葉の表と裏を濡らす葉水は、水やりの代わりにはなりませんが、葉先の枯れ込みとハダニの予防に効きます。暖房を使う時期は朝に一回を目安にします。
- 葉の裏にも吹きかける
- ハダニは葉の裏に付きます。葉柄を持って葉を軽く持ち上げ、裏側にも霧が届くように吹きかけます。
- 夜は避けて朝に行う
- 夜に葉が濡れたままだと、冬は冷えで葉が傷み、夏は病気が出やすくなります。朝のうちに行い、日中に乾かします。
- 月に一度は葉を拭く
- ほこりが積もると光を受けにくくなります。濡らした柔らかい布で葉の付け根から先へ向かって片面ずつ拭きます。
水のやりすぎか不足かを見分ける
ケンチャヤシの葉が黄色くなったり垂れたりしたとき、水が多いのか少ないのかで手当てが正反対になります。土の湿りと症状の出る場所を組み合わせて切り分けます。迷ったときは、鉢から抜いて根を見るのが最も確実です。白くて張りのある根なら健康、茶色く柔らかい根なら過湿です。
| 症状 | 土の状態 | 原因と手当て |
|---|---|---|
| 下葉から黄色くなり土がいつも湿っている | 湿っている | 過湿。水を止め、風通しのよい場所で乾かす |
| 葉全体が力なく垂れ、土がからからに乾く | 乾いている | 水切れ。たっぷり与えれば翌日に戻る |
| 葉先だけが茶色く乾く | どちらでも起きる | 空気の乾燥。葉水と置き場所の見直し |
| 新しい葉が開かずに枯れる | 湿っている | 根腐れが進んでいる。植え替えて傷んだ根を切る |
ケンチャヤシの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
ケンチャヤシの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はケンチャヤシの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。