症状から原因を切り分ける
リトープスの不調のほとんどは病気ではなく、置き場所と水やりが原因の障害です。まず症状を見て、虫なのか、腐れなのか、環境の問題なのかを判断してから手当てに入ります。虫の被害は秋から春の生育期に、腐れは梅雨から夏に集中します。
| 症状 | 考えられる原因 | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 株が透けて柔らかく、嫌なにおい | 蒸れによる軟腐 | 蒸れ腐れの手当て |
| 株がぐらつき、根に白い粉が付く | ネジラミ(根に付くカイガラムシ) | 根に付く虫 |
| 上面がかすれて白っぽく、細かい点 | ハダニ | ハダニの手当て |
| 割れ目が開いて縦に伸びる | 光不足と水の与えすぎ | 環境による障害 |
| 上面が白く乾いて焼けている | 葉焼け | 環境による障害 |
蒸れ腐れの手当て
六月から九月、株が透けて柔らかくなり、独特のにおいがするのが蒸れによる腐れです。雨や水やりで割れ目にたまった水が高温で腐り、細菌が入って広がります。進行が速く、朝は元気だった株が夕方には溶けていることもあります。
溶けた株は戻りません。寄せ植えでは隣の株にうつるので、見つけたらすぐ取り除き、残りの株を風の通る乾いた場所で乾かします。分頭した株の片方だけが溶けたときは、健全な側を切り離して乾かせば助かることがあります。
- 溶けた株を取り除く
- ピンセットで柔らかくなった株を根ごと抜き取ります。周りの土も一緒に取り、乾いた土を足します。
- 鉢を乾かす
- 水を止め、鉢を横に倒して余分な水を出し、風の通る明るい日陰に置きます。土が湿ったままなら乾いた土に植え替えます。
- 健全な側を切り離す
- 分頭した株の片方だけが溶けたときは、清潔なはさみで根元から切り離し、切り口を二、三日乾かしてから乾いた土に挿します。
腐った株を扱ったピンセットは、他の株に使う前に熱湯かアルコールで消毒します。
根に付く虫(ネジラミ)
水を与えても張りが戻らず、鉢から抜くと根に白い粉のようなものが付いているなら、根に寄生するカイガラムシの仲間です。土の中で増えて根の汁を吸い、株を弱らせます。乾いた土を好むので、リトープスの管理と相性がよく、気づかないうちに広がります。
見つけたら土をすべて落として根を洗い、傷んだ根を切って乾かしてから新しい土に植えます。古い土は再利用せず処分します。同じ棚の他の鉢にも広がっていることが多いので、隣の鉢も抜いて根を確かめます。
- 根を洗う
- 鉢から抜いて土を落とし、流水で根を洗います。白い粉が落ちるまで丁寧に流し、根の付け根の隙間はやわらかい歯ブラシでこすります。
- 傷んだ根を切る
- 黒くなった根や細くなった根を清潔なはさみで切り、半日陰で二、三日乾かします。切った根から新しい根が出るので短くして構いません。
- 新しい土に植える
- 新しい鉢と土に植え、一週間後から水を与えます。根に効く粒状の殺虫剤を土に混ぜておくと再発を抑えられます。
ハダニの手当て
秋から春の乾燥した時期に、株の上面がかすれたように白っぽくなり、よく見ると細かい点が動いているならハダニです。乾いた空気と風通しの悪さで増え、室内で冬越しさせた株に出やすいです。放っておくと上面の模様が消え、次の脱皮まで戻りません。
- 霧吹きで流す
- ハダニは水に弱いので、株の上面に霧吹きで水をかけて流します。割れ目に水が残らないよう、午前中に行って日中に乾かします。
- 多いときは薬剤
- 多肉植物に使えるダニ用の薬剤を上面に散布します。一週間おきに二、三回繰り返し、卵からかえった分も退治します。
- 風通しを直す
- 室内なら日中は屋外に出し、鉢の間隔を空けます。乾いた空気がこもる場所を避けないと再発します。
環境による障害
虫も腐れもないのに姿が崩れるときは、日照と水の問題です。徒長(光が足りず縦にひょろ長く伸びること)は生育期の光不足と水の与えすぎで起き、割れ目が開いて株が縦に伸びます。葉焼けは夏の直射日光で上面が白く乾いたもので、戻りませんが株は生きています。
どちらも置き場所と水を直せば、次の脱皮で出る新葉から正常に戻ります。崩れた葉は無理に取らず、脱皮で入れ替わるのを待ちます。姿を早く整えたい場合も、脱皮の周期より早くする方法はありません。
株の側面が縦に大きく裂けて中身が見えるのは、休眠明けに一度に多く与えすぎた合図です。裂け目は閉じませんが、乾かして保てば秋の脱皮で新しい葉に置き換わるので、水を減らして見守ります。
| 見た目 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 割れ目が開き、丈が伸びる | 光不足、水の与えすぎ | 日なたへ移し、しわが寄るまで水を控える |
| 上面が白く乾いた斑 | 葉焼け | 遮光する。焼けた葉は脱皮まで残す |
| 冬に半透明で柔らかい | 凍結 | 室内で乾かし、脱皮を待つ |
| 新葉の中からまた新葉 | 脱皮中の水やり | 断水して次の脱皮まで待つ |
日陰から日なたへ戻すときは、一週間かけて午前だけ当てる日をはさみます。急に当てると葉焼けを重ねます。
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