植え替えが必要かを見て決める
リトープスは根が縦に長く伸び、数年で鉢の底に達して詰まります。目安は二、三年に一回ですが、株の姿と土の状態を見て判断するほうが確実です。適期は生育を始める九月下旬から十月で、脱皮中の春と休眠中の夏は避けます。
| 状態 | 植え替えの要否 | 時期 |
|---|---|---|
| 水を与えてもすぐ流れ出る | 必要。根詰まり | 9月下旬〜10月 |
| 分頭して鉢いっぱいに広がった | 必要。株分けを兼ねる | 9月下旬〜10月 |
| 買ってきた苗が小さなプラスチック鉢 | できれば植え替える | 秋。夏に買ったら秋まで待つ |
| 株が締まり、鉢に余裕がある | 不要 | 翌年に見直す |
春に植え替えると脱皮と重なり、根の回復が間に合いません。夏は蒸れて腐ります。
鉢と土を用意する
鉢は根の長さに合わせて深めのものを選びます。深さ十センチ以上の素焼き鉢か、プラスチック鉢なら鉢底穴の大きいものが向きます。株の直径に対して大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になるので、株の周りに二センチほど余裕がある程度にします。
土は市販の多肉植物用の土で十分です。自分で配合するなら、赤玉土小粒四、鹿沼土三、軽石小粒二、腐葉土一を目安に混ぜます。肥料分は少なめでよく、腐葉土を入れないか、緩効性の粒を少量混ぜるだけで足ります。
- 深鉢を選ぶ
- 深さ十から十二センチ、株の周りに二センチの余裕がある鉢が目安です。寄せ植えなら株間を二センチ空けます。
- 土は水はけ重視
- 多肉植物用の土か、赤玉土と鹿沼土と軽石を主体にした配合にします。粒の細かい土や培養土だけでは乾きが遅すぎます。
- 鉢底石を敷く
- 鉢底穴を覆うネットの上に軽石を二センチほど敷いてから土を入れます。深鉢では底に水が残りやすいので必ず入れます。
植え替えの手順
作業の一週間前から水を止め、土を乾かしておきます。乾いた土は根から外しやすく、傷んだ根も見分けやすくなります。作業は晴れて風のある日の午前中に行い、抜いた株を長く日なたに置かないよう、鉢と土を先にそろえておきます。
- 鉢から抜く
- 鉢の縁を軽く叩き、株元を持って引き抜きます。株を上から強くつまむと割れ目が傷むので、土ごと持ち上げます。
- 古い土と根を落とす
- 根鉢をほぐし、古い土を三分の二ほど落とします。黒く乾いた根や、指でつまむと崩れる根は取り除きます。
- 根を三分の一切り詰める
- 長く伸びた根の先を三分の一ほど清潔なはさみで切ります。切り口は半日陰で二、三日乾かしてから植えます。
- 株元まで土に埋める
- 葉の下の茎が土に隠れ、上面だけが出る深さに植えます。浅すぎると株がぐらつき、深すぎると割れ目に土が入ります。
- 水は一週間後から
- 植えた直後は水を与えず、明るい日陰で一週間置いてから最初の水を与えます。根の切り口が乾いてから水を当てて腐りを防ぎます。
表面に化粧砂を薄く敷くと、株元の乾きが速くなり、腐りの予防になります。
分頭した株の整理
リトープスは脱皮のたびに一つの株が二つに分かれることがあり、これを分頭といいます。数年で一株が四つ、八つと増え、鉢を埋めます。植え替えのときに根元でつながった株を分ければ、それぞれ独立した株として育ちます。
分けるときは、根元のつながりを見て、それぞれに根が付くように手で裂くか、はさみで切ります。根が付かなかった株も、切り口を乾かして挿せば根が出ることがありますが、成功率は下がります。
- つながりを確かめる
- 土を落として根元を見ます。株ごとに根が分かれていれば、手でゆっくり裂いて分けられます。
- はさみで切る
- 根元が一つにつながっているときは、清潔なはさみで根が両方に残るように切ります。切り口は二、三日乾かします。
- 小さめの鉢に植える
- 分けた株は根の量に合う小さめの深鉢に植えます。鉢が大きいと土が乾かず、植え替え直後に根腐れします。
植え替え後のトラブルと直し方
植え替え直後に株がしぼむのは、根が切れて水を吸えない一時的な姿です。二、三週間で張りが戻れば成功です。それを過ぎても戻らないときは、植え方か水やりのどちらかを疑います。一週間は明るい日陰に置き、それから徐々に日なたへ戻します。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 三週間たっても張りが戻らない | 根の切り口が乾く前に水を与えた | 抜いて根を確かめ、傷んだ部分を取って乾かし直す |
| 株がぐらつく | 浅すぎる、土が締まっていない | 株元に土を足して軽く押さえる |
| 割れ目に土が入った | 深植え、水やりで跳ねた | 筆で払う。取れないときは脱皮で入れ替わるのを待つ |
| 土がいつまでも湿っている | 鉢が大きすぎる、土が保水しすぎ | 小さめの鉢と軽石を多くした土に替える |
根が張ったかどうかは、株を指で軽く引いて抵抗があるかで確かめます。
リトープスの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
リトープスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリトープスの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。