住まいの環境から置き場所を選ぶ
リトープスは南アフリカの乾いた砂利地に自生し、石に擬態して暮らす多肉植物です。日本では秋から春に育ち、梅雨から夏は休眠します。置き場所は「生育期にどれだけ日を当てられるか」と「夏に雨と蒸れを避けられるか」の二つで決めます。
ベランダか庭か室内かで管理の難しさが変わります。下の表で自分の環境に近い行を見て、その季節の節から先に読んでください。室内だけで育てるなら、窓辺でも光が足りないことを前提に考えます。
| 場面 | 秋〜春(生育期) | 夏(休眠期) | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 南向きベランダの棚 | 終日日なたでよい | 遮光ネットの下か明るい日陰 | 床の照り返しを避けて浮かせる |
| 北向きベランダ | できるだけ明るい場所 | そのまま。風を通す | 冬に光不足で縦に伸びやすい |
| 庭の軒下 | 雨の当たらない日なた | 軒の奥へ寄せる | 地植えは向かない。必ず鉢で |
| 室内の窓辺 | 南か東の窓辺で最も明るい場所 | レースのカーテン越し | 光不足になりやすく徒長する |
リトープスは雨に当てない鉢植えが基本です。庭に直接植えると梅雨で溶けます。
秋から春はよく日に当てて締める
九月下旬から五月ごろまでの生育期は、一日中日の当たる屋外の棚か、雨の当たらない軒下の日なたに置きます。光が足りないと株が縦に伸びて割れ目が開き、石のように締まった姿になりません。よく日に当たった株は背が低く、上面の模様も鮮やかに出ます。
鉢は床に直接置かず、棚やすのこで十センチ以上浮かせます。冬の朝の冷え込みと、日中の照り返しの両方をやわらげる効果があります。雨が続く予報のときは軒下に寄せ、鉢に雨水が入らないようにします。
- 日当たりを確かめる
- 午前から午後まで日の当たる場所を選びます。午前だけの場所なら、株が縦に伸びていないかを月に一度見て、伸びてきたら移動を考えます。
- 鉢を浮かせて置く
- レンガや棚に載せて鉢底に風が通るようにします。受け皿は使わず、水が下に流れる場所に置きます。
- 雨から守る
- 秋から春の雨でも、株の割れ目に水がたまると腐ります。雨が三日続く予報なら軒下か屋根のある場所へ移します。
夏は明るい日陰で休眠を守る
六月の梅雨入りから九月中旬までは休眠期です。このころ直射日光に当てると、葉の表面が焼けて白く変色し、蒸れが重なると一晩で溶けます。遮光率五割前後のネットの下か、午前だけ日の当たる明るい日陰へ移します。
暗すぎる場所に置くと、休眠中でも株が縦に伸びます。真っ暗な部屋の奥ではなく、新聞が読める程度の明るさがある風の通る場所を選びます。扇風機やサーキュレーターで風を当てると、三十度を超える日でも持ちこたえます。
- 梅雨入り前に移動する
- 六月上旬、梅雨入りの発表を目安に遮光下へ移します。移動が遅れて長雨に当たると、株の割れ目から腐りが入ります。
- 西日を切る
- 西日が差し込む場所なら、西側にすだれや遮光ネットを張ります。午後の熱で鉢の中がお湯のようになるのを防ぎます。
- 風を通す
- 鉢と鉢の間隔を空け、棚の下にも空気が流れるようにします。風のない日はサーキュレーターを弱で回します。
夏に株がしぼんでしわが寄るのは休眠の姿です。水や場所を変えて戻そうとしないでください。
冬は霜と凍結だけ避ける
リトープスは生育期の途中に冬を迎えます。関東平野部なら零度前後までは屋外で耐えますが、葉に水を蓄えているため、氷点下三度を下回る夜や霜が直接当たる場所では凍って傷みます。寒波の予報が出た夜だけ、軒下の奥か玄関内に取り込みます。
室内に取り込んだままにすると光不足で徒長(光が足りず縦にひょろ長く伸びること)します。日中は屋外の日なたに戻し、夜だけ取り込むのが理想です。難しければ、南向きの窓辺で最も明るい場所に置きます。
- 最低気温を見る
- 天気予報の最低気温が三度を下回る夜は、鉢を軒下の奥か室内に移します。翌朝、気温が上がったら屋外に戻します。
- 霜よけをする
- 移動が面倒なときは、不織布や寒冷紗を夜だけかけます。株に直接触れないよう、支柱で浮かせてかけます。
- 冬の水は日中に
- 冬に水を与えるときは、暖かい日の午前中に少量だけです。夕方に与えると夜の冷え込みで土が凍ります。
置き場所の失敗と立て直し
リトープスの不調は、ほとんどが「夏に日なたのままだった」か「生育期に光が足りなかった」のどちらかです。株の姿を見て原因を判断し、置き場所を変えるだけで立て直せるものと、次の脱皮まで待つしかないものを分けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 立て直し方 |
|---|---|---|
| 株が縦に伸び、割れ目が開く | 光不足 | 日なたへ移す。伸びた姿は戻らないので、次の脱皮で締める |
| 上面が白く乾いて焼けている | 夏の直射日光、急な移動 | 遮光する。焼けた葉は脱皮で入れ替わるまで残す |
| 株がぶよぶよして透ける | 夏の蒸れ、雨が当たった | 風の通る場所で乾かす。溶けた株は戻らない |
| 冬に半透明になって柔らかい | 凍結 | 室内で乾かす。脱皮で新葉が出れば回復する |
急に置き場所を変えると葉焼けします。日陰から日なたへ戻すときは、一週間ほど午前だけ当てて慣らします。
リトープスの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
リトープスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリトープスの育て方にまとめています。
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