いまの置き場所を確かめる
アジアンタムは細い葉が薄く、水分をためておく力がほとんどありません。置き場所の空気が乾いていると、半日で葉先が縮れて元に戻らなくなります。まず下の表で今の場所がどれに近いかを見て、動かすかどうかを判断します。
| 場面 | 株に起きること | 対応 |
|---|---|---|
| 南向きの窓辺で直射が当たる | 葉が白っぽく焼けて薄くなる | レースのカーテン越しか、窓から一メートル離す |
| エアコンの風が直接当たる | 葉先から茶色く縮れる | 風の通り道から外し、加湿器の近くへ |
| 北向きの部屋の奥 | 新しい葉が小さく、茎が細く伸びる | 窓から二メートル以内の明るい場所へ |
| 浴室や洗面所の窓辺 | 葉がよく茂り、色も濃い | そのまま。換気扇の風だけ避ける |
縮れた葉は元に戻りません。新しい葉が出るかどうかで、置き場所が合っているかを判断します。
明るい日陰とはどの明るさか
アジアンタムの自生地は谷沿いの岩場や滝のそばで、木漏れ日の下に生えています。日本の住宅では、レースのカーテン越しの窓辺か、窓から一〜二メートル離れた場所がこれに当たります。昼間に照明なしで本が読める明るさが目安です。
暗すぎる場所では新しい葉が小さくなり、茎ばかりが細く伸びます。逆に明るすぎると葉の緑が抜けて黄色っぽくなります。葉の色と大きさを二週間ごとに見て、少しずつ場所をずらすと失敗が減ります。
- 窓の向きで決める
- 東向きの窓は朝日が柔らかく最も向いています。南と西は夏の直射が強いので、カーテン越しにするか窓から離します。
- 手で影を確かめる
- 株の位置に手をかざし、影がくっきり出るなら明るすぎます。ぼんやりと影が出る程度の場所が、この植物には合っています。
- 季節で距離を変える
- 冬は日差しが弱いので窓に近づけ、夏は離します。同じ場所に置いたままだと、夏の午後に葉焼けを起こしやすくなります。
湿度を保つ工夫
置き場所を選ぶうえで光よりも大切なのが空気の湿り気です。湿度が五十パーセントを下回る部屋では、水やりをしていても葉が縮れます。冬の暖房した部屋は特に乾くので、湿度を高く保つ工夫を置き場所と一緒に考えます。
- 他の植物と寄せて置く
- 葉の多い鉢を数鉢まとめると、葉から出る水分で周囲の湿度が上がります。トレーに小石と水を張り、その上に鉢を置く方法も効きます。
- 加湿器の近くに置く
- 加湿器の蒸気が直接葉に当たらない一メートルほどの距離に置きます。当たりすぎると葉が濡れたままになり、カビが出ることがあります。
- 透明な袋やケースで囲う
- 乾燥がひどい部屋では、株を透明のケースやビニール袋でゆるく覆うと湿度が保てます。一日一回は開けて空気を入れ替えます。
霧吹きの葉水は一時しのぎで、三十分もすれば乾きます。効果を持たせるなら朝と夕方の二回以上が目安です。
風の通り道を避ける
アジアンタムは風に弱い植物です。エアコンや扇風機の風はもちろん、窓を開けたときの通り抜ける風でも葉先が乾きます。換気は必要ですが、株には直接当てない場所を選びます。
冬の窓辺は昼間は明るくても夜は冷気が下りてきます。夜間に五度を下回る窓辺に置いたままだと葉が黒ずみます。夕方に窓から離すか、厚手のカーテンとの間に置かないようにします。
- ティッシュで風を調べる
- 株を置く場所にティッシュを一枚つるし、揺れるなら風が通っています。揺れない場所を選ぶだけで葉先の縮れが減ります。
- 夜は窓から離す
- 十二月から二月は夕方に窓から五十センチ以上離します。翌朝に葉が黒っぽくなっていたら、冷気に当たった印です。
屋外に出すなら夏の日陰だけ
梅雨から初秋の間は屋外の日陰でもよく育ちます。ただし直射日光に数時間当たるだけで葉が焼けるため、建物の北側や木の下など一日中日陰の場所に限ります。雨に当たると葉が傷むので軒下が安心です。
| 時期 | 屋外に出せるか | 注意 |
|---|---|---|
| 4月〜5月 | 最低気温が十五度を超えてから | 夜は室内へ戻す |
| 6月〜9月 | 北側の軒下なら可 | 台風と西日を避ける |
| 10月 | 気温が下がったら取り込む | 室内に戻す前に葉裏の虫を確認 |
| 11月〜3月 | 出さない | 五度を切ると葉が傷む |
葉が縮れたときの原因の切り分け
葉が縮れる原因は乾燥だけではありません。水切れ、乾いた風、強い光、根詰まりのどれかで、対処が変わります。土の湿り具合と置き場所を順に確かめて、原因を一つずつ外していきます。
- 土が乾いていたら水切れ
- 鉢を持ち上げて軽く、土が白く乾いているなら水切れです。バケツの水に鉢ごと十分ほど沈め、縮れた葉は株元から切り取ります。
- 土が湿っているなら空気の乾燥
- 土が湿っているのに葉先だけ縮れるのは、風か乾いた空気が原因です。風の当たらない場所へ移し、湿度を上げる工夫を足します。
- 葉が白く抜けたら光が強い
- 葉の色が薄く白っぽく抜けるのは日差しが強すぎる印です。窓から離すか、カーテンを一枚足すだけで新しい葉は緑に戻ります。
- 全体がしおれたら根を見る
- 土が湿っていて全体が力なく垂れるなら根腐れか根詰まりです。鉢から抜いて根を確かめ、黒く柔らかい根があれば切って植え直します。
葉をすべて切っても株元が生きていれば一か月ほどで新芽が出ます。あきらめて捨てる前に、水を切らさず二〜三週間待ちます。
アジアンタムの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
アジアンタムの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアジアンタムの育て方にまとめています。
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