一年の流れを表で見る
マロウは秋にまいて小さな株で冬を越し、翌年の初夏に一気に背丈を伸ばして咲きます。作業が集中するのは種まきの十月、支柱と収穫の五月から七月、切り戻しの七月です。それ以外の月はほとんど手がかかりません。
| 月 | 主な作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 春まき、越冬株の株元の掃除 | 越冬株は新しい葉が出始める |
| 4月 | 定植、一回目の追肥 | 葉が広がり、株が急に大きくなる |
| 5月 | 支柱立て、開花始まり | 背丈六十センチ、つぼみが見える |
| 6月 | 花の収穫、さび病の点検 | 毎朝数輪ずつ咲く |
| 7月 | 一番花後の切り戻し、二回目の追肥 | 花が減り、下葉が黄ばむ |
| 8月 | 水やり、蒸れ対策 | 新しい芽が伸びる |
| 9月 | 秋の花の収穫、種の採取 | 小ぶりの花が再び咲く |
| 10月 | 秋まき、こぼれ種の苗の移植 | 苗は本葉四枚で定植 |
| 11月 | 霜よけのマルチ、枯れ茎の整理 | 地際に葉を残して越冬に入る |
| 12月〜2月 | ほぼ作業なし | 小さなロゼットで冬を越す |
秋、種まきと越冬の準備
九月下旬から十月中旬に種をまき、十一月までに本葉四枚の苗を植え付けます。植え付けが遅れて根が浅いまま霜に当たると、霜柱で株が持ち上がって枯れます。十一月に入ってから植える場合は、株元にわらや腐葉土を厚めに敷いて土の凍結を防ぎます。
寒冷地では秋まきの定植を九月中に終え、暖地では十一月でも間に合います。関東の露地を基準にした表なので、地域の初霜の日付から逆算して、定植を初霜の三週間前までに終えるよう読み替えてください。二年目以降の株は表の三月からそのまま当てはまります。
- 十月中旬までにまく
- 地温が二十度を切る前にまけば十日で発芽します。それより遅いと発芽に三週間かかり、定植が十二月にずれ込みます。
- 十一月中に定植を終える
- 本葉四枚から五枚、根が回りきる前に植えます。株間は五十センチ以上を取り、翌年の大株に備えます。
- 枯れた茎は地際で切る
- 二年目以降の株は、十一月に地上部が枯れたら地際から十センチを残して切ります。株元の新しい葉は残しておきます。
春、急に大きくなる時期の作業
三月に新しい葉が動き出し、四月には一週間ごとに姿が変わるほど伸びます。この時期に追肥(育ちの途中で足す肥料)を一度与え、五月に入ったら支柱を立てます。株が六十センチを超えてから支柱を立てると茎を傷めるので、早めが肝心です。
支柱の立て遅れは春に多い失敗です。四月末に背丈を測り、四十センチを超えていたら連休中に立ててしまいます。五月の風雨で一度倒れた茎は元に戻らず、花の数も減ります。支柱は株の外側に三本、麻ひもで二段に囲うと倒れません。
- 三月に株元を掃除
- 冬のあいだにたまった枯れ葉を取り除き、新しい葉に光を当てます。同時にこぼれ種の芽を確かめ、残す株を決めます。
- 四月上旬に追肥
- 緩効性肥料を株元から十センチ離して大さじ一杯置きます。葉色が濃くて大きいなら省いて構いません。
- 五月上旬に支柱
- 背丈五十センチほどで、株の周りに三本の支柱を立てて麻ひもで囲います。つぼみが色づき始めたら収穫の準備です。
夏、収穫と切り戻し
五月下旬から七月上旬が花の盛りです。毎朝開いた花を摘み、その日のうちに乾かします。七月に入って花が減り、下葉が黄ばんできたら株を半分に切り戻します。切り戻したあとに肥料を少し与えると、九月に小ぶりの花が再び咲きます。
梅雨の長雨のあとは、晴れた日にまとめて下葉を整理します。地面に触れている葉から病気が入るので、地際から二十センチまでの葉は取り除いて風を通し、株元にわらを足しておくと夏の蒸れが減ります。
- 毎朝の収穫を習慣に
- 開花中は一株から一日に五輪から十輪咲きます。摘み残すと種ができて株の勢いが落ちるので、使わない花も摘み取ります。
- 七月上旬に切り戻し
- 全体を高さ五十センチほどにそろえ、内側の混んだ枝は根元から抜きます。切り口が乾く晴れた日を選びます。
- 八月は水と風通しだけ
- 鉢植えは朝に水を与え、夕方しおれていれば追加します。地植えは二週間雨がなければ株元に水をやります。
うまくいかないときの見分け方
時期ごとに起こりやすい失敗があります。冬に株が消える、春に伸びない、夏に花が咲かない。それぞれ原因が違うので、いつ起きたかで切り分けます。多くは時期の遅れか、水と肥料のやりすぎです。
| 時期 | 起きやすい失敗 | 原因と直し方 |
|---|---|---|
| 11〜2月 | 株が霜で浮いて枯れる | 定植の遅れ。マルチを敷き、来年は十月中に植える |
| 3〜4月 | 越冬株が伸びない | 根腐れか老化。三年目なら種で更新する |
| 5〜6月 | つぼみが付かない | 春まき一年目は普通。秋まきなら肥料過多を疑う |
| 6〜7月 | 下葉に橙色の斑点 | さび病。病葉を取り、混んだ枝をすかす |
| 9月 | 秋の花が咲かない | 切り戻しが遅れた。来年は七月上旬に切る |
マロウの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
マロウの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマロウの育て方にまとめています。
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