種の下準備と発芽の条件
マロウの種は直径二ミリほどの平たい円形で、皮がやや固いため発芽がそろいにくいことがあります。まく前日に水に一晩つけておくと吸水がそろい、発芽が早まります。浮いた種は中身が薄いことが多いので、沈んだものを優先して使います。
発芽の適温は十五度から二十五度です。三十度を超える真夏や、十度を下回る晩秋はほとんど芽が出ないため、時期を外したらポットで温度を保てる場所に置きます。
- 一晩水につける
- コップに水を入れて種を落とし、一晩置きます。翌朝、沈んだ種をキッチンペーパーの上で軽く水気を切ってからまきます。
- ポットは三号
- 直径九センチのポリポットに市販の種まき用土を入れ、一ポットに三粒ずつ、指で深さ五ミリのくぼみを作って落とします。
- 薄く土をかける
- 種が隠れる程度に土をかけ、手のひらで軽く押さえます。深くまきすぎると芽が土を持ち上げられず、発芽率が下がります。
- 発芽まで乾かさない
- 霧吹きか目の細かいジョウロで水を与え、新聞紙を一枚かけて乾きを防ぎます。芽が見えたらすぐ外して日に当てます。
植え付けの場所と株間
マロウは背丈が一メートルから一メートル五十センチ、横幅も六十センチほどになる大型のハーブです。株間は五十センチから六十センチと広めに取り、日当たりと風通しのよい場所に植えます。込み合うと下葉が蒸れ、さび病が出やすくなります。
土質はあまり選びませんが、水はけの悪い場所では根腐れします。植え付けの二週間前に苦土石灰を一握り、一週間前に堆肥をひとすくい混ぜて耕しておきます。
- 根鉢を崩さず植える
- 直根を傷めると回復に時間がかかります。ポットから抜いたらそのまま植え穴に置き、根鉢の上面が地面と同じ高さになるよう土を戻します。
- 植えた直後にたっぷり水
- 根と土のすき間をなくすため、植え穴に水がたまるほど与えます。その後は根づくまでの一週間、土が乾いたら水を足します。
- 秋植えは霜よけを用意
- 十一月に植えた株は根が浅いうちに霜柱で持ち上がることがあります。株元にわらか腐葉土を敷いておくと安心です。
間引きと育苗中の管理
本葉が二枚になったら元気な一本を残して間引きます。残す株は、茎が太く葉が丸く広がっているものです。ひょろりと細長く伸びた株は光が足りなかった証拠で、植え付け後も倒れやすくなります。
育苗中は日当たりのよい戸外に置き、土の表面が乾いたら水を与えます。肥料は用土に含まれる分で十分で、追肥(育ちの途中で足す肥料)はしません。本葉四枚から五枚、ポットの底から白い根が見えたころが植え付けの適期です。
- 本葉二枚で一本立ち
- 残す株の根元を指で押さえ、抜く株はハサミで地際から切ります。引き抜くと隣の根を傷めるので、切るほうが安全です。
- 水は朝に一回
- 夕方に水を与えると夜のあいだ土が冷えて根が傷みます。朝にたっぷり与え、日中に乾く流れを作ると茎が締まった苗になります。
- 根が回りきる前に出す
- マロウは太い直根を伸ばすため、ポットに長く置くと根が巻いて植え付け後の伸びが鈍ります。本葉五枚を待たずに根が見えたら定植します。
春まきか秋まきかを決める
マロウの種は春と秋のどちらにもまけますが、開花の早さがまったく違います。秋まきは冬を小さな株で越し、翌年五月から花が咲きます。春まきは同じ年に咲く株もありますが、多くは葉ばかり茂って本格的に咲くのは翌年です。花を早く見たいなら秋まきを選びます。
関東の露地では九月下旬から十月中旬にまくのが目安です。地温が二十度前後あるうちにまけば十日ほどで芽が出ます。春まきは三月下旬から四月に行い、遅霜の心配がなくなってから畑に出します。
| 時期 | まき方 | 開花の目安 |
|---|---|---|
| 3月下旬〜4月 | ポットまき、5月に定植 | 翌年5月。当年は葉が中心 |
| 9月下旬〜10月中旬 | ポットまきか直まき | 翌年5〜7月。いちばん確実 |
| 11月以降 | ポットまき、室内で管理 | 発芽が遅く、春まきと変わらない |
芽が出ないときの原因と直し方
まいて二週間たっても芽が出ないときは、種の古さ、温度、水分のどれかに原因があります。マロウの種は二年を過ぎると発芽率が大きく落ちるため、購入年を確かめてください。土を指で触って乾いていれば水切れ、指が冷たく感じるほどなら温度不足です。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 二週間たっても芽が出ない | 種が古い、または温度が低い | 新しい種を室内の暖かい場所でまき直す |
| 芽が出てすぐ倒れる | 水のやりすぎで根元が腐った | 水を控え、風通しのよい場所に移す |
| 茎が細く長く伸びる | 光不足 | 日当たりに出し、本葉二枚で深めに植え替える |
| 土の表面にカビが出る | 新聞紙を外し忘れて過湿 | 表面の土を取り替え、日に当てる |
発芽後に一度しおれた苗は回復しにくいので、まき直すほうが早いことも多いです。十月中なら十分間に合います。
種まきの手順
マロウは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
マロウの種まきでよくある質問
マロウの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
マロウの種はどうやってまく?
直まき / ポットまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
マロウの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
マロウの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
マロウは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
マロウの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
マロウの種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
マロウの収穫までのコツは作物ページに
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