種を採る花の選び方
マリーゴールドは種が採りやすく、翌年も同じように育ちます。ただし交配種の苗から採った種は、親と同じ花にならないことがあります。花色や形が変わってもよいなら問題なく、同じ花を確実に咲かせたいなら翌年も種を買います。
交配種かどうかは種袋や苗のラベルに書いてあります。分からないときは、まず採って翌年まいてみて、咲いた花で判断するのが一番早い方法です。
| 種類 | 採種した種の性質 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 固定種(昔ながらの品種) | 親とほぼ同じ花が咲く | 毎年つないで育てる |
| 交配種(一代交配と表示) | 花色や大きさがばらつく | ばらつきを楽しむ、緑肥用 |
| 品種不明の苗 | 分からない | 試しにまいて様子を見る |
種採りの手順
花が完全に枯れて、花の付け根の膨らみが茶色く乾いたら種が熟しています。秋の晴れが続いた日に採ると、かびが出ずに保存できます。梅雨時の花からは種がうまく熟さないので、九月から十月の花を残します。
- 残す花を決めて印を付ける
- 株の中で一番大きく形の良い花を数輪選び、花がら摘みをしないでひもを結んでおきます。
- 付け根が茶色く乾くまで待つ
- 花びらが枯れてから二、三週間で付け根が茶色く固くなります。指でつまんで乾いた音がすれば採りごろです。
- 花ごと切って中を開く
- 花の付け根を切り、枯れた花びらを引き抜くと、細長い黒い種が束になって出てきます。
- 紙の上で一週間乾かす
- 種を紙に広げ、風通しの良い日陰で一週間ほど乾かします。湿ったまま袋に入れるとかびます。
種の保存と発芽率の目安
乾かした種は封筒や紙袋に入れ、品種名と採種日を書いて、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存します。翌春の発芽率は八割前後で、二年目は半分ほどに落ちます。多めに採っておき、まくときは一か所に二、三粒まけば失敗しません。
- 紙袋で保存する
- ビニール袋は湿気がこもります。紙袋に入れ、乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れると長持ちします。
- 冷蔵庫の野菜室が安定
- 温度変化の少ない野菜室に入れます。冷凍は種の中の水分が凍って割れることがあるので避け、常温でも直射日光の当たらない引き出しなら一年は持ちます。
- まく前に発芽を試す
- 古い種は湿らせたキッチンペーパーに十粒置き、一週間で何粒出るか確かめてから、まく量を決めます。
挿し芽で株を増やす
気に入った株を同じ姿のまま増やしたいなら、挿し芽が確実です。五月から七月と九月に、花の付いていない若い枝を切って土に挿します。二週間ほどで根が出て、種まきより早く咲きます。夏の切り戻しで出た枝を使えば、切った枝が無駄になりません。
- 花の付いていない枝を選ぶ
- 先端から十センチほどの若い枝を切ります。つぼみが付いていたら取り除き、養分を根に回します。
- 下の葉を落として水に浸ける
- 下半分の葉を取り、切り口を一時間ほど水に浸けます。切り口は斜めに切ると水を吸う面が広くなります。
- 清潔な土に挿す
- 肥料の入っていない挿し芽用の土か赤玉土の小粒に、二、三センチの深さで挿します。指で周りを押さえて安定させます。
- 明るい日陰で二週間
- 直射日光を避け、土を乾かさないように管理します。新しい葉が動いたら根が出た合図で、日向に移して普通に育てます。
こぼれ種で翌年も咲かせる
花壇に植えたマリーゴールドは、放っておくとこぼれ種で翌春に芽が出ます。ただし発芽時期が五月以降と遅く、生えてくる場所も選べません。芽を見つけたら本葉四枚のころに掘り上げて、好きな場所に植え直すと花壇の計画に組み込めます。
- 秋に数輪の花を残す
- 十月の花を数輪摘まずに残しておけば、種が落ちて翌年に芽が出ます。全部摘むとこぼれ種は出ません。
- 春の芽を見分ける
- 五月ごろ、特有のにおいがある細かい切れ込みの葉が出ます。雑草と迷ったら葉をもんで香りで確かめます。
- 本葉四枚で移植
- 根が小さいうちに土ごと掘り上げて植え直します。移植後は一週間ほど乾かさないようにします。
増やしに失敗したときの原因と直し方
種が発芽しない、挿し芽が枯れる原因は、湿度と温度と鮮度に集約されます。採種した種がかびていたら乾燥不足、挿し芽が黒くなったら過湿か切り口の傷みです。どれも次回の作業で直せるので、原因を一つずつ確かめます。
| 失敗の姿 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 保存中の種にかびが出た | 乾燥不足で袋に入れた | 採種後の乾燥を一週間以上に |
| 種をまいても出ない | 古い種か低温 | 発芽試験をしてからまく、二十度を確保 |
| 挿し芽の茎が黒く腐る | 過湿・肥料入りの土 | 清潔な土に替え、水は控えめに |
| 挿し芽の葉がしおれて枯れる | 乾燥・直射日光 | 明るい日陰に置き、袋をかぶせて湿度を保つ |
| こぼれ種の花が親と違う | 交配種だった | 固定種を選ぶか、ばらつきを楽しむ |
マリーゴールドの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
マリーゴールドの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマリーゴールドの育て方にまとめています。
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