用途で摘み方を変える
マジョラムは生でも乾燥でも使え、乾燥させると甘みが増して香りがまろやかになります。料理に少しずつ使うなら枝先を摘み、保存用に一度に採るならつぼみがつき始めた時期に株全体を刈ります。まず下の表で用途に合う摘み方を選び、そのあと手順を読みます。
| 用途 | 摘む時期 | 摘み方 |
|---|---|---|
| 生で料理に少量使う | 5〜10月の随時 | 枝先の柔らかい部分を5センチほど摘む |
| 乾燥させて保存する | つぼみが見え始めた6月と9月 | 株全体を三分の一〜半分の高さで刈る |
| 冷凍で保存する | 6〜9月 | 葉を枝からしごいて刻む |
| 冬の間も少しずつ使う | 室内に取り込んだ株から | 枝先を数本ずつ、株の三分の一まで |
香りが最も強いのは開花直前
枝先に小さな丸いつぼみが集まって見え始めたころが、葉の精油が最も多くなる時期です。花が開くと香りは葉から花へ移り、葉は固く香りが落ちます。関東では6月上旬と9月下旬ごろがこの時期に当たり、年に二回の大きな収穫ができます。
摘み取るのは晴れた日の朝、露が乾いてから昼前までです。日中の暑い時間は精油が飛んでおり、雨の日に採ると乾燥中にカビが出ます。
- つぼみを見て時期を判断
- 枝先に緑色の小さな球のようなつぼみが見え、まだ白い花びらが開いていない状態が適期です。花が開いてしまったら花穂だけ切り落として葉を使います。
- 節の上で切る
- はさみで葉のついた節のすぐ上を切ります。株の高さの三分の一から半分を残せば、二〜三週間で新しい枝が伸びて再び収穫できます。
- 木質化した茎は残す
- 株元近くの茶色く固くなった茎まで刈ると、芽が出にくくなります。緑の柔らかい部分だけを刈り、茶色の茎には葉を数枚残します。
乾燥は束にして陰干し
- 洗わずに汚れを払う
- 水で洗うと乾きが遅くなります。土やほこりは振って落とし、汚れがひどい枝だけさっと洗ってキッチンペーパーで水気を取ります。
- 小さな束にして吊るす
- 五〜六本ずつ根元を輪ゴムで束ね、風通しのよい日陰に逆さに吊るします。直射日光は香りを飛ばすので避けます。
- 一〜二週間で確かめる
- 葉を指でつまんでパリッと砕けるようになれば乾燥完了です。茎がまだ曲がるようなら、もう数日干します。
- 葉だけしごいて密閉
- 乾いた枝から葉をしごき落とし、茎は捨てます。密閉容器に乾燥剤と一緒に入れ、光の当たらない場所で保存します。香りは半年ほど持ちます。
梅雨どきは吊るしても乾きにくいので、電子レンジで20秒ずつ様子を見ながら乾かす方法もあります。焦げやすいので一度に長く加熱しません。
冷凍とオイル漬けで生の香りを保つ
生の甘い香りをそのまま残したいなら冷凍が向きます。葉を刻んで製氷皿に入れ、水かオリーブオイルを注いで凍らせると、使うときに一個ずつ取り出せます。オイル漬けは冷蔵庫で一週間ほどが目安で、常温に置くのは避けます。
生の枝を数日だけ保つなら、湿らせたキッチンペーパーで包んで袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れます。コップの水に挿して室内に置く方法もありますが、夏は水が傷みやすいので毎日替えます。葉が黒ずんできたら使い切りどきです。
- 葉をしごいて刻む
- 枝から葉をしごき取り、包丁で粗く刻みます。細かくしすぎると香りが飛ぶので、5ミリ程度で止めます。
- 製氷皿で凍らせる
- 製氷皿の一マスに小さじ一杯の葉を入れ、水かオイルを注いで凍らせます。固まったら袋に移し、一〜二か月以内に使い切ります。
冷凍した葉は解凍せず、煮込み料理やスープに凍ったまま入れます。解凍すると水分が出て黒ずみ、香りも抜けます。
収穫のあとの株の手当て
大きく刈り取ったあとは、株が一時的に弱っています。刈った直後の一週間は水を控えめにし、その後に薄めた液体肥料を一回だけ与えると、二〜三週間で新しい枝がそろいます。9月の収穫後は冬に向けて株を休ませるため、肥料は与えません。
- 刈った直後は水を控える
- 葉が減ると水の消費も減ります。いつも通り与えると根腐れするので、表面が乾いてさらに一〜二日待ってから与えます。
- 新芽が出たら薄い肥料
- 切り口の下の節から新芽が伸び始めたら、規定の倍に薄めた液体肥料を一回与えます。6月の収穫後だけで、9月は与えません。
収穫と保存でよくある失敗と直し方
| 失敗 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 乾燥させたら香りがしない | 花が咲いたあとに採った、日なたで干した | 次はつぼみのうちに、日陰で干す |
| 干している途中で黒くなった | 束が太い、雨の日に採った | 束を小さくし、風を当てる。黒い部分は捨てる |
| 刈ったあと新芽が出ない | 木質化した部分まで刈った | 残った葉を大事にし、秋まで様子を見る |
| 保存中に湿気てカビた | 乾燥が不十分、容器が密閉されていない | 一度捨てて、次はパリッと砕けるまで干す |
マジョラムの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
マジョラムの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマジョラムの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。