種まきか株分けかを選ぶ
ナンテンを増やす方法は、実から取った種をまく方法と、株元を掘り上げて分ける株分けの2つが中心です。挿し木もできますが発根率が低く、時間がかかります。数を増やしたいなら種まき、確実に早く実を楽しみたいなら株分けを選びます。こぼれ種でも庭に生えるほど発芽しやすい木です。
種から育てると実が付くまで3年から5年かかります。株分けなら分けた翌年か翌々年には実が付きます。正月飾りに使った実を種として使えるので、無理なく始められます。
| 目的 | 向く方法 | 実が付くまで |
|---|---|---|
| たくさんの苗を作る | 種まき | 3〜5年 |
| 早く実を楽しむ | 株分け | 1〜2年 |
| 株を若返らせる | 株分け | 1〜2年 |
| 少数を確実に | 挿し木 | 3年以上。発根率は低め |
種まきの手順
種は12月から2月に赤く熟した実から取ります。果肉を水で洗い落とし、乾かさずにすぐまくか、湿らせた砂に混ぜて冷蔵庫で春まで保存します。乾燥させると発芽率が落ちるので、実から取ったらその日のうちに処理します。発芽は翌年の春から初夏で、まいてから半年近くかかります。
まいた鉢は明るい日陰に置き、土を乾かさないように管理します。発芽までが長いので、途中で乾かして失敗することが多いです。鉢の上に新聞紙をかけて乾燥を防ぐと安心です。
- 果肉を洗い落とす
- 実を水に入れて指でつぶし、種を取り出します。果肉が残ると腐りやすいので、ざるでこすりながら洗います。
- すぐにまく
- 赤玉土小粒を入れた鉢に、種を2センチ間隔でまいて1センチほど土をかけます。乾かさないように明るい日陰に置きます。
- 春まで待つ
- 冬の間は土が乾かない程度に水を与え、4月から6月の発芽を待ちます。発芽したら少しずつ日に当てます。
- 翌春に鉢上げする
- 本葉が数枚出てから1年育て、翌年の3月に3号ポットへ1本ずつ移します。根が細いので土ごと移します。
株分けの手順
株分けは3月、または9月中旬から10月に行います。株元を掘り上げると根元でつながった茎の束が見えるので、それぞれに茎が3本以上と根が付くように切り分けます。小さく分けすぎると回復に時間がかかり、実が付くのが遅れます。大きな株なら掘り上げず、外側の一部だけをスコップで切り取る方法もあります。
掘り上げるときは株元から20センチほど離れた位置からスコップを入れ、根を切らないように持ち上げます。土を落として根のつながりを確かめてから、のこぎりかよく切れるはさみで切り分けます。
- 株を掘り上げる
- 株元から20センチ離してスコップを一周入れ、下から持ち上げます。根を傷めないように土ごと動かします。
- 根元を切り分ける
- 土を落として根のつながりを見ます。茎3本以上と根が付くように、のこぎりで切ります。
- すぐに植える
- 分けた株は乾かさずにすぐ植えます。腐葉土を混ぜた土に浅く植え、たっぷり水を与えて日陰で1か月養生します。
挿し木で増やす
挿し木は3月に前年に伸びた茎を使うか、6月から7月にその年の茎を使います。発根率は種まきや株分けより低く、半分付けば良いほうです。10センチから15センチに切って下の葉を落とし、赤玉土小粒に挿して明るい日陰で管理します。発根まで2か月から3か月かかり、その間は土を乾かさないようにします。
挿し穂は鉢ごと透明な袋で覆って湿度を保つと成功率が上がります。袋の中が蒸れすぎないよう、上部に小さな穴を数か所開けておきます。
- 挿し穂を作る
- 茎の先端を15センチほど切り、下半分の葉を落とします。上の葉は半分に切って蒸散を減らします。
- 挿して袋で覆う
- 赤玉土小粒に3分の1の深さまで挿し、鉢ごと透明な袋で覆います。明るい日陰に置いて土を乾かさないようにします。
- 翌春に鉢上げする
- 秋に発根していても動かさず、翌年の3月に袋を外して一回り大きな鉢に植え替えます。
増やすときの失敗と直し方
種まきの失敗で最も多いのは、種を乾かしてしまったことと、発芽までの半年の間に土を乾かしたことです。どちらも発芽しないので、次の冬に取り直してやり直します。株分けの失敗は、小さく分けすぎて枯れることと、夏に分けて乾燥で枯れることです。分けるなら春か秋で、茎3本以上が目安です。
分けた株が翌年に実を付けないのは普通のことで、失敗ではありません。株が落ち着くまで1年から2年かかるので、その間は乾燥に注意して育てます。
| 症状 | 原因 | 次に直すこと |
|---|---|---|
| 種が春になっても発芽しない | 種を乾かした、土を乾かした | 実から取ってすぐまき、土を乾かさない |
| 分けた株が枯れる | 小さく分けすぎ、夏に分けた | 茎3本以上で春か秋に分ける |
| 挿し穂が黒くなる | 土の過湿か蒸れ | 袋に穴を開け、水を減らす |
| 分けた株に実が付かない | 株がまだ落ち着いていない | 2年待つ |
ナンテンの挿し木・接ぎ木に使うもの
木を増やす方法は挿し木と接ぎ木で、要るものが違います。まず自分の木がどちらで増えるかを確かめます。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木 ルートン」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプ。
木は草花より根が出にくく、種類によっては差がはっきり出ます。
- 接ぎ木用ナイフ探す言葉「接ぎ木ナイフ 園芸」
- 規格の目安
- 片刃で、刃の平らなもの。よく研げるもの。
接ぎ木は切り口の面が合うかどうかがすべてです。普通のカッターでは平らな面を作れません。
- 接ぎ木テープ探す言葉「接ぎ木テープ 園芸」
- 規格の目安
- 伸びて自然に劣化するタイプ。幅 20〜30mm。
接いだところを密着させ、乾燥を防ぎます。外し忘れると幹に食い込むので、劣化するものが安全です。
- 挿し木で増える種類なら、接ぎ木の道具は要りません。
- 苗木を買うほうが早く実を付ける木も多く、増やすのは趣味の範囲と割り切る選択もあります。
ナンテンの上手に育てるコツは作物ページに
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