品種の系統で花の姿が違う
ニゲラはダマスケナ種の園芸品種が中心で、青、白、桃色の一重と八重があります。ミス・ジーキル系は八重で切り花に向き、ペルシャン・ジュエル系は混色で花壇に向きます。オリエンタリス種は黄色い花で種のさやが大きく、ドライフラワーに人気です。系統で草丈と花期が少し違うので、種袋の表記を確かめて選びます。
どの系統も育て方は同じです。草丈は四十〜六十センチで、八重の品種は花が重く倒れやすいので、株間をやや広めに取り、周囲の支えを早めに用意します。
| 系統 | 花の姿 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| ミス・ジーキル系 | 八重、青や白 | 切り花、花壇の主役 |
| ペルシャン・ジュエル系 | 混色の一重と八重 | 花壇の群植、こぼれ種 |
| アフリカン・ブライド | 白花に黒い中心 | 花壇のアクセント |
| オリエンタリス種 | 黄色い花、大きなさや | ドライフラワー |
日当たりと株間が花数を決める
ニゲラは日光を強く求め、一日五時間以上の直射日光がないと茎が伸びて花が減ります。株間も重要で、密植のままだと一株の花数が減り、茎も細くなって倒れます。日なたに株間十五〜二十センチで植えることが、花数を増やす最も確実な方法です。
- 日なたにまく
- 南向きか東向きで午前中から日が当たる場所を選びます。建物の陰や木の下では株は育っても花がまばらになります。
- 株間十五〜二十センチを守る
- 間引きで株間を確保します。一株で十輪以上咲かせたいなら二十センチ、群れで咲かせるなら十五センチが目安です。
- 摘心はしない
- ニゲラは自然に枝分かれするので、摘心(茎の先を摘んで枝分かれを促す作業)は不要です。摘むとかえって花が遅れます。
プランターなら、六十センチの長さに三〜四株が目安です。詰めて植えると茎が細くなり、花が小さくなります。八重の品種はさらに一株分広めに取ります。
花がら摘みで花期を延ばすか、種を取るか
一輪の花は五日ほどで散り、その後に風船のようなさやがふくらみます。さやを付けたままにすると株は種作りに養分を回して花が減るので、花を長く楽しむなら早めに花がらを摘みます。一方、さや自体が観賞価値のある部分なので、途中から花がら摘みをやめてさやを楽しむ切り替えも一つの方法です。
さやは緑から紫を帯びた茶色へと色づき、花とはまた違った見どころになります。花がら摘みをどこでやめるかは、五月中旬ごろの株の姿を見て決めます。花が減ってきたと感じたら、その時点でやめてさやに切り替えると無駄がありません。
| 目的 | 花がら摘み | 結果 |
|---|---|---|
| 花を長く楽しむ | 散ったらすぐ摘む | 六月中旬まで咲き続ける |
| さやを楽しむ | 五月中旬から摘まない | 花は減るがさやが群れで付く |
| 種を取る | 十輪ほど残して他は摘む | 花と種取りを両立できる |
| ドライフラワー | 摘まずに全部残す | さやが乾いたら切って干す |
花がら摘みは、散った花のすぐ下ではなく、その枝の付け根で切ると次の枝が伸びやすくなります。
切り花にして楽しむ
ニゲラは切り花としても長持ちし、水揚げも良い花です。咲き始めの朝に、茎を長めに切って水に挿します。青い花は室内では色が少しあせるので、咲き始めを切ると最も鮮やかに楽しめます。さやになってからも切り花にでき、そのまま乾かせばドライフラワーになります。
- 咲き始めの朝に切る
- 花びらが開き切る前の朝、茎を根元近くから長めに切ります。日中に切ると水揚げが悪くなります。
- 水中で切り直す
- バケツの水の中で茎の先を斜めに切り直し、下の葉を取ってから花瓶に挿します。水は毎日替えます。
- さやは逆さに吊るして干す
- さやが色づいて固くなったら茎ごと切り、風通しの良い日陰に逆さに吊るします。二週間ほどで乾きます。
花瓶の水に浸かる部分の葉は必ず取ります。細かい葉が水中で腐ると花が早くしおれます。
花が咲かない、少ないときの原因
葉ばかり茂って花が少ないなら、肥料の与えすぎか日照不足です。株が小さいまま花が数輪で終わるなら、種まきが遅れたか、移植で根が傷んだことが原因です。春まきの株は秋まきより花が少ないのが普通で、これは失敗ではありません。原因を見分けて翌年の種まきに生かします。
日陰で育てた株は、翌年に場所を変えるだけで花数が倍以上になります。株を動かすのではなく、種をまく場所を変えてください。ニゲラは移植を嫌うので、今年の株はそのまま咲かせて種を取り、翌年の種まきで直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉が茂って花が少ない | 肥料過多、日照不足 | 肥料を止め、翌年は日なたにまく |
| 株が小さく花が数輪 | まきどきが遅い、移植の傷み | 翌年は十月中旬までに直まき |
| 茎が伸びて倒れ花がまばら | 密植、日照不足 | 早めの間引きと周囲の支え |
| 花が五月で終わった | 花がら摘みをしなかった | さやを楽しむか、翌年は早めに摘む |
ニゲラの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ニゲラの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はニゲラの育て方にまとめています。
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