種取りとこぼれ種のどちらで残すか
ニゲラは挿し芽や株分けができない一年草で、増やす方法は種だけです。種は風船のようなさやの中にたくさん入っていて、採るのは簡単です。管理して確実に残すなら種取り、手間をかけずに翌年も同じ場所で咲かせるならこぼれ種と、目的で選びます。両方を組み合わせるのが最も確実です。
種取りをする株は、花がら摘みをせずにさやを付けさせます。すべての株で種を取ると花が早く終わるので、花壇の一角の数株だけを種用に決め、他は花がらを摘んで花を楽しむと両立できます。
| 目的 | 方法 | 適期 |
|---|---|---|
| 確実に翌年もまきたい | 種取り | 6月、さやが茶色くなったら |
| 同じ場所で自然に咲かせたい | こぼれ種 | 6〜7月に種を落とさせる |
| 別の場所でも育てたい | 種取りして直まき | 9月下旬〜10月中旬にまく |
| さやをドライフラワーに | 採種と両立 | 干した後に振って種を回収 |
混色の品種から採った種は、翌年に色の割合が変わります。青だけを残したいなら、青の株のさやだけを採ります。
さやが茶色く乾いたら採る
花が散ると縦にすじの入った風船状のさやがふくらみ、六月ごろに緑から茶色に変わって乾きます。さやの先が割れ始めたら中の種が落ちるので、その前に切り取ります。さやを振るとカラカラと音がするのが採りどきの目安です。梅雨の雨で湿るとカビが出るので、晴れた日に採ります。
- さやを振って音を確かめる
- さやが茶色くなり、振ってカラカラと音がしたら採りどきです。まだ緑で音がしないなら数日待ちます。
- 晴れた日に茎ごと切る
- さやの下十センチほどで茎を切り、紙袋に逆さに入れます。雨の日や朝露の残る時間は避けます。
- 紙袋で一週間乾かす
- 紙袋の口を軽く閉じ、風通しの良い日陰に一週間ほど吊るします。乾くとさやが割れて種が袋の底にたまります。
- ごみを取って封筒へ
- 袋の底の種を紙の上に出し、さやのかけらを取り除きます。黒くて角のある種を封筒に入れ、日付を書きます。
さやが割れて種が落ちてしまったら、その場所をこぼれ種の場所として夏の間触らずにおきます。
種の保存とまき直し
採った種は封筒に入れ、乾燥剤と一緒に冷蔵庫の野菜室で保存します。秋の種まきまで三か月ほどなので、常温の涼しい場所でも十分です。二年目以降は発芽率が下がるので、古い種は倍の量をまきます。一つのさやから数十粒採れるため、数個のさやで翌年の分は足ります。
種は黒くて角があり、香辛料のように香ります。ただし食用として売られているブラッククミンとは別種で、園芸用の種は食べないでください。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 6月 | 採種、乾燥 | さやが茶色く音がしたら |
| 7月〜9月 | 封筒で保存 | 冷蔵庫の野菜室か涼しい場所 |
| 9月下旬〜10月中旬 | 直まき | 最高気温25度を下回ったら |
| 翌年6月 | また採種 | 気に入った色の株から採る |
こぼれ種で翌年も同じ場所に
花壇の同じ場所で毎年咲かせるなら、六月から七月に一部の株を残して種を落とさせます。落ちた種は秋に自然に発芽し、翌春に咲きます。夏の間その場所を掘り返さず、他の草花を植えないことが条件です。秋に芽が出そろったら、種まきした株と同じように間引きます。
こぼれ種で咲いた株は、親より小さく色が混ざることがあります。気に入った色の株が咲いたら、その株のさやだけを採って翌年にまくと、少しずつ色を揃えられます。
- 数株を残して枯れるまで置く
- 六月に、種を落とさせる株を数株決めて残します。他の株は片付けて構いません。さやが割れて種が落ちるまで待ちます。
- 夏はその場所を触らない
- 種が落ちた場所は掘り返さず、夏の草取りも手で軽く抜く程度にします。深く耕すと種が深く埋まって発芽しません。
- 秋に芽が出たら間引く
- 九月下旬から十月に芽が出そろいます。密生しているので、本葉二枚と四〜五枚の二回に分けて株間十五センチに間引きます。
こぼれ種の芽は移植できません。咲かせたい場所にない芽は抜き、ある場所の芽を残す考え方で整えます。
種が採れない、発芽しないときの原因
さやができないのは、花がら摘みで全部摘んでしまったか、八重咲きの一部で種ができにくい性質があるためです。採った種が発芽しないのは、緑のうちに採って未熟だったか、湿ったまま保存してカビが出たか、まくときに土をかけなかったかのどれかです。原因を確かめて翌年に直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| さやができない | 花がらを全部摘んだ | 種用の十輪を残す |
| さやはあるが種が少ない | 八重咲きの性質、未熟 | 一重の株からも採る。茶色くなるまで待つ |
| 種にカビが出た | 湿ったまま保存 | 紙袋で十分乾かしてから封筒へ |
| まいたが発芽しない | 土をかけなかった、古い種 | 五ミリ以上土をかけ、古い種は倍まく |
採種は晴れが続いた日を選ぶだけで、失敗の大半を避けられます。
ニゲラの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ニゲラの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はニゲラの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。